臨床研究実施複合体のハブ機能としての相談サービス業務の提供と関連人材養成

文献情報

文献番号
200820001A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究実施複合体のハブ機能としての相談サービス業務の提供と関連人材養成
課題番号
H20-臨床疫学・一般-003
研究年度
平成20(2008)年度
研究代表者(所属機関)
永井 洋士(財団法人先端医療振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 松山 晃文(大阪大学 医学部附属病院未来医療センター)
  • 手良向 聡(京都大学 医学部附属病院探索医療センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究支援複合体研究)
研究開始年度
平成20(2008)年度
研究終了予定年度
平成22(2010)年度
研究費
50,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は、全国に開かれた臨床研究の相談・支援体制を整備することを目的とする。
研究方法
1 臨床研究に関する相談体制の整備
大学等の研究者を対象として、臨床研究に関する相談体制を整備する。平成20年度は、その受入れ体制を整え、サービスの仕様を決定する。
2 プロトコル作成支援体制の整備
臨床研究情報センターでは、プロトコルを効率的に作成するための標準書式・推奨表現・注意事項を整備し、プロトコルテンプレートとして利用している。これを改定して大学等の研究者にも提供する。
3 臨床研究の相談に対応し得る人材の育成
研究相談でのon-the-job trainingや大学等の研究者にプロトコルテンプレート改訂作業に参加いただくこと等を通じ、臨床研究を適切に評価し、その相談に対応し得る人材の育成を図る。
結果と考察
1 臨床研究に関する相談体制の整備
臨床研究情報センター内に研究相談事務局を設置し、相談を開始するための準備を終えた。また、相談の中で実務を依頼し得る企業情報を提供するため、CRO・SMOの調査を実施した。加えて、研究者の利便性を高めるため、臨床研究に関する倫理指針の想定Q&A集(案)を作成した。こうした研究相談体制を整備することで、わが国における臨床研究の品質向上に役立つことが期待される。
2 プロトコル作成支援体制の整備
最近の環境の変化にあわせてプロトコルテンプレートを改訂するため、全国から約40名の臨床試験専門家を招聘してプロトコルテンプレート会議を開催した。すなわち、改訂に必要な専門家チームが編成されたことになる。また、本プロトコルテンプレートをインターネットから提供するためのシステムを設計した。こうしたツールを整備することで、プロトコル開発の省力化とその品質確保・標準化に役立つことが期待される。
3 臨床研究の相談に対応し得る人材の育成
大学等の研究者にプロトコルテンプレート改訂作業への参加を依頼したことは既に述べた。多くの専門家がこの改訂作業に参加することで、研究を適切に評価する人材の育成が進むと考えられる。また、人材を広く育成するための基礎資料として、医学研究関連指針集を作成し、大学と国公立病院に配布した。
結論
本研究事業を着実に実行していくことで、わが国における臨床研究の品質が向上し、研究成果の医療への還元が促進されると考えている。

公開日・更新日

公開日
2011-05-30
更新日
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