文献情報
文献番号
200927004A
報告書区分
総括
研究課題名
戦略研究(腎疾患重症化予防のための戦略研究)
課題番号
H19-腎疾患・戦略-001
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
財団法人 日本腎臓財団(財団法人 日本腎臓財団)
研究分担者(所属機関)
- 酒井 紀(財団法人 日本腎臓財団 )
- 山縣 邦弘(筑波大学大学院 人間総合科学研究科 腎臓内科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 腎疾患対策研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成23(2011)年度
研究費
214,450,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
近年、「慢性腎臓病(Chronic Kidney Disease: CKD)」という概念が確立され、我が国においてはこの透析予備群であるCKD患者数は1,300万人程度存在すると概算されている。そこで、かかりつけ医/非腎臓専門医と腎臓専門医の間の協力体制を確立し、「CKD診療ガイド」の遵守率・達成度を上げることにより、5年後の透析導入患者数を、予測される5年後の導入患者数の15%減少した値とすることを研究目的とする。
研究方法
CKD患者を対象とし、地区基幹病院あるいは地区医師会を中心とした「かかりつけ医/非腎臓専門医と腎臓専門医間の診療ネットワーク」を募集し、かかりつけ医/非腎臓専門医と腎臓専門医との診療連携を促進するための「慢性腎臓病診療連携支援システム導入群」(介入群)と「通常診療連携群」(対象群)の2群に割り付けるクラスター・ランダム化比較試験を実施する。
結果と考察
3ヵ年目に当たる本21年度は、各地域での問題点の洗い出しを通じ不十分であった点の把握に努め改善を図った(予約・報告システムの不確実性改善のためのWeb化、食事生活指導法の改善、診療支援システムの出力内容改良など)。このような研究期間内の情報還元を通じた介入システムの改良は、将来の医療施策に反映させる際に、より実際の診療現場に即した提言を可能とする。また継続的に参加者には研究グループからの情報発信を定期的に重ねている。併せて「顔の見える連携」を地域で行うことへの支援も行い、将来における地域のCKD診療連携体制の基盤の底上げを行った。
結論
本研究終了後における医療施策へのスムーズな移行ができることを視野に入れ、現実に即
したCKD診療システムをハード面ならびにソフト面の両面において模索し続けている。
こういった現実的問題点に対して、情報還元を利用した継続的な改善作業は、将来の理想
的医療を構築するための人材基盤・社会的組織基盤の創設をも達成するのに役立つと考え
られ、また医療施策とする場合においてもより実際の診療現場に即した提言を可能とする。
したCKD診療システムをハード面ならびにソフト面の両面において模索し続けている。
こういった現実的問題点に対して、情報還元を利用した継続的な改善作業は、将来の理想
的医療を構築するための人材基盤・社会的組織基盤の創設をも達成するのに役立つと考え
られ、また医療施策とする場合においてもより実際の診療現場に即した提言を可能とする。
公開日・更新日
公開日
2010-10-19
更新日
-