看護実践能力育成につながる看護技術教育の方法の開発と評価基準の作成

文献情報

文献番号
200835036A
報告書区分
総括
研究課題名
看護実践能力育成につながる看護技術教育の方法の開発と評価基準の作成
課題番号
H19-医療・一般-011
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
山内 豊明(名古屋大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 小山 眞理子(神奈川県立保健福祉大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
従来の集合教育とシミュレータを活用したセルフラーニング個別教育とを連携させ、学生個人の教育成果の蓄積を活用し、複数の技術と判断を効果的に組み合わせることにより、各自の成果についての評価方法の開発ならびに臨床場面に応用できる看護実践能力の育成を目指す教授・学習方法を開発するとともに、教員と学生の両者にわかりやすい評価の規準の開発を行い、看護教育の標準化と向上に寄与することを目的とした。
研究方法
看護師を対象としたシミュレータを用いた演習を行い、演習終了後もシミュレータを自由に使用することができるようにしたうえで、演習の前後に呼吸音聴取ならびに心音聴取の評価を行なった。さらに期間を空け同様の研修を3回実施し、それぞれの研修後の聴取能力を調査することで時間経過との関係を検証した。また一方で看護学生を対象として、シミュレータを自由に使用することができるようにしたうえで、練習の前後に評価を行なった。評価指標を抽出さるために看護基礎教育機関の学内演習における技術教育の取組みについてのフォーカスグループインタビュー、技術教育プログラムの有効性に関する実験的介入を行った。
結果と考察
シミュレータを用いたフィジカルアセスメント教育の効果の検討の結果、心音聴取においては必ずしも有効であるとは確認できなかったが、呼吸音聴取においてはかなり有効な教育方法であることが示された。さらに臨床看護師対象の呼吸音聴取に焦点をおいたフィジカルアセスメント研修会を通して、異常呼吸音は研修により習得されやすい傾向にあるが、呼吸音の種類により聴取技術習得に必要とされる練習時間も異なることを明らかにした。また、状況設定と模擬患者を用いた看護技術教育は臨場感をもたらすとともに状況判断を学ぶよい機会になった。看護実践能力の構成要素からの看護技術の到達状況の評価は学生の行動の客観的評価と思考についてのインタビューによる評価を組み合わせることで可能性が見出された。
結論
生体シミュレータを看護技術教育に用いることは看護実践能力の向上に貢献でき、基礎教育において積極的に活用することが望ましいと考えられた。また目標のレベルと実践能力の構成要素による枠組み案ならびに技術教育目標を学習のレベルと実践能力ごとに教育目標と看護実践能力の育成を意図した看護実践能力につながる看護技術教育の教授学習目標と評価規準の枠組みが完成した。

公開日・更新日

公開日
2009-04-06
更新日
-

文献情報

文献番号
200835036B
報告書区分
総合
研究課題名
看護実践能力育成につながる看護技術教育の方法の開発と評価基準の作成
課題番号
H19-医療・一般-011
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
山内 豊明(名古屋大学 医学部)
研究分担者(所属機関)
  • 小山 眞理子(神奈川県立保健福祉大学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 地域医療基盤開発推進研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
集合教育とシミュレータを活用したセルフラーニング個別教育とを連携させ、個別の学習履歴や複数の技術と判断を効果的に組み合わせることにより、各自の成果についての評価方法の開発ならびに臨床場面に応用できる看護実践能力の育成を目指す教授・学習方法を開発するとともに、教員と学生の両者にわかりやすい評価の規準の開発を行い、看護教育の標準化と向上に寄与することを目的とした。
研究方法
日々看護実践を行っている看護師を対象としてシミュレータを用いた演習を行い、演習終了後もシミュレータを自由に使用することができるようにしたうえで、演習の前後に呼吸音聴取ならびに心音聴取の評価を行なった。さらに期間を空け同様の研修を3回実施し、それぞれの研修後の聴取能力を調査することで時間経過との関係を検証した。また、看護学生を対象とし、シミュレータを自由に使用することができるようにしたうえで、練習の前後に評価を行なった。一方で、評価指標を抽出さるために看護基礎教育機関の学内演習における技術教育の取組みについてのフォーカスグループインタビュー、技術教育プログラムの有効性に関する実験的介入を行った。
結果と考察
シミュレータを用いたフィジカルアセスメント教育の効果の検討の結果、心音聴取においては必ずしも有効であるとは確認できなかったが、呼吸音聴取においてはかなり有効な教育方法であることが示された。さらに臨床看護師対象の呼吸音聴取に焦点をおいたフィジカルアセスメント研修会を通して、異常呼吸音は研修により習得されやすい傾向にあるが、呼吸音の種類により聴取技術習得に必要とされる練習時間も異なることを明らかにした。また、状況設定と模擬患者を用いた看護技術教育は臨場感をもたらすとともに状況判断を学ぶよい機会になった。さらに、看護実践能力の構成要素からの看護技術の到達状況の評価は学生の行動の客観的評価と思考についてのインタビューによる評価を組み合わせることで可能性が見出された。
結論
生体シミュレータを看護技術教育に用いることは看護実践能力の向上に貢献でき、基礎教育において積極的に活用することが望ましいことを明らかにし、目標のレベルと実践能力の構成要素による枠組み案ならびに技術教育目標を学習のレベルと実践能力ごとに教育目標と看護実践能力の育成を意図した看護実践能力につながる看護技術教育の教授学習目標と評価規準の枠組みが完成させた。

公開日・更新日

公開日
2010-04-14
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200835036C