未成年者の喫煙・飲酒状況に関する実態調査研究

文献情報

文献番号
200825024A
報告書区分
総括
研究課題名
未成年者の喫煙・飲酒状況に関する実態調査研究
課題番号
H19-循環器等(生習)・一般-006
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
大井田 隆(日本大学医学部 公衆衛生学分野)
研究分担者(所属機関)
  • 尾崎 米厚(鳥取大学医学部・環境予防医学分野)
  • 兼板 佳孝(日本大学医学部 公衆衛生学分野)
  • 神田 秀幸(福島県立医科大学・衛生学・衛生学)
  • 簑輪 眞澄(聖徳大学・人文学部)
  • 鈴木 健二(鈴木メンタルクリニック)
  • 樋口 進(独立行政法人国立病院機構久里浜アルコール症センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等生活習慣病対策総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
16,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
中高生の喫煙及び飲酒行動に関する全国調査を、1996、2000、2004年度に実施してきた。2004年の全国調査では、中高生の喫煙率及び飲酒率の大幅な低下が認められた。2005年度にはこの低下の再確認と、低下理由の検索のための全国調査を実施した。わが国の中高生の喫煙及び飲酒行動の実態と関連要因を明らかにし、対策の評価と推進方策を検討する。健康日本21の最終評価の評価指標を提出する。そのために、2007年度全国調査(タバコ価格調査)、2008年度全国調査(4年に1度継続実施中の中高生の喫煙及び飲酒行動調査)を実施する。本調査により、中高生の未喫煙者が喫煙開始を防ぐようなタバコ価格、中高生ですでに喫煙者となっている者が喫煙継続をやめようと思うようなタバコ価格を明らかにする。
研究方法
全国学校総覧を用いて全国の中学校より130校、高等学校より110校を無作為抽出し、対象校に調査票を送付する。調査回答校の在校生徒全員を対象とした調査で、学校の在籍人数に比例して抽出確率を決める抽出方法であるため、この抽出方法は、1段クラスター確率比例抽出である。調査実施場所は教室内で、調査方法は、調査票による自記式無記名調査である。各学校の担任教師より調査票を配布して記入後、各生徒が糊付封筒に調査票を入れて、教師が学校分をまとめて、返送してもらう。
結果と考察
2007年調査の結果では喫煙経験のある中学生男子;9.2%、高校生男子;25.6%、中学生女子;7.8%、高校生女子;15.6%で、タバコの価格が上がった場合の現在喫煙者の予測行動は、320円なら「止める」と回答し者は少なく(男子6.7%、女子5.6%)、600円になると「止める」者は男子27.4%、女子20.8%と増加し、1000円になると「止める」者は男子44.6%、女子37.3%であった。ニコチン依存度が高い者は、タバコ価格が高くなっても「止める」と回答した割合は低いが、1000円だと、依存なしの45.9%、中等度依存の41.5%、高度依存の24.7%(合計の41.9%)がタバコを止めると回答した。
結論
わが国の中高生の喫煙及び飲酒行動の実態と関連要因を明らかにし、対策の評価と推進方策を検討する。健康日本21の最終評価の評価指標を提出する。

公開日・更新日

公開日
2009-03-23
更新日
-