国際会議における効果的インターベンションのあり方に関する研究

文献情報

文献番号
200903001A
報告書区分
総括
研究課題名
国際会議における効果的インターベンションのあり方に関する研究
課題番号
H20-国際・一般-001
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
水嶋 春朔(横浜市立大学 大学院 医学研究科 情報システム予防医学部門)
研究分担者(所属機関)
  • 中村 安秀(大阪大学 大学院 人間科学研究科)
  • 仲佐 保(国立国際医療センター 国際医療協力局 派遣協力第一課)
  • 兵井 伸行(国立保健医療科学院 研修企画部 国際協力室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題推進研究(地球規模保健課題推進研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
3,600,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
保健医療政策として国際医療協力を推進するためには不可欠である、国際医療協力に携わる人材の養成のあり方を体系的に整理すると共に、国際会議における効果的インターベンションのあり方について詳細な検討を実施し、それらの人材を効果的に活用するための提言をまとめることを目的とした。
研究方法
「保健医療分野の国際会議におけるキープレイヤーの人材育成・組織構築の検討」として、国際保健コンソーシアム設立に向け、欧米やアジアの人材育成・組織構築に関して基礎的な研究を行った。国際社会で保健医療分野において、積極的に発言する日本人専門家についてその特徴やニーズや外部環境、内部環境を検討し、課題を明らかにし、これらに対しての有効な対策に関しての検討を行った。「国際会議に必要とされるコンペテンシーと効果的なインターベンションのあり方に関する研究」では、国内にある33箇所のWHO指定研究協力センターを対象に、国際会議に関する人材育成の取り組み等の現状分析や昨年度の調査で明らかとなった必要とされるコンピテンシーの検証を行った。
結果と考察
日本人が先進国や途上国の現場で学ぶだけでなく、海外の専門家を受け入れることに企画段階から関与することも、国際保健に関する人材育成の上で重要であることが示唆された。また国際会議においては発言力を増しつつあるアジア・アフリカ諸国の参加を念頭に、日本人の人材養成を行っていく必要性が明らかとなった。
 国際会議で特に必要なコンピテンシーとして、「状況分析」「戦略の開発」「会議運営」「行動計画の採択」などを始めとするリーダーシップ・コンペテンシーが共通認識として重要視されている。国際会議・研修運営に関わっているWHO指定協力センターを通して国際会議に必要なコンペテンシーについて検討したが、その結果、特に“リーダーシップ・コンペテンシーが必要である”という共通認識が今回の調査で明らかとなった。
結論
保健医療分野の国際会議におけるキープレイヤーの人材育成においては、国際的な潮流を踏まえ、既存の枠組みを超越した斬新で大胆な新しい組織体が必要である。
 国際会議で必要な能力をもつ人材を育成するためには、戦略的に育成、経験させる仕組みが必要であると共に、同じ人材を継続的に出席させることが有効である。

公開日・更新日

公開日
2010-05-31
更新日
-

文献情報

文献番号
200903001B
報告書区分
総合
研究課題名
国際会議における効果的インターベンションのあり方に関する研究
課題番号
H20-国際・一般-001
研究年度
平成21(2009)年度
研究代表者(所属機関)
水嶋 春朔(横浜市立大学 大学院 医学研究科 情報システム予防医学部門)
研究分担者(所属機関)
  • 中村 安秀(大阪大学 大学院 人間科学研究科 グローバル人間学専攻 人間開発学講座)
  • 仲佐 保(国立国際医療センター 国際医療協力局 派遣協力第一課)
  • 兵井 伸行(国立保健医療科学院 研修企画部 国際協力室)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 地球規模保健課題推進研究(地球規模保健課題推進研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
保健医療政策として国際医療協力を推進するためには不可欠である、国際医療協力に携わる人材の養成のあり方を体系的に整理すると共に、国際会議における効果的インターベンションのあり方について詳細な検討を実施し、それらの人材を効果的に活用するための提言をまとめることを目的として検討を行った。
研究方法
「保健医療分野の国際会議におけるキープレイヤーの人材育成・組織構築の検討」として、国際保健コンソーシアム設立に向け、欧米やアジアの人材育成・組織構築に関して基礎的な研究を行った。国際社会で保健医療分野において、積極的に発言する日本人専門家についてその特徴やニーズや外部環境、内部環境を検討し、課題を明らかにし、これらに対しての有効な対策に関しての検討を行った。「国際会議に必要とされるコンペテンシーと効果的なインターベンションのあり方に関する研究」では、国内にある33箇所のWHO指定研究協力センターを対象に、国際会議に関する人材育成の取り組み等の現状分析や昨年度の調査で明らかとなった必要とされるコンピテンシーの検証を行った。「国際的な専門家業務推進のためのステップと必要な心得」に関する重要度の検討をし、国際的な専門家業務推進のためのステップと必要な心得に関する具体的項目の重要度および優先順位づけを行なった。また「国際会議参加・支援・主導に必要なコンピテンシー及びその強化に関する検討」では、国際会議において、専門的な知識を持って国際的に活躍したい、プレセンス向上を狙いたい、組織的にプレセンス向上を企画する必要がある場合の知見をまとめた。
結果と考察
効果的な会議参加において重要・必要なコンピテンシーは、事前準備(会議企画を含む)及び会議進行における技術・能力であることが示唆された。また研修において効果的なコンピテンシー開発に必要なプログラムでは、より実践的なプログラムを含んだ研修が効果的であることが示唆された。具体的には、①リーダーシップ、②時間管理、③専門知識・技術、④論理的なプレゼンテーション、⑤政策・ストラテジーの開発形成・実行能力、⑥協調・シェア能力、さらに付加的コンピテンシー:①専門性、②チームワーク・交渉力、③プログラム・プロジェクトマネジメント、④分析能力、⑤各国の事情把握、⑥コミュニケーションスキル)が重要であった。
結論
効果的な会議参加に必要なコンピテンシー習得のためのトレーニングが必要である。

公開日・更新日

公開日
2010-07-02
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200903001C

成果

専門的・学術的観点からの成果
保健医療政策として国際医療協力を推進するためには不可欠である、国際医療協力に携わる人材の養成のあり方を体系的に整理すると共に、国際会議における効果的インターベンションのあり方について詳細な検討を実施し、それらの人材を効果的に活用するための提言をまとめることを目的として検討をおこなった。会議を主導する場合においては、会議目的を理解し、リーダーシップを発揮すると共に、参加者の意見を聞く許容力、行動計画立案、行動計画への適応、状況分析、戦略構築、情報発信、そして社会システムへの反映が順に重要である。
臨床的観点からの成果
該当なし。
ガイドライン等の開発
該当なし。
その他行政的観点からの成果
国立保健医療科学院における人材育成研修において、研究班で得られたコンピテンシーモデルを参考にした研修が提供されるようになった。
その他のインパクト
該当なし。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
2件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
11件
学会発表(国際学会等)
8件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2015-06-09
更新日
-