腎臓移植の成績向上をめざした臨床データ解析を目的とした症例登録と追跡制度の確立並びにドナー及びレシピエントの安全性確保とQOL向上に関する研究

文献情報

文献番号
200832046A
報告書区分
総括
研究課題名
腎臓移植の成績向上をめざした臨床データ解析を目的とした症例登録と追跡制度の確立並びにドナー及びレシピエントの安全性確保とQOL向上に関する研究
課題番号
H20-免疫・一般-021
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
高原 史郎(大阪大学大学院 医学系研究科 先端移植基盤医療学)
研究分担者(所属機関)
  • 鈴木 律朗(名古屋大学医学部 造血細胞移植情報管理・生物統計学)
  • 高橋 公太(新潟大学大学院医歯学総合研究科・医学部 泌尿器科)
  • 剣持  敬(国立病院機構千葉東病院 臨床研究センター)
  • 湯沢 賢治(国立病院機構水戸医療センター 臨床研究部移植医療研究室)
  • 杉谷  篤(藤田保健衛生大学医学部 臓器移植再生医学講座)
  • 北田 秀久(九州大学病院 腎疾患治療部)
  • 篠崎 尚史(東京歯科大学市川総合病院 角膜センター)
  • 渡井 至彦(名古屋第二赤十字病院 第二移植外科)
  • 八木澤 隆(自治医科大学 腎泌尿器外科学講座腎臓外科学部門)
  • 三重野牧子(自治医科大学情報センター 医学情報学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患等予防・治療研究事業
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
臓器移植医療の発展のため、腎移植と肝移植について、全症例のドナー及びレシピエントの登録・追跡制度を確立する。この登録・追跡された臨床データを解析することにより、臓器移植の成績向上並びにドナー及びレシピエントの安全性を確保することとQOLを向上させることを目的とする。
研究方法
腎移植と肝移植について、1.国際的に求められる臓器移植登録のありかたを調査、2.我が国の従来の移植登録制度(造血幹細胞移植、全臓器移植、腎移植、肝移植)を見直し、3.アメリカの臓器移植登録の実情を調査、4.本研究で日本が取り入れるべき点を解明、新たな登録制度を検討。腎移植登録ではレシピエントとドナーの登録項目を選定し、システムを構築、肝移植登録ではレシピエントとドナーの登録項目を選定し、5.残された課題を検討、次年度以降の本研究に引き継ぐ。
結果と考察
わが国の腎移植、肝移植全症例の詳細な臨床データの登録・追跡制度を確立することが可能になった。フラッシュメモリーを使った登録システム構築により詳細なデータ収集、データ解析が可能となる。また、全国レベルでの解析のみならず、各施設の症例の解析により、腎臓移植全体の成績向上がはかれることになった。これまで学会及び研究会と日本臓器移植ネットワークで別々に行われていた追跡調査を、将来的に一元化することにより、移植施設の負担を軽減することができ、生涯にわたるドナーの追跡を加えることによりドナー及びレシピエントの安全性を確保、QOL向上が可能になる。
結論
腎移植および肝移植の臨床データ解析のための症例登録制度と追跡制度を確立することにより、成績向上、ドナー及びレシピエントの安全性確保とQOL向上をめざし、臓器移植医療の発展のために本研究を行った。全症例のドナー及びレシピエントの登録・追跡制度を確立するために、国際的に求められる臓器移植登録のありかたを調査した。次いで、我が国の従来の移植登録制度(造血幹細胞移植、全臓器移植、腎移植、肝移植)を見直した。また、アメリカの臓器移植登録の実情を調査し、本研究で日本が取り入れるべき点を解明した。これら調査研究により、新たな登録制度を検討した。腎移植登録では、レシピエントとドナーの登録項目を選定し、電子媒体による登録・追跡システムを構築、肝移植登録では、レシピエントとドナーの登録項目を選定した。最後に、残された課題を検討し、次年度以降の本研究に引き継いだ。

公開日・更新日

公開日
2009-06-05
更新日
-