文献情報
文献番号
200837020A
報告書区分
総括
研究課題名
健康食品における安全性確保を目的とした基準等作成のための行政的研究
課題番号
H19-食品・一般-005
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
田中 平三(甲子園大学 栄養学部)
研究分担者(所属機関)
- 山田 和彦(国立健康・栄養研究所)
- 梅垣 敬三(国立健康・栄養研究所)
- 中村 丁次(神奈川県立保健福祉大学 保健福祉学部)
- 東口 髙志(藤田保健衛生大学 医学部)
- 大濱 宏文(日本健康食品規格協会)
- 内田 健夫((社)日本医師会)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
9,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
特別用途食品制度のあり方検討会に対して、科学的根拠を提供する。また、健康食品・サプリメントの安全性確保に関する内外の情報を収集し、わが国におけるシステム構築に寄与する。
研究方法
特別用途食品のあり方:内外の学会の肥満、糖尿病、高血圧、脂質異常症及び慢性腎臓病お診療ガイドライン・ガイドにおける食事療法を比較するとともに整合性を分析する。メタ・アナリシス、RCT論文を中心に、系統的レビューを行う。これらの情報を消費者、専門職業人等に提供するためのwebを構築し、試験的に運用する。
健康食品・サプリメンントの安全性:日本の現状を調査し、さらに米国、EUでの制度を視察することによって、安全性に関する制度、特にGMP(good manufacturing practice)を比較する。健康食品・サプリメントによる健康被害防止システムを構築し、モデル的に運用する。
栄養専門職業人のため倫理規範(コンプライアンス)の試案を作成する。
健康食品・サプリメンントの安全性:日本の現状を調査し、さらに米国、EUでの制度を視察することによって、安全性に関する制度、特にGMP(good manufacturing practice)を比較する。健康食品・サプリメントによる健康被害防止システムを構築し、モデル的に運用する。
栄養専門職業人のため倫理規範(コンプライアンス)の試案を作成する。
結果と考察
糖尿病患者を対象とした場合、標準体重を基準としたエネルギー設定ではなく、インスリン抵抗性や血糖コントロールの改善を目的としたエネルギー食の検討が必要である。炭水化物を制限する方法を確立することが課題である。糖尿病治療食だけでなく、予防食を作成していくべきである。コーデックスの乳児用調製粉乳の成分分析法をわが国に導入していくべきである。医療推奨型、専門型特別用途食品を定義し、各疾患別の有効性に関する論文をレビューしたが、情報が少なく、今後、さらに検討していくことにした。疾患別、研究デザイン別、有効性・安全性の内容別に論文の構造化抄録をPDFに整理し、国立健康・栄養研究所HPで試験的に公開した。米国では、機能性に係わる原材料のGMPを要求している。EUでは、実質的同等性に基づき、食経験も考慮して、サプリメントの安全性評価を行っている。日本医師会は、健康食品・サプリメントによる健康被害症例を収集し、これを分析するとともに、会員にフィードバックするシステムをモデル的に運用することに成功した。菅理栄養士のための倫理規範を作成した。
結論
班員の一部は厚生労働省の「特別用途食品制度のあり方検討会」及び「健康食品の安全性確保等に関する検討会」の委員に指名され、両検討会に情報を提供することができた。
公開日・更新日
公開日
2009-06-09
更新日
-