文献情報
文献番号
202211082A
報告書区分
総括
研究課題名
発汗異常を伴う稀少難治療性疾患の治療指針作成、疫学調査の研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
22FC1015
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
室田 浩之(国立大学法人 長崎大学)
研究分担者(所属機関)
- 横関 博雄(国立大学法人 東京医科歯科大学 大学院医歯学総合研究科 皮膚科学分野)
- 藤本 智子(田中 智子)(公益財団法人 東京都保健医療公社 多摩南部地域病院 皮膚科)
- 中里 良彦(埼玉医科大学 神経内科)
- 朝比奈 正人(医療法人同和会神経研究所)
- 大嶋 雄一郎(愛知医科大学 皮膚科学講座)
- 鍬塚 大(長崎大学 長崎大学病院)
- 並木 剛(東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科皮膚科学分野)
- 下村 裕(新潟大学 大学院医歯学総合研究科)
- 野村 尚史(京都大学医学研究科皮膚科学)
- 高橋 克(京都大学医学研究科)
- 吉田 和恵(国立成育医療研究センター 感覚器・形態外科部 皮膚科)
- 久松 理一(学校法人杏林学園 杏林大学 医学部消化器内科学)
- 芳賀 信彦(国立障害者リハビリテーションセンター 自立支援局)
- 久保田 雅也(島田療育センター 小児科)
- 松本 武浩(長崎大学 大学院医歯薬学総合研究科 医療情報学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和6(2024)年度
研究費
7,693,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
発汗異常を来たし健康と生活の質を損なう疾患には限局性局所多汗症、肥厚性皮膚骨膜症、無・減汗性外胚葉形成不全症、先天性無痛汗症、特発性後天性全身性無汗症などがある。本研究課題はこれら疾患の実態、疫学、および疾病負荷の調査を通して、診断基準、重症度分類、生活指導など治療指針の作成・改変を実施する。これら成果は当該難病への理解と適切な医療の提供を促進することで社会生活の質の向上につながると期待される。
研究方法
本研究班は発汗異常を来たし健康と生活の質を損なう稀少難病を扱う。これら疾患の実態、疫学、および疾病負荷の調査を通して診療指針を作成・改変し、病態と症状・病型・予後をつなげることで、患者のQOLの向上につなげること目的とする。全国的な疫学調査とレジストリ登録内容を通してその実態に関する情報を収集し、適切な治療法の確立を目指す。適宜、患者会等と連携し情報の拡充を行う。
結果と考察
特発性後天性全身性無汗症、無汗性外胚葉形成不全症、先天性無痛無汗症、肥厚性皮膚骨膜症について、レジストリのプロトタイプを構築した。特発性後天性全身性無汗症について特定健診等情報データと診療情報を基にした実態調査を行い、発生率は13.3人/年、発症年齢の若い方がコリン性蕁麻疹を合併しやすく、ステロイドパルス療法の有効性を高める要因が判明した。無汗性外胚葉形成不全症の遺伝子診断でこれまでに同定されたEDAR遺伝子変異について詳細な解析を行い、変異型が臨床型や重症度と相関すると示唆された。先天性無痛無汗症に対する診療指針を一般公開した。先天性無痛無汗症患者家族会と連携しての検診会、およびアンケートで状況を把握した。肥厚性皮膚骨膜症は診療ガイドラインの策定委員会結成、レジストリ登録項目を作成した。原発性局所多汗症の診療ガイドラインを改訂した。患者向けの公開講座を開催し双方向の意見交換を実施した。腋窩多汗症もよって月に3120億円の生産性損失にのぼることが判明し、多汗の重症度に応じて損失が大きくなる傾向があった。
結論
学的情報集積が進みつつあり、それに基づく疾患概念と重症度評価の確立が診療ガイドラインの作成につながり、啓蒙と診療の均てん化につながっている。先天性無痛無汗症は患者会との情報交換が密に行われており、他疾患の患者会でも、交流を進めていく必要がある。また、患者と研究者双方向性のレジストリの構築が急務であり、迅速に進めていく。
公開日・更新日
公開日
2024-04-04
更新日
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