医療AIの研究開発・実践に伴う倫理的・法的・社会的課題に関する研究

文献情報

文献番号
202104002A
報告書区分
総括
研究課題名
医療AIの研究開発・実践に伴う倫理的・法的・社会的課題に関する研究
課題番号
20AD1002
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
井上 悠輔(東京大学 医科学研究所)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(倫理的法的社会的課題研究事業)
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
3,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-06-03
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

文献情報

文献番号
202104002B
報告書区分
総合
研究課題名
医療AIの研究開発・実践に伴う倫理的・法的・社会的課題に関する研究
課題番号
20AD1002
研究年度
令和3(2021)年度
研究代表者(所属機関)
井上 悠輔(東京大学 医科学研究所)
研究分担者(所属機関)
-
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(倫理的法的社会的課題研究事業)
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究報告書(PDF)

公開日・更新日

公開日
2022-06-21
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

行政効果報告

文献番号
202104002C

成果

専門的・学術的観点からの成果
総括するに、現⾏の医事・薬事に関する法制度を基礎にする限り、従来の医療機器と⽐べて、「医療AI」⾃体の特有の倫理的・法的・社会的課題が直ちに⽣じるとは考えにくいとする検討が⼤勢を占めた。一方、未成熟で過渡期にある状況にある中、顕在化する課題には備えておくべき、という視点も⽰された。これらを踏まえ、各論としての「研究開発」、「臨床現場」、「市⺠・社会との接点」をめぐる各論的な課題に加え、全体的な課題としての「総論」を検討するといった、2 段構成にて検討し、抽出した課題を挙げた。
臨床的観点からの成果
臨床現場において留意すべき点として、「医師の主体性をめぐる原則の再確認」「医療現場での『⼈による監視』の適⽤をめぐる課題」「患者や社会の受け⽌め・インパクトへの配慮」「医師の専⾨性を超えるAI の活⽤の是⾮」「その他(教育、特定製品の推奨・広告と連動した医療業務⽀援プラットフォームの問題)」を抽出し、解説を付した。また、医療AIをめぐる医師患者関係、コミュニケーションのあり方を考えるための架空事例を6件作成した(従来のものとあわせて17件)。
ガイドライン等の開発
日本病理学会におけるAIガイドライン案の作成に参画し、主にAIの研究開発における倫理問題の観点から執筆参加した。また、日本医師会の令和2・3年度⽣命倫理懇談会答申(『医療AIの加速度的な進展をふまえた⽣命倫理の問題』)の検討・執筆に参画し、「AI規制とガイドライン:世界の検討動向」「AI開発と利⽤における説明と責任」「AI開発と利⽤における個⼈情報の扱い」について執筆する他、主原則の作成にも寄与した。
その他行政的観点からの成果
特になし。
その他のインパクト
団体コムルの協力を得て、後に診療を受ける患者・市民側の目線からの事例集に展開した。これは一部の報道でも紹介された。また、この事例を用いた複数回の市民ヒアリング(年代・性別によって定義された全6集団)を開催し、患者・市民にとっての「AI」の位置づけをめぐる知見を得た。

発表件数

原著論文(和文)
11件
原著論文(英文等)
5件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
18件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
2件
ガイドライン策定1件、答申作成1件
その他成果(普及・啓発活動)
16件
講演16件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
井上悠輔, 菅原典夫
医療への人工知能(AI)の導入と患者・医師関係-AIの「最適解」をどう考えるか
病院 , 79 (9) , 698-703  (2020)
原著論文2
須田拓実, 村松紀子, 井上悠輔
医療機関における「音声翻訳アプリ」の利用:医師の期待、医療通訳者の受け止め
病院 , 80 (8) , 722-727  (2021)
原著論文3
井上悠輔
AI規制とガイドライン:世界の検討動向」「AI開発と利用における説明と責任」「AI開発と利用における個人情報の扱い
日本医師会『医療AIの加速度的な進展をふまえた生命倫理の問題』について(令和2・3年度生命倫理懇談会答申)  (2022)

公開日・更新日

公開日
2022-06-21
更新日
2023-06-06

収支報告書

文献番号
202104002Z