高速セルイメージングを可能にする次世代X線CT用ハロゲン化物シンチレータの開発

文献情報

文献番号
200913001A
報告書区分
総括
研究課題名
高速セルイメージングを可能にする次世代X線CT用ハロゲン化物シンチレータの開発
課題番号
H20-活動・一般-001
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
吉川 彰(国立大学法人 東北大学 多元物質科学研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 柳田 健之(国立大学法人 東北大学 多元物質科学研究所 )
  • 横田 有為(国立大学法人 東北大学 多元物質科学研究所 )
  • 窪 秀利(国立大学法人 京都大学 大学院理学研究科)
  • 関谷 洋之(国立大学法人 東京大学 宇宙線研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療機器開発推進研究(活動領域拡張医療機器開発研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
34,914,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は紫外発光ハロゲン化物シンチレータとガスカウンター(GC)を用いた次世代X線CTセンサー部を開発することである。将来的に紫外発光シンチレータピクセルアレイとGCを用いて、高速・高解像度・安価な次世代X線CTセンサー部の開発に資すれば幸いである。将来の高解像度CT画像に基づく重粒子線癌治療において、必要不可欠な技術である。
研究方法
平成21年度は研究開発を、(1)物質設計・結晶作製・結晶評価、(2) 光物性・放射線応答、(3)2次元イメージング の3部門の要素技術を垂直統合する形で展開した。
条件を満たす新規ハロゲン化物シンチレータの開発研究に加え、今年度は、新たにガス電子増幅器の開発、画像化システムの開発に窪助教・関谷助教を加え、ハロゲン化物シンチレータとガスカウンターを用いた次世代X線CTセンサー部開発を開始した。
結果と考察
ハロゲン化物合成システムを確立し、パルス X 線励起型のストリークカメラシステムを新たに開発して正確な蛍光寿命の決定および発光メカニズムの特定も可能としたことでVUV波長域で昨年度よりも高い発光量を示す新規シンチレータを複数、見出すに至った。ガス検出器(μPICとGEM)および CsI 光電面を蒸着したMgF2からなる真空紫外イメージング検出試作器と開発したNd:LaF3結晶を組み合わせた。241Amからの5.5 MeVのα線を照射することで、1光電子レベルのシグナル検出に成功し、更に、結晶のイメージも取得することにも成功し、放射線二次元イメージング検出器としての動作を確立した。
結論
既述の様に、、(1)物質設計・結晶作製・結晶評価、(2) 光物性・放射線応答、(3)2次元イメージング の3部門とも目標は全て余裕を持って達成している。
関連する知的財産も特許としてまとめて申請済みである。
次年度に向けた取組みとして、Nd:LaF3よりも光量が大きいシンチレータとガス検出器と光電面を用いた真空紫外2次元イメージングシステムを立ち上げ、Ⅹ線イメージングを行う予定である。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
-