医薬品を巡る環境の変化に対応した日本薬局方の改正のための研究

文献情報

文献番号
200735043A
報告書区分
総括
研究課題名
医薬品を巡る環境の変化に対応した日本薬局方の改正のための研究
課題番号
H19-医薬-一般-006
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
川西 徹(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
研究分担者(所属機関)
  • 早川堯夫(医薬品医療機器総合機構)
  • 小嶋茂雄(医薬品医療機器総合機構)
  • 山口照英(国立医薬品食品衛生研究所 生物薬品部)
  • 川原信夫(国立医薬品食品衛生研究所 生薬部)
  • 吉岡澄江(国立医薬品食品衛生研究所 薬品部)
  • 中村 洋(東京理科大学 薬学部)
  • 松田芳久(神戸薬科大学薬学部)
  • 四方田千佳子(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 宮田直樹(名古屋市立大学大学院薬学研究科 薬化学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
11,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
日本薬局方(JP)に収載されている通則や一般試験法などについて、医薬品を巡る環境の変化および分析法等の科学技術の進歩に応じた検討を行い、今後の改正のための研究を行った。
研究方法
第16改正日本薬局方以降さらに改定が必要と考えられる項目について、主要な関連領域に応じて調査ならびに実験による検証を行った。
結果と考察
1.局方国際調和関連:局方の国際調和の進捗状況、および調和にむけての課題をまとめた;2.化学合成医薬品関連:15局に収載されている製薬用水関連の各条規格、関連条項、参考情報の改正原案を作成した;3.生物薬品関連:欧米のバイオ後続品ガイドライン等について調査するとともに、わが国におけるバイオ後続品評価のあるべき姿についてまとめた;4.生薬関連:チンピの定量試験であるヘスペリジン含量測定およびシステム適合性試験を行うとともに、ヨウ素でんぷん反応によるハトムギの確認試験を検討した;5.医薬品添加剤関連:医薬品添加剤のFRCの意義を考察、局方記載に関する賛否両論についてまとめ、日局へのFRC試験法の収載の条件をまとめた;6.理化学試験法関連:高周波誘導結合プラズマ発光分光法(ICP-AES)について、金チオリンゴ酸ナトリウムを例にして、定量的かつ選択的にAu(III)を濃縮、回収する条件の設定に成功した;7.物性試験法関連:乾式分散法によって行ったレーザー回折法による粉体粒度測定について検討し、医薬品粉体のように少しでも溶解性を示す試料に対しては、乾式分散法は湿式分散法より優れていることを示す結果を得た;8.製剤試験法関連:製剤溶出試験装置の適格性試験に用いるUSPプレドニゾロンカリブレータを試験し、問題点を指摘するとともに、溶出試験の機械的較正について論じた;9.名称関連:生物由来の医薬品(生物薬品)の国際一般名称INNにおける命名法の原則を中心に、生物薬品類命名の一般原則について調査、検討した。
結論
日本薬局方の通則(製薬用水関係),一般試験法(ICP-AES,溶出試験法),参考情報(製薬用の品質管理,レーザー回折法による粉体粒度測定),および共通性の高い各条規格(製薬用水,生薬)の改正に向けた検討を行うとともに,国際調和に向けた課題をまとめた。さらに、医薬品添加物各条へのFRCの取込の方策,生物薬品の一般名称の方針についてまとめた。

公開日・更新日

公開日
2008-04-14
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2009-02-04
更新日
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