文献情報
文献番号
202011034A
報告書区分
総括
研究課題名
Schaaf-Yang症候群の診断基準策定と疫学に関する研究
課題番号
20FC1003
研究年度
令和2(2020)年度
研究代表者(所属機関)
齋藤 伸治(名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野)
研究分担者(所属機関)
- 根岸 豊(名古屋市立大学大学院医学研究科 新生児・小児医学分野)
- 黒澤 健司(地方独立行政法人神奈川県立病院機構神奈川県立こども医療センター 遺伝科)
- 高野 亨子(信州大学 医学部 遺伝医学・予防医学)
- 松原 圭子(国立研究開発法人国立成育医療研究センター 分子内分泌研究部)
- 西山 毅(名古屋市立大学大学院医学研究科公衆衛生学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患政策研究
研究開始年度
令和2(2020)年度
研究終了予定年度
令和3(2021)年度
研究費
2,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書（概要版）
研究目的
Schaaf-Yang症候群（SYS）は2013年に新しく疾患概念が確立した先天性疾患であり、重度知的障害、自閉症、関節拘縮などを主たる症状とする。SYSの原因はMAGEL2遺伝子の短縮型変異である。MAGEL2はPrader-Willi症候群（PWS）の責任領域である15番染色体q11-q13に位置するインプリンティング遺伝子であり、父由来アレルのみが発現している。
私たちは、日本におけるSYSの実態の把握を行い、小児慢性疾患や指定難病への指定を含めた適切な対応が可能になることを目的として、日本人におけるSYSの診断基準の策定を行うと共に、全国疫学調査および疾患啓発のための取り組みを実施する。
私たちは、日本におけるSYSの実態の把握を行い、小児慢性疾患や指定難病への指定を含めた適切な対応が可能になることを目的として、日本人におけるSYSの診断基準の策定を行うと共に、全国疫学調査および疾患啓発のための取り組みを実施する。
研究方法
本研究では以下の取り組みを実施する。
1) SYSの診断基準の作成
2) SYS啓発リーフレットの作成
3) SYS啓発HPの作成
4) SYSレジストリーの作成・自然歴の把握
5) SYSの全国疫学調査
班会議で文献検索及びエキスパートオピニオンを集積し、合議にて診断基準を策定する。策定した診断基準は日本小児遺伝学会で検討、承認していただく。その後、疾患啓発リーフレット及びホームページの作成を行う。日本小児科学会及び小児神経学会研修施設にアンケート調査を行う。結果はホームページを利用して集積する。確定診断に必要な遺伝学的診断は名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野で実施する。集積した患者情報をレジストリーに登録する。
全国疫学調査についての倫理審査は名古屋市立大学倫理審査委員会において承認を受けた。
1) SYSの診断基準の作成
2) SYS啓発リーフレットの作成
3) SYS啓発HPの作成
4) SYSレジストリーの作成・自然歴の把握
5) SYSの全国疫学調査
班会議で文献検索及びエキスパートオピニオンを集積し、合議にて診断基準を策定する。策定した診断基準は日本小児遺伝学会で検討、承認していただく。その後、疾患啓発リーフレット及びホームページの作成を行う。日本小児科学会及び小児神経学会研修施設にアンケート調査を行う。結果はホームページを利用して集積する。確定診断に必要な遺伝学的診断は名古屋市立大学大学院医学研究科新生児・小児医学分野で実施する。集積した患者情報をレジストリーに登録する。
全国疫学調査についての倫理審査は名古屋市立大学倫理審査委員会において承認を受けた。
結果と考察
診断基準を策定し、ホームページ（http://ncu-ped.com/sys/）。で公開した。現在、日本小児遺伝学会で検討が行われている。策定した診断基準を記載した疾患啓発リーフレットを作成した。全国疫学調査においてアンケート調査のみならず、リーフレットも同封し、疾患啓発を図る。現在、郵送作業中である。ホームページは既に公開し診断基準と遺伝学的解析の連絡先を掲載している。
2021年度においては、アンケート調査の回答を解析して、我が国におけるSYSの患者数を明らかにする。同時に、疾患レジストリーを作成し、我が国におけるSYS患者の遺伝学的情報および臨床情報を集積し検討する。さらに、自然歴研究や創薬開発支援の基盤を整備するとともに、長期にわたる観察研究を予定している。
ホームページの作成はできたものの、現在は医師向けのみであるため、本年度は一般向けの啓発内容の充実を行うことを予定している。患者家族同士の交流や将来的な患者サポートグループの結成の支援を行うことができればと考えている。既に国際的にはSYSサポートグループが活動しており、連携を図りたい。
2021年度においては、アンケート調査の回答を解析して、我が国におけるSYSの患者数を明らかにする。同時に、疾患レジストリーを作成し、我が国におけるSYS患者の遺伝学的情報および臨床情報を集積し検討する。さらに、自然歴研究や創薬開発支援の基盤を整備するとともに、長期にわたる観察研究を予定している。
ホームページの作成はできたものの、現在は医師向けのみであるため、本年度は一般向けの啓発内容の充実を行うことを予定している。患者家族同士の交流や将来的な患者サポートグループの結成の支援を行うことができればと考えている。既に国際的にはSYSサポートグループが活動しており、連携を図りたい。
結論
SYSの診断基準を作成し、全国疫学調査を開始した。疾患啓発のためのリーフレットおよびホームページを作成した。
公開日・更新日
公開日
2021-07-01
更新日
-