国際的動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究

文献情報

文献番号
200637004A
報告書区分
総括
研究課題名
国際的動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究
課題番号
H16-医薬-一般-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
上田 慶二(財団法人東京都保健医療公社多摩北部医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 井上 達(国立医薬品局品衛生研究所)
  • 三森 国敏(国立大学法人東京農工大学大学院)
  • 林 真(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 本間 正充(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 澤田 純一(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 中澤 憲一(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 豊島 聡(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)
  • 奥田 晴宏(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 開原 成允(国際医療福祉大学)
  • 笠貫 宏(東京女子医科大学)
  • 大江 透(国立大学法人岡山大学大学院)
  • 加藤 貴雄(日本医科大学)
  • 中村 秀文(国立成育医療センター)
  • 谷川原 祐介(慶応義塾大学医学部)
  • 長谷川 隆一(国立医薬品食品衛生研究所)
  • 久保田 潔(東京大学大学院医学系研究科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
33,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
近年新しい優れた医薬品の開発に対する要請の増大に基づき、医薬品開発がグローバルな規模で実施されるようになり、日、米、EUの3極において同時開発、同時申請・承認の傾向が強まる時代の趨勢を踏まえ、医薬品の有効性、安全性評価の国際的協調が求められている。かかる時代の要求に応えるためにはICHを中心とした国際的ハーモナイゼーションを図るため我が国においても産、学、官が協力して研究を行い種々の医薬品の有効性、安全性評価のためのガイドラインを作成するとともにそれらに関する研究を実施した。
研究方法
本研究班においては研究組織を構築した。分担研究者は各部会に所属して、それぞれの研究課題を分担し、各部会幹事の指導監督の下にて自主的に研究を展開した。その際本表記載以外の多くの研究者の協力を得た。
 研究は分担研究者ごとに国内研究を実施するとともに、国際研究としてICH運営会議と専門家会議を平成18年5月にブラッセル、10月にシカゴにおいて開催して研究成果の国際的交流を図った。また平成19年1月31日に東京にて研究班総会を開催して、研究成果の発表と討議を行った。
結果と考察
日、米、EUの3極をメンバーとするICHの体制のもと医薬品開発の国際的協調が重視され、新規医薬品の同時開発、同時申請・承認のための協力体制が必要とされている。本研究班はかかる目的に沿った研究を実施し、それぞれ優れた研究成果を示すことが出来、将来の医薬品開発に大きく寄与するが期待される。
結論
本研究班においては、非臨床安全部門、非臨床有効性部門、臨床有効性部門、臨床安全性部門において合計15件の各個研究を実施し、それぞれにおいて有意義な研究成果を上げると共にICHにおいて国際的ガイドラインの作成、改訂に際して有益な貢献をすることが出来た。

