文献情報
文献番号
200719015A
報告書区分
総括
研究課題名
循環器病発症と重症化に及ぼす性差と最適治療法の探索に関する研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H18-子ども-一般-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
友池 仁暢(国立循環器病センター 病院)
研究分担者(所属機関)
- 池田 智明(国立循環器病センター 病院 )
- 吉政 康直(国立循環器病センター 病院 )
- 河野 雄平(国立循環器病センター 病院 )
- 野々木 宏(国立循環器病センター 病院 )
- 峰松 一夫(国立循環器病センター 病院 )
- 鎌倉 史郎(国立循環器病センター 病院 )
- 小林 順二郎(国立循環器病センター 病院 )
- 徳永 尚美(国立循環器病センター 病院 )
- 宮本 恵宏(国立循環器病センター 病院 )
- 朝倉 正紀(国立循環器病センター 病院 )
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 子ども家庭総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
わが国における女性のための循環器病対策を推進するために、性差が循環器病の発症、進展、予後に与える影響を医学的、社会的な側面から包括的に検討することの意義と必要性はきわめて大である。医療の質向上と均てん化の中で、女性に特徴とされる疾患についてエビデンスの集積・整理とそれに基づく医療ガイドラインの作成が求められている。本研究はエビデンスに基づく循環器病の性差医療ガイドラインを策定し、女性の循環器疾患発症の予防と重症化に対する最適な治療に資することを目的とする。
研究方法
初年度は1) 循環器疾患合併女性の妊娠・出産・育児の安全性確保。母体循環器病態が母体と胎児に及ぼす影響、2) 各年齢の女性の危険因子(高血圧、糖尿病、高脂血症、喫煙など)の循環器病に対する寄与度とその管理目標値、3) 各年齢の女性の循環器病(脳卒中、冠動脈疾患、心不全、不整脈など)の診療、4)循環器疾患における女性外来の効果、看護ケアに関する臨床的課題を探索・調査した。次いで、これらの臨床的疑問に関する文献をMEDLINE データベース、医学中央雑誌データベースから検索、集積した。本年度は網羅的に収集した原著論文を批判的に吟味選別し、該当論文について構造化抄録を作成した。さらに、これらを基に必要とされる臨床研究を立案し実行した。
結果と考察
81個の臨床的疑問を設定した。検索式を用いたアンサー論文の検索(1次検索、6,104論文)、タイトルと抄録によるアンサー論文の絞り込み(2次検索、310論文)、原著論文の絞り込みと追加論文の検討(3次検索、190論文)を行い、採択されたアンサー論文について臨床専門家、文献情報専門家、臨床統計専門家が科学的吟味を行い日本語化した上で構造化抄録を作成した。さらに、性差に関する3つの臨床研究を立案し実行した。本研究により「性差医療推進データベース(Gender-specific Medicine Promoting Database, GMPD)」を運営し、性差医療の臨床研究を進める上で有効に活用できる運用システムを国立循環器病センターをハブにして公開することができた。
結論
性差医療の臨床研究を進める運用システムを国立循環器病センターに構築することができた。将来の性差に基づく循環器疾患診療の質の向上と診療体制の確立のための臨床研究をすすめる基盤を形成することができた。
公開日・更新日
公開日
2008-04-21
更新日
-