臨床研修における標準的EBM教育カリキュラムの普及と評価に関する研究

文献情報

文献番号
200835044A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研修における標準的EBM教育カリキュラムの普及と評価に関する研究
課題番号
H19-医療・一般-019
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
小泉 俊三(佐賀大学医学部附属病院 総合診療部)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷川 敏彦(日本医科大学医療管理学教室)
  • 葛西 龍樹(公立大学法人福島県立医科大学総合診療地域医療部)
  • 名郷 直樹(社)地域医療振興協会地域医療研修センター地域医療学臨床疫学、医学教育学)
  • 吉村 学(岐阜県損斐郡北西部地域医療センター)
  • 武藤 正樹(国際医療福祉大学附属三田病院)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科・医薬政策学)
  • 長谷川 友紀(東邦大学医学部社会医学講座 医療政策・経営科学分野)
  • 北井 啓勝(埼玉社会保険病院)
  • 多治見 公高(秋田大学医学部救急部)
  • 上野 文昭(大船中央病院内科・消化器科)
  • 鎌江 伊三夫(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科)
  • 山城 清二(富山大学医学部総合診療部)
  • 平尾 智広(香川大学医学部医療管理学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
9,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、「臨床研修医が初期研修の2年間に修得すべきEBM教育カリキュラムの開発」等の先行研究の成果を参照・活用しつつ、初期臨床研修期間中に診療態度としてのEBMを研修医が身に付けることのできる教育プログラムの普及を図るとともに、そのことによってどれだけ医療の質が改善したかを評価する手法の開発を目指した。
研究方法
1.研修医に対するEBMアンケート:日本とインドネシアの教育病院に所属する研修医を対象としてEBMに関する知識と態度についての比較を試みた。
2.臨床研修医の知識基盤/問題対応能力についての全国アンケート調査:研修医が知識基盤/問題対応能力を習得する過程を把握するため、平成21年1月?2月の期間、全国の臨床研修医を対象として郵送法で実施した。
3.医療経済に関するインターネット調査を、2.と並行して実施した。
4.EBM講習会(富山大、天理よろづ相談所病院、秋田大)の成果を教材コンテンツに編集し、リニューアルした研究班ホームページ上で公開した。
結果と考察
1.(2国間調査):佐賀大学病院で約35名、インドネシアで約110名から回答が得られた。両国ともに、EBM関連のキーワードを知っている研修医は比較的多いが、臨床現場で日常的に用いている事例は比較的少数であり、IT環境の差が大きく影響していることが覗われた。
2.(研修医の医学知識習得過程全国調査):全国の258研修病院の協力を得て3768名の研修医にアンケート調査票を送付し、1047名から回答を得た。調査結果の「単純集計版」は研究班HP上に公開した。自由記載回答の解析結果も逐次公開予定である。
3.(医療経済調査):多くの臨床医が医療経済の論点を理解できていない現実が改めて浮き彫りとなった。
結論
上記のアンケート結果から、EBM関連用語は徐々に浸透しつつあるが、研修医が医学知識の習得・確認に使っている時間が概ね1時間/日以内、EBM2次資料は殆ど利用されていない等の現状が明らかとなった。一方、EBMの普及と医療の質改善関連の評価の視点として、
A.診療現場で直ちに利用可能なIT環境の整備状況、
B.研修医のための教育的診療体制と教育企画の充実度、
C.研修指導医のマンパワーと各指導医の指導医としての研修体験と指導意欲、
D.診療領域毎の主要病態に対する診療ガイドラインの①有無、②認知度、③遵守率
などを複数抽出した。

公開日・更新日

公開日
2009-04-14
更新日
-

文献情報

文献番号
200835044B
報告書区分
総合
研究課題名
臨床研修における標準的EBM教育カリキュラムの普及と評価に関する研究
課題番号
H19-医療・一般-019
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
小泉 俊三(佐賀大学医学部附属病院 総合診療部)
研究分担者(所属機関)
  • 長谷川 敏彦(日本医科大学医療管理学教室)
  • 葛西 龍樹(公立大学法人福島県立医科大学総合診療地域医療部)
  • 名郷 直樹((社)地域医療振興協会 地域医療研修センター)
  • 吉村 学(損斐郡北西部地域医療センター)
  • 武藤 正樹(国際医療福祉大学附属三田病院)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科・医薬政策学)
  • 長谷川 友紀(東邦大学医学部社会医学講座)
  • 北井 啓勝(埼玉社会保険病院産婦人科)
  • 多治見 公高(秋田大学医学部救急部)
  • 上野 文昭(大船中央病院内科・消化器科)
  • 鎌江 伊三夫(慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科)
  • 山城 清二(富山大学医学部総合診療部)
  • 平尾 智広(香川大学医学部医療管理学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、「臨床研修医が初期研修の2年間に修得すべきEBM教育カリキュラムの開発」等の先行研究の成果を参照・活用しつつ、初期臨床研修期間中に診療態度としてのEBMを研修医が身に付けることのできる教育プログラムの普及を図るとともに、そのことによってどれだけ医療の質が改善したかを評価する手法の開発を目指した。
研究方法
1.研修医に対するEBMアンケート:日本とインドネシアの教育病院に所属する研修医を対象としてEBMに関する知識と態度についての比較を試みた。
2.臨床研修医の知識基盤/問題対応能力についての全国アンケート調査:研修医が知識基盤/問題対応能力を習得する過程を把握するため、平成21年1月?2月の期間、全国の臨床研修医を対象として郵送法で実施した。
3.医療経済に関するインターネット調査を、2.と並行して実施した。
4.EBM講習会(富山大、天理よろづ相談所病院、秋田大)の成果を教材コンテンツに編集し、リニューアルした研究班ホームページ上で公開した。
結果と考察
1.(2国間調査):佐賀大学病院で約35名、インドネシアで約110名から回答が得られた。両国ともに、EBM関連のキーワードを知っている研修医は比較的多いが、臨床現場で日常的に用いている事例は比較的少数であり、IT環境の差が大きく影響していることが覗われた。
2.(研修医の医学知識習得過程全国調査):全国の258研修病院の協力を得て3768名の研修医にアンケート調査票を送付し、1047名から回答を得た。調査結果の「単純集計版」は研究班HP上に公開した。自由記載回答の解析結果も逐次公開予定である。
3.(医療経済調査):多くの臨床医が医療経済の論点を理解できていない現実が改めて浮き彫りとなった。
結論
上記のアンケート結果から、EBM関連用語は徐々に浸透しつつあるが、研修医が医学知識の習得・確認に使っている時間が概ね1時間/日以内、EBM2次資料は殆ど利用されていない等の現状が明らかとなった。一方、EBMの普及と医療の質改善関連の評価の視点として、
A.診療現場で直ちに利用可能なIT環境の整備状況、
B.研修医のための教育的診療体制と教育企画の充実度、
C.研修指導医のマンパワーと各指導医の指導医としての研修体験と指導意欲、
D.診療領域毎の主要病態に対する診療ガイドラインの①有無、②認知度、③遵守率
などを複数抽出した。

公開日・更新日

公開日
2009-04-14
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200835044C