アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドラインの確立と実用化

文献情報

文献番号
200934007A
報告書区分
総括
研究課題名
アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドラインの確立と実用化
課題番号
H19-免疫・一般-007
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 直実(岐阜大学大学院医学系研究科 小児病態学)
研究分担者(所属機関)
  • 秋山 一男(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
  • 大田 健(帝京大学 医学部内科学)
  • 赤澤 晃(国立成育医療センター 総合診療部)
  • 山口 悦郎(愛知医科大学医学部内科学講座 呼吸器・アレルギー内科)
  • 松井 永子(岐阜大学医学部附属病院 小児科)
  • 森川 昭廣(群馬大学 希望の家附属北関東アレルギー研究所)
  • 海老澤 元宏(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
  • 藤澤 隆夫(独立行政法人国立病院機構三重病院臨床研究部)
  • 河野 陽一(千葉大学大学院医学研究院 小児病態学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
27,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
近年、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などアレルギー疾患の増加が大きな社会問題になっている。従ってこれらに対する適確な対策の確立が急務である。そこで、本研究の目的は、アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用化可能で社会貢献できる「アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドライン(主に気管支喘息、食物アレルギー)」を確立し発行することである。
研究方法
アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドラインの作成に向けて最終年度として検討を進めた。
結果と考察
○今年度の本研究から、画期的成果が幾つか得られた。
(1)既存の薬剤の適格な使用方法(中止時期決定因子の解明を含む)がさらに明らかにされてきたので、その病因・病態に合致したテーラーメイド治療管理法の基礎が確立できた。
(2)テーラーメイド治療管理の目標であるQOLの向上を評価するための評価票について、日常診療で極めて使用し易い簡易版を十分な統計的な検討を行った上で完成した。
(3)近い将来、適確な診断・治療法の確立により医療効果が上昇し、患者の治癒軽快率の向上、QOLの向上、医療費の節減にもとづいて社会問題の解決が図れる。
(4)テーラーメイド治療のための創薬がタンパク解析により可能であることが示された。
(5)アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用可能で社会貢献できる「アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドライン(主に気管支喘息、食物アレルギー)」を確立し発行した。
結論
アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用可能で社会貢献できる「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」が確立できた。

公開日・更新日

公開日
2010-05-19
更新日
-

文献情報

文献番号
200934007B
報告書区分
総合
研究課題名
アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドラインの確立と実用化
課題番号
H19-免疫・一般-007
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 直実(岐阜大学大学院医学系研究科 小児病態学)
研究分担者(所属機関)
  • 秋山 一男(独立行政法人国立病院機構相模原病院 臨床研究センター)
  • 大田 健(帝京大学医学部内科学)
  • 赤澤 晃(国立成育医療センター総合診療部)
  • 山口 悦郎(愛知医科大学医学部内科学講座呼吸器・アレルギー内科)
  • 松井 永子(岐阜大学医学部附属病院小児科)
  • 森川 昭廣(群馬大学 希望の家附属北関東アレルギー研究所)
  • 海老澤 元宏(独立行政法人国立病院機構相模原病院臨床研究センター)
  • 藤澤 隆夫(独立行政法人国立病院機構三重病院臨床研究部)
  • 河野 陽一(千葉大学大学院医学研究院小児病態学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
アレルギー疾患は、遺伝的要因と、環境要因が相互に影響しあって発症すると考えられている。本研究の目的は、これらの要因をふまえて、アレルギー疾患のテーラーメイド治療管理ガイドラインを確立し、実用化をはかることである。
研究方法
アレルギーのテーラーメイド治療管理ガイドラインの確立に向けて多面的に研究を進めた。
結果と考察
(1)アレルギーの原因・病態解析をもとにして、さらに遺伝子相互作用と遺伝子・環境相互作用の検討も含めて新たにアレルギー(アトピー)の遺伝子学的分類が確立され、さらに個々の異常部位を系統的に診断あるいは予測できる遺伝子キットが確立でき応用できた。
(2)画期的成果が幾つも得られ、特に既存の薬剤の適格な使用方法(中止時期決定因子の解明を含む)が明らかにされてきたので、その病因・病態に合致したテーラーメイド治療管理法の基礎が確立できた。
(3)テーラーメイド治療管理の目標であるQOLの向上を評価するための評価票について、日常診療で極めて使用し易い簡単版を十分な統計的な検討を行った上で完成し、有用性が確認できた。
(4)テーラーメイド治療のための創薬がタンパク解析により可能であることが示された。
(5)以上により「アレルギー(特に、小児気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」が確立できた。
(6)近い将来、適確な診断・治療法の確立により医療効果が上昇し、患者の治癒軽快率の向上、QOLの向上、医療費の節減に基づいて社会問題の解決が図れる。
結論
アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用可能で貢献できる「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」が確立できた。

公開日・更新日

公開日
2010-05-19
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2011-02-16
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200934007C

