グローバル早期臨床試験推進のための大学病院ネットワーク構築の基盤整備研究

文献情報

文献番号
200715022A
報告書区分
総括
研究課題名
グローバル早期臨床試験推進のための大学病院ネットワーク構築の基盤整備研究
課題番号
H19-臨研(機関)-若手-003
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
大橋 京一(大分大学医学部附属病院臨床薬理センター)
研究分担者(所属機関)
  • 内田 英二(昭和大学医学部第二薬理学)
  • 野元 正弘(愛媛大学医学系研究科病態治療内科学)
  • 笹栗 俊之(九州大学大学院医学研究院 生体情報科学講座 臨床薬理学分野)
  • 野口 隆之(大分大学医学部附属病院副病院長)
  • 中野 重行(大分大学医学部創薬育薬医学)
  • 熊本 俊秀(大分大学医学部 脳・神経機能統御講座)
  • 森  宣(大分大学医学部附属病院放射線部・放射線科)
  • 武山 正治(大分大学医学部附属病院薬剤部)
  • 江島 伸興(大分大学医学情報科学)
  • 森本 卓哉(大分大学医学部附属病院臨床薬理センター)
  • 小手川 勤(大分大学医学部臨床薬理学)
  • 上村 尚人(大分大学医学部創薬育薬医学)
  • 内田 直樹(昭和大学医学部第二薬理学)
  • 稲野 彰洋(大分大学医学部創薬育薬医学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 医療技術実用化総合研究(臨床研究基盤整備推進研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成21(2009)年度
研究費
78,069,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究事業は、日本国内で臨床薬理学の専門知識・教育体制を有する6大学によるネットワークを構築し、さらに今後のグローバル開発戦略として重視されるアジアとの連携体制を欧米諸国の状況にも学びつつ確立し、実際にグローバル臨床試験を遂行することを目的としている。
研究方法
本研究事業では、I) 臨床薬理専門施設を持つ6大学病院 (大分大学、聖マリアンナ医科大学、浜松医科大学、北里大学東病院、昭和大学、愛媛大学) が共同してグローバル早期臨床試験推進する大学病院ネットワーク(J-CLIPNET) を形成し、アジア (韓国) の施設とも連携を行う。(II) グローバル早期臨床試験に対応した組織のインフラ整備を行う。(III) J-CLIPNETの組織をベースにした、Advanced clinical trial staff を養成するフェローシップ制度を設けて人材育成を行うことを骨子とする。また、平成19年度においては、早期臨床開発が先進的な方法論を有し、医薬品開発がさかんに行われているオランダ、英国を訪問し、実情を調査する。
結果と考察
平成19年度の研究事業の成果としては、国内6大学によるグローバル早期臨床試験を推進するための大学病院ネットワーク(J-CLIPNET )を構築し、韓国臨床試験ネットワークとの提携を実現した。さらに、欧州(英国、オランダ)の実情に学び、オランダ施設及び韓国とのデータマネジメント・システム共有化を実現した。大分大学附属病院に国際共同治験に対応できる総合臨床研究センターが創設され、早期臨床試験実施専用病棟が来年度には開設されることになった。また、Advanced clinical trial staff を養成するフェローシップ制度(医師、CRC、プロジェクト・マネージメント、データマネジメント、生物統計学等)を実際に稼動させることも実現した。さらに、大分県内の臨床試験ネットワークにおけるIRB懇談会を設け、IRB間の連携を図っており、今後は国際共同治験に備え英語の審議資料を扱える体制整備の準備を開始している。
結論
本研究事業を契機に、グローバル早期臨床試験の実施体制の整備が進み、国際共同治験の打診も複数受けている。3年間の研究事業の終了後は自主独立の運営が可能な、日本発・日本主導でグローバル開発を行える、質の高いAcademic Research Organization(ARO)が確立することが期待される。

公開日・更新日

公開日
2008-06-11
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2008-12-16
更新日
-