International Classification of Health Interventions(ICHI)の我が国における活用・普及のための研究

文献情報

文献番号
202302002A
報告書区分
総括
研究課題名
International Classification of Health Interventions(ICHI)の我が国における活用・普及のための研究
課題番号
22AB1002
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
川瀬 弘一(聖マリアンナ医科大学 )
研究分担者(所属機関)
  • 岩中 督(東京大学 医学部附属病院)
  • 波多野 賢二(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカル・センター 情報管理解析部 データマネジメント室)
  • 高橋 長裕(千葉市立青葉病院)
  • 小川 俊夫(学校法人常翔学園 摂南大学 農学部食品栄養学科公衆衛生学教室)
  • 阿部 幸喜(独立行政法人地域医療機能推進機構 船橋中央病院 整形外科)
  • 荒井 康夫(北里大学 大学病院 医療情報管理室 診療情報管理課)
  • 瀬尾 善宣(社会医療法人医仁会 中村記念病院 診療部 脳神経外科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
2,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
WHO国際分類ファミリー(WHO-FIC)は、その中心分類として疾病及び関連保健問題の国際統計分類(ICD)、国際生活機能分類(ICF)、保健・医療関連行為に関する国際分類(International Classification of Health Interventions:ICHI)の3つを設けており、共通のファウンデーションから用語を引き出すことで作成しており、各分類が密接に関連している。ICHIは2024年5月の世界保健総会(WHA)での採択が予測されている。本研究の目的は、ICHIの開発ならびに我が国での継続的な教育、普及を行うスキームを確立することである。
研究方法
ICHIの動向として、WHO-FICネットワーク年次会議・中間会議、ICHI会議の活動、および今後について記述する。
ICHIの我が国への活用方法として、ICHIの活用方法を示し、それらを活用しての教育、普及方法を示す。
結果と考察
WHO-FICネットワーク会議に対面で参加し、ICHIの最新情報を収集するとともに、我が国からは脳の解剖学的部位、特に脳実質と脳動脈に関連する項目に焦点を当て、臨床的視点から検討した内容を提案。またICHIの普及については日本診療情報管理学会学術大会等を通じてICHIの紹介を行った。今後はICHI がWHAで承認された際にはICHIの日本語訳について、スピード感を持って対応できるよう準備している。
結論
ICHIの我が国への活用を進めるにあたり、「ICHIテキスト」を用いた講習会を継続し、これまでの経験を踏まえて、ベーシック、アドバンスコースの内容をブラッシュアップしていく予定である。

公開日・更新日

公開日
2024-08-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202302002B
報告書区分
総合
研究課題名
International Classification of Health Interventions(ICHI)の我が国における活用・普及のための研究
課題番号
22AB1002
研究年度
令和5(2023)年度
研究代表者(所属機関)
川瀬 弘一(聖マリアンナ医科大学 )
研究分担者(所属機関)
  • 岩中 督(東京大学 医学部附属病院)
  • 波多野 賢二(国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター トランスレーショナル・メディカル・センター 情報管理解析部 データマネジメント室)
  • 高橋 長裕(千葉市立青葉病院)
  • 小川 俊夫(学校法人常翔学園 摂南大学 農学部食品栄養学科公衆衛生学教室)
  • 阿部 幸喜(独立行政法人地域医療機能推進機構 船橋中央病院 整形外科)
  • 荒井 康夫(北里大学 大学病院 医療情報管理室 診療情報管理課)
  • 瀬尾 善宣(社会医療法人医仁会 中村記念病院 診療部 脳神経外科)
  • 斉藤 宗則(明治国際医療大学鍼灸学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、保健・医療関連行為に関する国際分類(International Classification of Health Interventions:ICHI)の開発ならびに我が国での活用方法を提案し、それらを活用して継続的な教育、普及を行うスキームを確立することである。
研究方法
ICHIの動向についてWHO国際分類ファミリー(WHO-FIC)年次会議・中間会議の活動、および今後について記述する。
ICHIの我が国への活用方法についてICHIの教育、普及のための方法を検討する。
結果と考察
ICHIの動向としてWHO-FICの年次会議、中間会議に出席。2022年には、阿部幸喜氏が日本整形外科学会のレジストリJOANRを用いて、我が国における整形外科領域の手術コードとICHIのマッピングについて発表、そして2023年には、瀬尾善宣氏がWHO-FICのファウンデーションにおける脳の解剖学的部位に焦点を当てて検討し、特に脳幹の分類は体系的でないことを報告した。ICHIの我が国への活用方法としては、2022年には4カ所で「ICHI研修会」を行った。
WHO-FICでは、この数年公衆衛生領域の開発、改善に積極的に取り組んでいる。また中心分類であるICD、ICF、ICHIはファウンデーションという共通の枠組みから用語が引き出されているため、ICHIとICDにおけるExtension codesの共通化が急ピッチで進められている。また翻訳については2022年度にはICHI Reference Guideの日本語訳を行った。
結論
我が国におけるICHIの活用・普及には、ICHIの日本語訳が必要で、スピード感を持って対処したい。

公開日・更新日

公開日
2024-08-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202302002C

成果

専門的・学術的観点からの成果
現在開発中であるICHIに我が国も携わっており、毎年WHO-FIC会議に参加して、我が国の知見を踏まえた意見提出を行ってきた。特に2019年から2020年までに世界各国で行われたICHI フィールドテストには、日本から最多の140名が評価者として参加し、公衆衛生領域の保健・医療関連行為についての問題点を指摘した。この数年公衆衛生領域の共通言語の開発、改善に積極的に取り組んでおり、大幅な修正が行われている。ま
臨床的観点からの成果
我が国からは臨床医が参加しているため、臨床の立場からのICHIに対する指摘は的確であり、WHO-FICの会議においても大きな反響が常にある。
ガイドライン等の開発
特にガイドライン等の開発には携わっていない。
その他行政的観点からの成果
我が国ではWHO-FICの中心分類の1つであるICDは、DPC/PDPSの傷病名に用いられ得ている。外科的なコードとしては我が国にはKコードがあり、これ以外にも外保連基幹コード(STEM7)がある。将来的にはDPC/PDPSの手術コードがICHIに置き換われる可能性もあり、現在検討を続けている。
その他のインパクト
多くの診療情報管理士は新しく改定されたICD-11を習熟できるよう努力している。ブラウザを用いてコードやExtension Codesを検索することは、ICHIも同様であり、新たに習熟できる内容にICHIも加えることで、世界標準のコードを使用可能となる。

発表件数

原著論文(和文)
5件
原著論文(英文等)
2件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
12件
学会発表(国際学会等)
3件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2024-08-21
更新日
-

収支報告書

文献番号
202302002Z