グローバルヘルス分野の国際機関におけるキャリア形成と幹部人材育成ならびにガバナンス会議における効果的かつ戦略的関与に資する研究

文献情報

文献番号
202305007A
報告書区分
総括
研究課題名
グローバルヘルス分野の国際機関におけるキャリア形成と幹部人材育成ならびにガバナンス会議における効果的かつ戦略的関与に資する研究
課題番号
23BA2001
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
磯 博康(国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 齋藤 英子(国立国際医療研究センター 国際医療協力局 グローバルヘルス政策研究センター)
  • 地引 英理子(国立国際医療研究センター グローバルヘルス人材戦略センター)
  • 小野崎 耕平(聖路加国際大学公衆衛生大学院)
  • 細澤 麻里子(国立国際医療研究センター 国際医療協力局 グローバルヘルス政策研究センター)
  • 若林 真美(国立国際医療研究センター グローバルヘルス政策研究センター)
  • 坂元 晴香(東京女子医科大学衛生学公衆衛生学講座)
  • 勝間 靖(国立国際医療研究センター グローバルヘルス政策研究センター)
  • 梅田 珠実(国立国際医療研究センター 国際医療協力局グローバルヘルス政策研究センター)
  • 中谷 比呂樹(国立国際医療研究センター グローバルヘルス人材戦略センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題解決推進のための行政施策に関する研究
研究開始年度
令和5(2023)年度
研究終了予定年度
令和7(2025)年度
研究費
8,654,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本の保健分野の国際協力は、一貫して保健システムの強化やUniversal Health Coverageの主流化を先導してきたことが国際的に高い評価を得ており、我が国の国際保健外交を牽引する国内関係者や専門家の経験が積み重ねられてきている。引き続き国際機関に対してより戦略的・効果的に関与していくためには、1)保健分野の主要国際機関幹部としての実務経験者の知見の体系化、2)持続的なキャリア開発と幹部人材輩出のための人材育成プログラムの開発、そして3)国際ガバナンス会議での効果的・戦略的介入を行うための人材育成プログラムの開発が不可欠である。
研究方法
本研究は3年計画で3つのコンポーネントから成り立っており、各コンポーネントの研究方法について以下に述べる。
1) グローバルヘルス分野の主要国際機関幹部での実務経験を持つ国内外の人材と知見の調査、過去の選出プロセスや今後の活躍機会の分析
 我が国の国際保健政策人材の拡充と能力強化を戦略的に進めている国立国際医療研究センターグローバルヘルス人材戦略センターが中心となり、保健関連国際機関に勤務する邦人の中堅・幹部職員(国連のグレードP4~D)約15人に対して半構造化インタビュー調査を行うこととし、初年度の令和5年度は4人に対してインタビュー調査を実施した。
2)持続的なキャリア開発と幹部人材輩出のための人材育成プログラムの開発
本研究では、メンタリングに関する文献・資料調査による既存プログラムの検討、インタビュー調査結果(主に分担研究1による調査)の検討、メンタリングプログラムの初期的な案についての検討を行った。
3)国際ガバナンス会議での効果的・戦略的介入を行うための人材育成プログラムの開発
令和5年度は、世界保健総会をはじめとするグローバルヘルスにおける主要国際会議にて、国際保健分野の課題における議論に戦略的に介入し、日本の立場を効果的に主張できる人材を育成するため、グローバルヘルス外交に特化したワークショップを開催した。さらに、世界保健総会等において様々な立場を代表するステークホルダーの意見を議長として集約し、合意形成をリードしていくための人材育成プログラム開発に向けて、国際会議において過去に評判の高かった議長の采配ぶりを可視化するため、世界保健総会等の動画からナラティブを抽出した。
(倫理面への配慮)
本研究は国立国際医療研究センターの倫理審査委員会の承認を得て実施した。インタビュー実施に当たっては、研究の目的と意義、研究方法と研究期間、プライバシー保護、同意は撤回できること、研究に参加することにより期待できる利益、研究結果の発表および取扱い、謝礼、利益相反がないことについて説明し、署名による同意を得た。
結果と考察
日本の保健分野の国際協力は、一貫して保健システムの強化やUniversal Health Coverageの主流化を先導してきたことが国際的に高い評価を得ており、我が国の国際保健外交を牽引する国内関係者や専門家の経験が積み重ねられてきている。引き続き国際機関に対してより戦略的・効果的に関与していくためには、1)保健分野の主要国際機関幹部としての実務経験者の知見の体系化、2)持続的なキャリア開発と幹部人材輩出のための人材育成プログラムの開発、そして3)国際ガバナンス会議での効果的・戦略的介入を行うための人材育成プログラムの開発が不可欠である。
結論
今年度実施した研究から得られた知見は、今後の人材育成プログラム開発策定に活かし、国際会議に戦略的に介入して日本の立場を主張し意思決定に反映させる、国益及び国際的な平和を守る人材の育成の一助となるものである。

公開日・更新日

公開日
2024-08-02
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-08-02
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202305007Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
11,250,000円
(2)補助金確定額
10,534,169円
差引額 [(1)-(2)]
715,831円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 610,533円
人件費・謝金 2,034,121円
旅費 2,976,386円
その他 2,317,129円
間接経費 2,596,000円
合計 10,534,169円

備考

備考
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公開日・更新日

公開日
2024-08-02
更新日
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