新たなバイオテクノロジーを用いて得られた食品の安全性確保とリスクコミュニケーションのための研究

文献情報

文献番号
202224012A
報告書区分
総括
研究課題名
新たなバイオテクノロジーを用いて得られた食品の安全性確保とリスクコミュニケーションのための研究
課題番号
21KA1002
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
近藤 一成(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 安達 玲子(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
  • 柴田 識人(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
  • 吉場 聡子(国立医薬品食品衛生研究所 生化学部)
  • 小泉 望(大阪府立大学生命環境科学研究科)
  • 富井 健太郎(産業技術総合研究所 人工知能研究センター)
  • 早川 英介(沖縄科学技術大学院大学 進化神経生物学ユニット)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安全確保推進研究
研究開始年度
令和3(2021)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
28,282,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、(1)多様な遺伝子改変技術と開発
に関する情報収集、(2)一様でない意図しない変
化の影響解析のための手法開発(ゲノム、代謝成
分、アレルゲン性)、(3)ゲノム編集食品の理解の
前段階として不可欠な国内 GM 食品利用の現状と
審査届出制度の理解に重点したリスクコミュニケ
ーション(若手研究と連携)、(4)リスク評価側の
最新技術理解と能力向上、人材育成を柱に若手研
究代表者とも連携して実施する
研究方法
本研究班構成では、意図しないゲノム DNA 配
列の変化の解析手法開発と標準化を柴田が、意図
しないタンパクの生成に伴うアレルゲン性の評価
手法開発と実用化およびアレルゲンデータベース
ADFS の維持更新を、深層学習も取り入れながら
安達、富井が、また、意図しない代謝物変化の網羅
的開発手法の開発と Web 環境で利用できるよう
な実用化を早川が担当した。リスクコミュニケー
ションについては、ゲノム編集食品、合成生物学
利用食品、特に代替タンパク質に重点を置きなが
ら小泉が担当した。
結果と考察
本研究では、新しいタイプの食品に対するリスクコミュニケーションと意図しない変化の検出方法を開発しています。リスクコミュニケーションでは、ゲノム編集食品や細胞性食品における代替タンパクに焦点を当て、5,000人規模の意識調査結果とグループインタビューを分析しました。日本国内では、植物由来代替肉や培養肉に対する需要や理解はまだ進んでいないことがわかりました。意図しない変化の検出方法では、ゲノム、代謝成分、タンパクアレルゲンを対象に手法を開発しました。ゲノム解析では、アセンブリ解析によって変化箇所を特定できることを示しましたが、ゲノム解析だけでは意図しない変化を完全に捉えるのは難しいため、トランスクリプトーム解析も行いました。また、代謝成分変化の解析では、スペクトル類似度を用いたシステムを開発し、ゲノム編集食品に適用しました。さらに、タンパクアレルゲン性の予測では、機械学習手法と深層学習手法を組み合わせた予測モデルを開発し、高い精度を示しました。研究の成果は、リスクコミュニケーションや規制機関の活用に役立つ可能性があります。
結論
リスクコミュニケーションの調査結果から、日本国内では植物由来代替肉や培養肉に対する需要や理解がまだ進んでいないことが明らかになった。新しいタイプの食品に関するリスクコミュニケーションと意図しない変化の検出方法開発検討を行い、ゲノム解析では、アセンブリ解析によって変化箇所を特定することができることが示し、トランスクリプトーム解析も合わせて解析する必要も場合によってはあること。代謝成分の解析では、スペクトル類似度を用いたシステムを開発してゲノム編集食品に適用、その有用性を確認した。

公開日・更新日

公開日
2024-02-28
更新日
-

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文献番号
202224012Z