リアルワールドデータ(RWD)に基づく外科手術等の高度化・多様化する医療技術の評価及びRWDの活用に資する研究

文献情報

文献番号
202201019A
報告書区分
総括
研究課題名
リアルワールドデータ(RWD)に基づく外科手術等の高度化・多様化する医療技術の評価及びRWDの活用に資する研究
課題番号
22AA2006
研究年度
令和4(2022)年度
研究代表者(所属機関)
岩中 督(東京大学 医学部附属病院)
研究分担者(所属機関)
  • 川瀬 弘一(聖マリアンナ医科大学 医学部)
  • 瀬戸 泰之(東京大学 医学部附属病院)
  • 宮田 裕章(慶應義塾大学医学部)
  • 隈丸 拓(東京大学 医学部附属病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(政策科学推進研究)
研究開始年度
令和4(2022)年度
研究終了予定年度
令和5(2023)年度
研究費
7,343,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
 本研究の目的は、公的医療保険における外科手術等の医療技術の評価手法及びその活用方法を検討することである。現行の診療報酬上の手術分類(Kコード)については、診療報酬改定ごとに、様々な追加等が行われてきたが、イノベーションの進展に伴い手術の多様化・高度化等が進む中で、一定の限界が指摘されている。一方、臨床的な観点から、外科系学会社会保険委員会連合(外保連)により整理されている手術・手技の分類として、外保連手術試案の手術の基幹コード(STEM7)がある。これまでの研究成果において、整形外科領域には一つの K コードに、手術部位の異なりにより複数の STEM7 コードを有している手術が多く、精緻化及び合理化の妥当性が示唆され、令和4年度の医療技術評価分科会にて整形外科領域における新しい術式分類の検討を行うこととなった。
研究方法
 研究班では、外保連、日本整形外科学会およびサブスペシャリティ学会と連携し、外保連内に「K コード整理に伴う整形外科領域のプロジェクトチーム」を構築、データ解析を介したエビデンスに基づく術式分類の整理を主導した。プロジェクトチームにおいて、候補となりうる整形外科領域の手術術式をリストアップし、整理の方向性を議論した上で、各サブスペシャリティの専門家が主要な評価対象術式の選定を行った。ここで選択された術式について、全国 DPC データを用いて K コード×STEM7 の組み合わせごとの度数と麻酔時間の分布の評価を実施した。
結果と考察
 上記の結果、人工関節置換術(K082 1)、靭帯断裂縫合術(K074)、関節内骨折観血的手術(K073)、脊椎固定術・椎弓切除術・椎弓形成術(K142 2)などを含む様々な術式において、対象部位や操作に基づく DPC 上の麻酔時間分布の違いがあることが示され、STEM7 を用いた外科手術の位置づけ、手術の難易度やコストなども含めた総合的な評価においては、術式としての根本的な差異が存在する場合があると考えられた。
 これらの精査を行った術式に関する麻酔時間分布および総合的な評価を基盤に、さらに広範に臓器別(部位別)の術式コード化に向けて整形外科領域の術式の整理を実施し、現時点における新しい術式分類の提案を報告した。
結論
 整形外科領域において手術分類コードの精緻化・合理化のための検討を実施した。専門領域・サブスペシャリティからの提案に基づき、また全国DPCデータを用いたKコード×STEM7の組み合わせごとの麻酔時間分布の評価を行い、エビデンスに基づいた分類整理の提案を見込んでいる。

公開日・更新日

公開日
2023-07-10
更新日
-

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2024-03-26
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202201019Z
報告年月日

収入

(1)補助金交付額
9,545,000円
(2)補助金確定額
9,545,000円
差引額 [(1)-(2)]
0円

支出

研究費 (内訳) 直接研究費 物品費 1,631,040円
人件費・謝金 5,417,088円
旅費 187,810円
その他 108,975円
間接経費 2,202,000円
合計 9,546,913円

備考

備考
自己資金 1913円

公開日・更新日

公開日
2024-04-30
更新日
-