文献情報
文献番号
200735007A
報告書区分
総括
研究課題名
科学とリスクマネジメントに基礎をおいた医薬品及び医療機器の品質管理監督システムに関する研究
課題番号
H17-医薬-一般-040
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
檜山 行雄(国立医薬品食品衛生研究所薬品部)
研究分担者(所属機関)
- 坂本 知昭(国立医薬品食品衛生研究所薬品部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
9,250,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
医薬品品質管理監督システムのガイドラインの作成を3年計画で行なう。
経皮吸収製剤の品質管理監督システムに導入可能な基礎分析技術の開発を行う。
経皮吸収製剤の品質管理監督システムに導入可能な基礎分析技術の開発を行う。
研究方法
変更管理の本質、薬事法体系および国際調和ガイドライン(ICH Q9:品質リスクマネジメント、ICH Q10:医薬品品質システム)を踏まえた変更管理システムガイドラインの作成を手がける。又、米国食品医薬局(FDA)を訪問し、審査手順の実態調査を行う。
経皮吸収製剤における放出性の制御機構について,基剤中で主薬を結晶状態とすることにより放出速度の制御を行う製剤設計をもつツロブテロールテープに関して,近赤外分光分析/イメージング(NIRS/NIRI)及びテラヘルツパルス分光分析/イメージング(TPS/TPI)技術の有用性を検討する。
経皮吸収製剤における放出性の制御機構について,基剤中で主薬を結晶状態とすることにより放出速度の制御を行う製剤設計をもつツロブテロールテープに関して,近赤外分光分析/イメージング(NIRS/NIRI)及びテラヘルツパルス分光分析/イメージング(TPS/TPI)技術の有用性を検討する。
結果と考察
変更管理システムガイドライン案を作成した。米国食品医薬局(FDA)を訪問し、新薬および後発品審査手順の実態調査を行った。さらに国内外の学会などにおいて研究成果発表を行い、平成17年度に作成した医薬品・医薬部外品(製剤)GMP指針及び医薬品・医薬部外品GMP試験検査室管理指針の参考英語訳既存のガイドランの参考英語訳を作成し、研究成果の広報に努めた。
ツロブテロールテープに関して,主として近赤外分光分析/イメージング(NIRS/NIRI)及びテラヘルツパルス分光分析/イメージング(TPS/TPI)技術を用いて非破壊品質評価手法を開発した。NIRSでは結晶化により検出される吸収を経時的に測定することにより基剤中のTBR結晶化過程の終末点を推定可能であることが示唆された。またNIRIでは主薬結晶の成長に伴う結晶の分布を経時的に得ることが可能であった。TPS/TPI分析では,昨年度の研究実績に基づき,TDDS製剤に対するテラヘルツ波の有用性について検討し,TDDSテープにおける機能性に関する品質特性を解析することができた。
ツロブテロールテープに関して,主として近赤外分光分析/イメージング(NIRS/NIRI)及びテラヘルツパルス分光分析/イメージング(TPS/TPI)技術を用いて非破壊品質評価手法を開発した。NIRSでは結晶化により検出される吸収を経時的に測定することにより基剤中のTBR結晶化過程の終末点を推定可能であることが示唆された。またNIRIでは主薬結晶の成長に伴う結晶の分布を経時的に得ることが可能であった。TPS/TPI分析では,昨年度の研究実績に基づき,TDDS製剤に対するテラヘルツ波の有用性について検討し,TDDSテープにおける機能性に関する品質特性を解析することができた。
結論
変更管理システムのガイドライン案は、わが国における医薬品品質管理監督システムの向上に貢献するのみならず、国際的にも、今後導入が進むICH医薬品品質システム(Q10)に関わる中心的なガイドラインの一つになることが期待される。指針・ガイドラインの参考英語訳は研究成果の国際的な認知に貢献し、わが国における医薬品の品質保証制度への理解向上にも役立つものと考えられる。
公開日・更新日
公開日
2011-06-11
更新日
-