成果

専門的・学術的観点からの成果
アレルギーの原因・病態解析をもとにして、新たにアレルギー(アトピー)の遺伝子学的分類が確立され、個々の異常部位を系統的に診断あるいは予測できる遺伝子キットが確立でき応用できた。特に既存の薬剤の適格な使用方法(中止時期決定因子の解明を含む)が明らかにされてきたので、その病因・病態に合致したテーラーメイド治療管理法の基礎が確立できた。
「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」を確立し発行した。
臨床的観点からの成果
 アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用可能で社会貢献できる「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」を確立し発行した。テーラーメイド治療管理の目標であるQOLの向上を評価するための評価票について、日常診療で極めて使用し易い簡単版を十分な統計的な検討を行った上で完成し、有用性が確認できた。
ガイドライン等の開発
 アレルギー専門医はもちろんのこと一般医家、実地医家において十分実用可能で社会貢献できる「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」を確立し発行した。
その他行政的観点からの成果
 適確な診断・治療法の確立により医療効果が上昇し、患者の治癒軽快率の向上、QOLの向上、医療費の節減にもとづいて社会問題の解決が図れる。
その他のインパクト
「アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」の発行は本邦はもとより世界で初めてである。

発表件数

原著論文(和文)
1件
原著論文(英文等)
14件
その他論文(和文)
1件
アレルギー(特に、気管支喘息)のテーラーメイド治療管理ガイドライン」
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
38件
学会発表(国際学会等)
9件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計1件
その他成果(特許の取得)
0件
近藤直実、松井永子、金子英雄、他.遺伝子多型を利用した抗アレルギー薬の感受性予測方法(特許鵜出願中):平成17年度
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
Kondo N, Matsui E, Nishimura A,et al.
Pharmacogenetics of asthma in children.
Allergy Asthma Immunol Res , 2 (1) , 14-19  (2010)
原著論文2
Morimoto M, Matsui E, Kawamoto N, et al.
Age-Related changes of Transforming Growth Factor β1 in Japanese children.
Allergol Int , 58 (1) , 97-102  (2009)
原著論文3
Ohnishi H, Tochio H, Kato Z,et al.
Structural basis for the multiple interactions of the MyD88 TIR domain in TLR4 signaling.
Proc Natl Acad Sci U S A , 106 (25) , 10260-10265  (2009)
原著論文4
Hitomi Y, Ebisawa M, Tomikawa M,et al.
Associations of functional NLRP3 polymorphisms with susceptibility to food-induced anaphylaxis and aspirin-induced asthma.
J Allergy Clin Immunol , 124 (4) , 779-785  (2009)
原著論文5
Fujisawa T, Nagao M, Hiraguchi Y,et al.
Serum measurement of thymus and activation-regulated chemokine/CCL17 in children with atopic dermatitis: elevated normal levels in infancy and age-specific analysis in atopic dermatitis.
Pediatr Allergy Immunol. , 20 (7) , 633-641  (2009)
原著論文6
Yamamura K, Adachi T, Masuda T,et al.
Intracellular protein phosphorylation in eosinophils and the functional relevance in cytokine production.
Int Arch Allergy Immunol , 149 (1) , 45-50  (2009)
原著論文7
Tokuda R,Nagao M, Hiraguchi Y,et al.
Antigen-Induced Expression of CD203c on Basophils Predicts IgE‐mediated Wheat Allergy.
Allergol Int , 58 (2) , 193-199  (2009)
原著論文8
Nagao M, Hiraguchi Y, Hosoki K,et al.
Allergen-induced basophil CD203c expression as a biomarker for rush immunotherapy in patients with Japanese cedar pollinosis.
Int Arch Allergy Immunol , 146 (1) , 47-53  (2008)
原著論文9
Hiraguchi Y, Nagao M, Hosoki K,et al.
Neutrophil Proteases Activate Eosinophil Function in vitro.
Int Arch Allergy Immunol , 146 (1) , 16-21  (2008)
原著論文10
Fujisawa T, Katsumata H, Kato Y.
House dust mite extract induces interleukin-9 expression in human eosinophils.
Allergology Int , 57 (2) , 141-146  (2008)
原著論文11
Bai C, Matsui E, Ohnishi H,et al.
A Novel Polymorphism ,E254K, in the 5-lipoxygenase Gene Associated with Bronchial Asthma.
Int J Mol Med , 21 (2) , 139-144  (2008)
原著論文12
Mayuzumi H, Ohki Y, Tokuyama K,et al.
Age-related difference in the persistency of allergic airway inflammation and bronchial hyperresponsiveness in a murine model of asthma.
Int Arch Allergy Immunol , 143 (4) , 255-262  (2007)
原著論文13
Hatsushika K, Hirota T, Harada M,et al.
Transforming growth factor-β2 polymorphisms are associated with childhood atopic asthma.
Clin Exp Allergy , 37 (8) , 1165-1174  (2007)
原著論文14
Suzukawa M, Komiya A, Yoshimura-Uchiyama C,et al.
IgE- and FcεRI-mediated enhancement of surface CD69 expression in basophils: role of low-level stimulation.
Int Arch Allergy Immunol , 143 (1) , 56-59  (2007)

公開日・更新日

公開日
2015-06-30
更新日
-