食育を通じた健康づくり及び生活習慣病予防戦略に関する研究

文献情報

文献番号
200825040A
報告書区分
総括
研究課題名
食育を通じた健康づくり及び生活習慣病予防戦略に関する研究
課題番号
H19-循環器等(生習)・若手-001
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
荒井 裕介(独立行政法人国立健康・栄養研究所 栄養疫学プログラム国民健康・栄養調査プロジェクト)
研究分担者(所属機関)
  • 橋本 令子(和洋女子大学生活科学系)
  • 三好 美紀(独立行政法人国立健康・栄養研究所国際産学連携センター)
  • 坪倉 もえ(日本女子大学家政学部食物学科)
  • 廣田 晃一(独立行政法人国立健康・栄養研究所情報センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
9,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究班では生活習慣病予防を目的としたポピュレーションストラテジーの一手段として、効果的な「食育」プログラム開発に資するエビデンス及び事例蓄積(データベース化)を行い公開するとともに、「食育」を健康づくり、生活習慣病予防にどのようにいかすことができるのかその戦略を研究する。
研究方法
20年度は、エビデンス及び事例蓄積を行う、「食育研究データベース」「健康づくりに向けた「食育」取組データベース」「諸外国事例データベース」「文献データベース」の4つのデータベースの構築を進めた。
結果と考察
「健康づくり・生活習慣病予防のための食育研究データベース」は、特定非営利活動法人日本栄養改善学会食育推進企画検討会の協力を得て、学会評議員を対象に郵送式アンケート調査を実施した。事例の詳細情報はホームページにより公開する準備を進めている。今後、これらの詳細情報の精査を行い、健康づくりのためのより効果的な「食育研究」のプロセスについて検討を重ねる予定である。
健康づくりに向けた「食育」取組データベースは、平成21年3月現在、163団体、310事例を公開している。総アクセス数は約2万件、平日1日平均では約400件のアクセスがある。取組データベース運営の今後の課題として、関係機関の協力を得てより多くの自治体の参加を得るとともに、特定健診・保健指導等、ニーズの高い取組にターゲットを絞り、事例数を増やし、ツール等、参考資料の掲載の充実を図る。
海外における「食育」に関連する研究や、政策、取組等について、具体的なアプローチ手法、成果などをカナダ、アメリカ、フィンランド、ドイツ、オーストリアの関連機関で情報収集を実施した。各国情報は、我が国の食育活動の参考となるよう「諸外国事例データベース」を構築する。
結論
本年度の研究により、食育に関するデータベース構築の基盤を整えることができた。
今後は、食育研究及び取組データベースに登録された事例を分類、整理し、先進的、効果的と評価される事例を抽出し、より効果的な研究、取組を展開するためのプロセスを検討する。本研究成果を踏まえ、エビデンスに基づく予防を重視した健康づくりが国民運動として展開されるよう、普及啓発活動を行う予定である。本研究により「食育」活動のためのエビデンスを、食育を実践する管理栄養士等の専門家に提供でき、予防を重視した効果的な健康づくりの国民運動の展開に寄与することができると考える。

公開日・更新日

公開日
2009-05-13
更新日
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