文献情報
文献番号
200738010A
報告書区分
総括
研究課題名
給水末端における水質および給水装置・用具機能の異常監視と管理に関する研究
課題番号
H17-健康-一般-024
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
中村 文雄(財団法人給水工事技術振興財団)
研究分担者(所属機関)
- 伊藤 雅喜(国立保健医療科学院 水道工学部)
- 杉山 俊幸(山梨大学 工学部)
- 鎌田 素之(関東学院大学 工学部)
- 長岡 裕(武蔵工業大学 工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 地域健康危機管理研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
6,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
現在までに、給水末端での水質劣化や漏水・その他の問題発生が数多く報告されており、また、小規模貯水槽水道等においては、水質検査やその維持管理の実行率が必ずしも十分でない状況にある。そこで、このような状況を改善する為に、本研究では、給水末端の水質・衛生管理および施設管理の徹底を目指した研究を行う。
研究方法
本研究では、(1)給水末端の水質監視方法、(2)給水装置・用具の機能不全監視方法、(3)給水末端システムの維持管理方法 の3サブテーマ(6研究課題)に関して研究を行ってきたが、研究計画・実施・その他に関しては学識者、水道事業体および民間企業からなる「研究委員会」で審議・検討を重ねてきた。
結果と考察
平成19年度には、水道水の異常濁度・色度の同時検出方法の検討および濁度・色度の出現率と閾値設定方法の検討や、給水システム内の振動・音・水量・逆流防止装置等の異常現象検出装置の実用化に向けた検出感度・解析方法・装置化の検討を行うと共に、給水末端システムの維持管理に関する体制整備等の検討を行った。
「給水末端の水質監視方法」の研究では、(1) 水道水の異常検出感度として濁度・色度換算で1度程度の濃度を同時検出できることを明らかにした。また、(2)水質監視装置での異常判定の閾値は、飲料水質基準値近傍に設定するのが望ましいと考えられた。
一方、「給水装置・用具の機能不全監視方法」に関する研究では、(3) 給水管の材質識別システムの構築と、専門家が居なくとも水撃作用の発生検出可能なファジイ判定プログラムを構築した。また、(4)蛇口付近での流量と圧力計測による漏水検出方法が数値的にもシミュレートできた。さらに、(5)単式バネ式、二重式及び減圧式逆流防止器の弁差圧と流量を連続的計測により、使用状況下での異常検知が可能であることを明らかにした。さらに、「給水末端システムの維持管理方法」に関する研究では、給水末端の維持管理システムが経済性の面でも有効であることを明らかにした。
「給水末端の水質監視方法」の研究では、(1) 水道水の異常検出感度として濁度・色度換算で1度程度の濃度を同時検出できることを明らかにした。また、(2)水質監視装置での異常判定の閾値は、飲料水質基準値近傍に設定するのが望ましいと考えられた。
一方、「給水装置・用具の機能不全監視方法」に関する研究では、(3) 給水管の材質識別システムの構築と、専門家が居なくとも水撃作用の発生検出可能なファジイ判定プログラムを構築した。また、(4)蛇口付近での流量と圧力計測による漏水検出方法が数値的にもシミュレートできた。さらに、(5)単式バネ式、二重式及び減圧式逆流防止器の弁差圧と流量を連続的計測により、使用状況下での異常検知が可能であることを明らかにした。さらに、「給水末端システムの維持管理方法」に関する研究では、給水末端の維持管理システムが経済性の面でも有効であることを明らかにした。
結論
各研究課題では19年度の研究目的とおりの成果が得られ、給水末端の水質・衛生管理および施設管理徹底の実現に向けての道筋を示し得た。今後、これら研究を更に発展させることにより、安全性の高い給水システムの構築と、より確実な給水システムの維持管理・リスク管理が可能となるものと考えられる。
公開日・更新日
公開日
2008-04-22
更新日
-