文献情報
文献番号
200824018A
報告書区分
総括
研究課題名
がん拠点病院の配置シミュレーションに関する研究
課題番号
H18-がん臨床・一般-019
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
宇田 淳(広島国際大学 医療福祉学部)
研究分担者(所属機関)
- 河口 豊(広島国際大学 医療福祉学部)
- 佐能 孝(広島国際大学 医療福祉学部)
- 西本 寛(国立がんセンターがん対策情報センターがん情報・統計部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
4,828,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
国保レセプト(住民側)から、がん患者の受診行動を把握し、がん拠点病院のレセプトデータ(施設側)を解析し、がん患者の診療圏域を把握と供に、がん手術、緩和ケア、化学療法などについて検討する。がん登録情報を基に、施設実態について検討する。がん拠点病院の配置状況について地理情報システム(GIS)を用いたシミュレーション手法により、評価する方法を検討・開発することである。
研究方法
1.拠点病院の類型化
SWOT分析結果及び患者受療行動にみる拠点病院の類型化について検討し、拠点病院を補完する連携病院の在り方について言及する。
2.評価指標の作成
がん登録情報を基に、各施設の実態を勘案し、拠点病院の評価指標項目について検討する。
3.配置計画の評価
複数地域を対象とした施設配置計画の評価を試みる。
SWOT分析結果及び患者受療行動にみる拠点病院の類型化について検討し、拠点病院を補完する連携病院の在り方について言及する。
2.評価指標の作成
がん登録情報を基に、各施設の実態を勘案し、拠点病院の評価指標項目について検討する。
3.配置計画の評価
複数地域を対象とした施設配置計画の評価を試みる。
結果と考察
国保レセプトを用いて、がん患者の施設利用先の比率を指標とし、利用圏域の構成について検討した。結果として、市区町村、2次医療圏、県全域の3段階の基本構成と2次医療圏内にがん拠点病院が立地しない場合は、市町村、県全域の2段階の構成となることを確認した。がん医療における施設利用先は、一般医療より広域的に分布し、専門的病院の所在する最終的な利用先として、県都を中心に集中がみられる。しかし、ルート距離50㎞、80㎞を超える場合、中心性が抑制され自圏域内で自足せざるを得ない状況があった。
次いで、施設型を診療方法、治療方法を分析し、施設型を検討したところ、施設の質的差異が明らかになった。ただし、診療科目との関係から、特定の疾患の実績のないがん拠点病院が存在し、近隣の一般病院が補完していた。
次いで、施設型を診療方法、治療方法を分析し、施設型を検討したところ、施設の質的差異が明らかになった。ただし、診療科目との関係から、特定の疾患の実績のないがん拠点病院が存在し、近隣の一般病院が補完していた。
結論
地域医療需要は、圏域内では医療圏域内ならびに周辺地域の医療施設の分布は、受療行動を階層的に構成させルことが判明している。本研究では、ルート計算と到達圏計算をベースに地理情報システムを用いて、シミュレーションシステムを構築して、評価検討した。結果として、特定部位のみの診断、治療、緩和ケア、外来化学療法のみを担う、がん拠点病院を補完する協力病院的な新たな施設を提案するものである。
公開日・更新日
公開日
2009-04-08
更新日
-