公開日・更新日

公開日
2007-03-26
更新日
-

文献情報

文献番号
200637004B
報告書区分
総合
研究課題名
国際的動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究
課題番号
H16-医薬-一般-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
上田 慶二(財団法人東京都保健医療公社多摩北部医療センター)
研究分担者(所属機関)
  • 井上  達(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター長)
  • 三森 国敏(東京農工大学農学部 教授)
  • 林  真(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター変異遺伝部長)
  • 澤田 純一(国立医薬品食品衛生研究所 機能生化学部長)
  • 本間 正充(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 変異遺伝部)
  • 大野 泰雄(国立医薬品食品衛生研究所 安全性生物試験研究センター 薬理部)
  • 藤森観之助(医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構 治験指導部 顧問)
  • 中澤 憲一(国立医薬品食品衛生センター 安全性生物試験研究センター薬理部室長)
  • 豊島 聰(独立行政法人医薬品医療機器総合機構 理事・審査センター長)
  • 奥田 晴宏(国立医薬品食品衛生研究所 有機化学部長)
  • 開原 成允(国際医療福祉大学 副学長)
  • 笠貫 宏(東京女子医科大学 循環器内科 主任教授)
  • 大江 透(国立大学法人岡山大学大学院医歯学総合研究科循環器内科 教授)
  • 加藤 貴雄(日本医科大学内科第1 教授)
  • 中村 秀文(国立成育医療センター 治験管理室 室長)
  • 内藤 周幸(東京逓信病院 参与)
  • 谷川原祐介(慶応義塾大学医学部 教授 薬剤部長)
  • 佐々木康綱(埼玉医科大学臨床腫瘍科腫瘍薬理学 教授)
  • 長谷川隆一(国立医薬品食品衛生研究所 医薬安全科学部長)
  • 久保田 潔(東京大学大学院 医学系研究科 薬剤疫学 教授)
  • 藤田 利治(国立保健医療科学院 疫学部疫学情報室 室長)
  • 楠  博文(国立医薬品食品衛生研究所 医薬品医療機器審査センター 主任審査官)
  • 苗木  修(国立医薬品食品衛生研究所 医薬品医療機器審査センター 審査官)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
新医薬品の有効性ならびに安全性を評価するために必要な非臨床的試験ならびに臨床的試験のガイドラインを、ICHの討議をへて国際的に通用するものとすることを研究目的とするとともに、そのガイドラインの諸疾患における適用のありかたに関する研究をも目的とした。
研究方法
研究方法に関しては、研究班を非臨床部門と臨床部門に分け、それぞれの分担研究者の研究主題を決定して研究を実施した。
本研究のうち臨床的研究に際しては、研究開始前に各医療機関等の倫理委員会または臨床研究審査委員会(IRB)において研究方法等について審議し、倫理上の問題点がないように配慮した。また動物実験に際しても、それぞれの該当委員会などの審査を経た後動物愛護の精神に則り実験を実施した。
結果と考察
医薬品の発がん試験、遺伝毒性試験ならびに製剤開発などについては十分な検討の後ICHガイドラインを作成することが出来た。またQT間隔の延長についての非臨床的試験法についても信頼に足る指針を示す事が可能となった。臨床的にもQT間隔の延長についてもICHガイドラインの作成に大きく貢献することが可能な成績が得られた。またPharmacovigilanceについて我が国において初めて新規の医薬品についてその有効性を示す事が出来たことは大きな貢献である。
結論
安全で有効な医薬品の供給には、迅速な開発とそれに即した審査体制の確立が必要であり、そのためには日、米、EUを中心として世界規模で医薬品の開発と承認に関する指針が必要である。我々の研究班の成績はICHを中心とした医薬品の開発と申請に関するガイドラインの作成に大きく貢献し得た。

公開日・更新日

公開日
2007-03-26
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200637004C

成果

専門的・学術的観点からの成果
短期発ガン試験について検討し、発ガン感受性の検討を行った。免疫毒性の研究においてLocal Lymph Node Assayの必要性が判明した。ナトリュウムチャンネル遮断薬の
使用に際して、Bruguda症候群、ことにSCN5Aの異常例においてはPilsicanideの使用に際して慎重な注意が必要であることが判明した。体位変換に際するQT間隔の変化の観察が非薬理学的陽性対照として有用であることが判明した。
臨床的観点からの成果
医薬品の製剤開発のありかたについて指針を示した。臨床試験との関係における非臨床試験のタイミングについて研究した。また臨床試験におけるマイクロドース試験の実施法について検討した。小児における治験の実施に際する問題点の検討を行った。臨床的医薬品情報の標準化に関する研究を実施した。
ガイドライン等の開発
本研究の成果はICHの専門家会議における討議に報告され、ガイドライン作成の
重要な資料として活用され、すでに50以上の医薬品開発に関する臨床的、非臨床的ガイドラインが作成され、その日本語訳が我が国においても広く活用されている。またこれらのガイドラインの利用に際する問題点の解決に対しても研究班の成果が利用されている。
その他行政的観点からの成果
本研究の成果は、ICHのガイドラインとして利用されている等、広く行政施策に反映されている。
その他のインパクト
特記することはない。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
0件
その他論文(和文)
0件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
0件
学会発表(国際学会等)
0件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
0件
その他成果(普及・啓発活動)
0件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限ります。

原著論文1
上田慶二・他
国際動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究
平成16年度総括研究報告書  (2005)
原著論文2
上田慶二・他
国際動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究
平成17年度総括研究報告書  (2006)
原著論文3
上田慶二・他
国際動向を踏まえた医薬品の新たな有効性及び安全性評価等に関する研究
平成18年度総括研究報告書  (2007)

公開日・更新日

公開日
2015-06-30
更新日
-