大規模イベント時の健康危機管理対応に資する研究

文献情報

文献番号
202027003A
報告書区分
総括
研究課題名
大規模イベント時の健康危機管理対応に資する研究
課題番号
19LA2002
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
齋藤 智也(国立保健医療科学院 健康危機管理研究部)
研究分担者(所属機関)
  • 冨尾 淳(東京大学 大学院医学系研究科)
  • 嶋津 岳士(大阪大学大学院医学系研究科 救急医学)
  • 森村 尚登(東京大学大学院医学系研究科 外科学専攻 生体管理医学講座 救急科学分野)
  • 和田 耕治(国際医療福祉大学 大学院医学研究科公衆衛生学専攻)
  • 島田 智恵(国立感染症研究所 実地疫学研究センター)
  • 市村 康典(岡山県 保健福祉部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康安全・危機管理対策総合研究
研究開始年度
令和1(2019)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
14,000,000円
研究者交替、所属機関変更
研究代表者の所属機関が、令和3年1月1日より、国立感染症研究所感染症危機管理研究センターに変更になった。

研究報告書(概要版)

研究目的
オリンピック・パラリンピック等、大規模な国際イベント(マスギャザリングイベント)は、感染症を筆頭に、様々な健康危機を発生させるリスクを孕んでいる。想定されるリスクを評価し、平時の健康危機への対応能力と必要な対応リソースのギャップを分析し、計画的な対応能力の強化を行うとともに、中長期的な対応能力の向上に結びつける遺産化(ヘルス・レガシーの構築)が求められる。これまで国内での大規模国際イベント等への健康危機管理対応は散発的なものとなっており、体系的な記録や検証は行われていなかった。このため、今後の大規模イベントに備えた体系的な記録と課題の整理(アフターアクションレビューなどによる評価・検証)、そして、それを踏まえた健康危機管理対応の強化が求められている。2019年度から2020年度にかけては、G20、ラグビーW杯、即位の礼、東京オリンピック・パラリンピック等、注目度が高い大規模国際イベントの国内開催が相次ぐことから、これらに対して健康危機管理対策として計画され、実行される国及び自治体における健康危機管理対策と対応を、それぞれの特性(開催主体、ステイクホルダー、参加者、開催地などの違い)を踏まえ、計画の過程から体型的に記録し、事後に検証すること、そして、今後のマスギャザリングの保健医療対応能力の向上に資する資料を作成することを目的とする。
なお、新型コロナウイルス感染症が発生し、東京オリンピックが延期され、大規模イベントが軒並み開催不能の状態であることから、新型コロナウイルス感染症存在下での大規模イベント開催手法について、特に検討を行うこととした。
研究方法
研究代表者をはじめ、各分担研究者で以下の7つの課題を設定して取り組んだほか、適宜グループでの会議、全体の班会議を実施し研究を遂行した。新型コロナウイルス感染症が発生している状況を鑑み、ウェブ会議等を使用した意見交換等を進めた。
① アフターアクションレビュー手法の検討・オールハザード対応
② G20準備体制に関する検討
③ 官学連携体制に関する検討
④ 公衆衛生リスクの検討
⑤ 感染症サーベイランスに関する検討
⑥ GHSIにおける大規模イベント対策連携体制の検討 
⑦ 新型コロナウイルス感染症発生下におけるマスギャザリングイベントの実施に関する検討
結果と考察
今年度は、2019年度に実施されたG20サミット、ラグビーワールドカップにおける対策の事後評価を行い、マスギャザリングイベントにおける公衆衛生対策に関する教訓をとりまとめた。また、コロナ禍で延期された東京オリンピック・パラリンピック大会について、官学連携体制の経過をまとめたほか、ホストタウン等を含めた新型コロナウイルス感染症対策の検討を行い、ホストタウン向けにはアクションチェックリストを作成し提供した。東京オリンピック・パラリンピック大会に向けては、新型コロナ対策に関してマスギャザリングイベントとしての観点、競技団体ごとの観点、ホストタウン等受け入れ自治体の観点、ボランティア等従事者の観点等様々なガイドラインが示されていた。また、国や組織委員会からも「調整会議中間整理」や「プレイブック」という形で全体方針が示された。新興感染症パンデミックの中で開催するオリンピック・パラリンピックということで、今後これらのガイドライン等の有効性、今後のパンデミック体制時におけるマスギャザリングイベントの実施に関する考え等を、大会の事後検証を踏まえ検討していく必要がある。
結論
2019年度に実施されたG20サミット、ラグビーワールドカップにおける対策の事後評価を取りまとめ、マスギャザリングイベントにおける公衆衛生対策に関する教訓をまとめ、今後のマスギャザリング実施における教訓を得ることができた。また、コロナ禍で延期された東京オリンピック・パラリンピック大会について、新型コロナウイルス感染症対策に関する知見が得られた。

公開日・更新日

公開日
2022-05-13
更新日
-

研究報告書(PDF)

総括研究報告書
研究成果の刊行に関する一覧表
倫理審査等報告書の写し

公開日・更新日

公開日
2022-05-13
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

収支報告書

文献番号
202027003Z