文献情報
文献番号
200637003A
報告書区分
総括
研究課題名
ワクチンや抗がん剤など特殊な成分の医薬品における非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究
課題番号
H16-医薬-一般-003
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
井上 達(国立医薬品食品衛生研究所安全性生物試験研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 三瀬 勝利((独)医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構)
- 佐藤 洋一((独)医薬品医療機器総合機構)
- 皆葉 清美((独)医薬品医療機器総合機構)
- 中江 大(東京都健康安全研究センター)
- 笛木 修((独)医薬品医療機器総合機構)
- 小野寺 博志((独)医薬品医療機器総合機構)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
4,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
本研究で取り上げてきたワクチンは、疾病予防の為に用いられる性質上、一般の医薬品と異なり安全性確認の限界に近接した試験内容の考慮が求められている。また同じく抗悪性腫瘍剤についても対象疾病が致死的かつ緊急性を要し代替医薬品も限られる為非臨床安全性試験の結果の適応に困難がある。以上の点に鑑みてワクチンと抗悪性腫瘍剤に注目してこの二つの課題に関する対応について本邦での現状、収集した諸外国の情報などを基に最終年度としての非臨床安全性試験の実施手法等に関する評価手法のガイドライン確立の為の骨子案を完成させることとした。
研究方法
米国FDA及び欧州共同体におけるガイドラインの収集、当該2課題に対する非臨床安全性試験の実施手法等に関する情報の収集、それらの本邦における現状との照合により要件を整理し、ガイドラインに必要な論点について骨子案の形で整理することとした。
結果と考察
研究課題の最終年度にあたりワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究と抗がん剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究とのそれぞれについて以下の様な最終骨子案を作成した。
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究については、バイオテクノロジーと免疫学の進歩による広範囲な新規ワクチンの開発ならびに改良の積重ねられた既承認ワクチン等を背景として安全性に対する一定の評価基準が得がたい中で特に1)ヒトに適用される投与量の安全性を評価すること、2)毒性の標的となる恐れのある臓器を特定すること、3)発現した毒性が可逆的なものであるかを検討すること、4)臨床でのモニタリングを実施する際の安全性の評価項目を見出すことを念頭において必要な基準の検討を行った。
次に抗悪性腫瘍剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究については、1)ヒトに適用する際の適切な初回投与量の設定、2)薬剤が有している毒性学的プロファイルの明確化、例えば毒性標的器官の特定と回復性など、3)安全域の推測、4)臨床での副作用モニタリングを実施する際の評価項目を見つけ出すことを主眼として、ガイドライン案骨子案の最終案を完成した。
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究については、バイオテクノロジーと免疫学の進歩による広範囲な新規ワクチンの開発ならびに改良の積重ねられた既承認ワクチン等を背景として安全性に対する一定の評価基準が得がたい中で特に1)ヒトに適用される投与量の安全性を評価すること、2)毒性の標的となる恐れのある臓器を特定すること、3)発現した毒性が可逆的なものであるかを検討すること、4)臨床でのモニタリングを実施する際の安全性の評価項目を見出すことを念頭において必要な基準の検討を行った。
次に抗悪性腫瘍剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関する研究については、1)ヒトに適用する際の適切な初回投与量の設定、2)薬剤が有している毒性学的プロファイルの明確化、例えば毒性標的器官の特定と回復性など、3)安全域の推測、4)臨床での副作用モニタリングを実施する際の評価項目を見つけ出すことを主眼として、ガイドライン案骨子案の最終案を完成した。
結論
ワクチンの非臨床安全性試験の実施手法等に関するガイドラインに必要な骨子案ならびに抗がん剤の非臨床安全性試験の実施手法等に関するガイドラインに必要な骨子案の双方について成案を策定した。また同文の英文仮訳も作成し当研究課題成果の情報発信に備えた。
公開日・更新日
公開日
2007-04-19
更新日
-