厚生統計の可視化に関する研究

文献情報

文献番号
200702004A
報告書区分
総括
研究課題名
厚生統計の可視化に関する研究
課題番号
H19-統計-一般-001
研究年度
平成19(2007)年度
研究代表者(所属機関)
宇田 淳(広島国際大学 医療福祉学部)
研究分担者(所属機関)
  • 秋山 美紀(慶應義塾大学 総合政策学部)
  • 笹川 紀夫(広島国際大学 医療福祉学部)
  • 安川 文朗(同志社大学大学院 総合政策科学研究科)
  • 山野邉 裕二(国立成育医療センター 医療情報室)
  • 藤田 伸輔(千葉大学 地域医療連携部)
  • 中村 利仁(北海道大学大学院 医学研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学総合研究(統計情報総合研究)
研究開始年度
平成19(2007)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
2,300,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
厚生統計について、統計情報の多角的有効利用を促進するための手法として、統計情報の視覚化に取り組んだ。
研究方法
班会議等を開催し、統計情報利用者として、研究報告などを持ち寄り、統計の利用についての現状を討議し、わかりやすく情報を伝える方法について検討した。なお、班会議等には、病院従事者、現役の病院コンサルタント、情報システムベンダなと関係者を招聘した。
結果と考察
1.地域を示す統計指標については、平成の市町村合併などにより行政区が拡大され、行政単位の指標では限界がある。地理情報システムを利用し、地理的位置を手がかりに、位置に関する情報を持った空間データを総合的に管理・加工し、視覚的に表示することは、高度な分析が可能といえた。しかしながら、厚生統計は、地理情報システム関係省庁連絡会議「国土空間データ基盤標準及び整備計画」に対応していない。
2.診療圏分析、受療人口算出などを簡易に作成、到達圏計算、ルート検索などの災害分析や医療提供施設の選択モデル、医療圏の変更などの可能性を確認した。
3.厚生統計は個票での開示がなされておらず、医療機関個々に活用することはできない。
4.医療経営に関する情報は、社会保障制度の財政的基礎資料として、論議されるにもかかわらず、情報の開示は進んでいない。しかしながら、医療コンサルタント、研究者では、医業収支と患者数などの指標をビジュアル的に表現し、わかりやすく伝えている。
5.患者や医療従事者の満足など、21世紀の医療へと変貌を遂げるためのリストラクチャリングと考えることによって、変化の過程を可視化する指標など模索された。
6.官庁統計は、大規模な調査であること、定期的にしかも体系的に調査されていることから、企業においては、市場規模を推定するためなど様々な用途で積極的に活用されている。官庁統計は行政目的で作成されているため、一般の利用者にとって必ずしも読みやすいものではない。特に、厚生統計は、専門性が高く、その利用者は、行政、マスコミ、研究者、医業関連サービスなどに限られる。
結論
保健・医療・福祉機関の再整備や、市区町村の合併など行政区分の変更に起因する地域の保健・医療・福祉供給体制の変化などの状況を可視化し表現することは、可能といえた。しかしながら、個票が開示されない限り、総論的な表現にとどまり、現在の厚生統計では、医療施設単体の評価は、難しい。また、医師等のキャリアデザイン、満足度、業務量の等の可視化について検討したところ、いずれも、新たなる指標としての可能性を示した。

公開日・更新日

公開日
2008-05-20
更新日
-