プレス作業を対象とした安全技術の高度化に関する研究

文献情報

文献番号
200635017A
報告書区分
総括
研究課題名
プレス作業を対象とした安全技術の高度化に関する研究
課題番号
H17-労働-一般-013
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
梅崎 重夫(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 機械システム安全研究グループ)
研究分担者(所属機関)
  • 清水 尚憲(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 機械システム安全研究グループ)
  • 齋藤 剛(独立行政法人労働安全衛生総合研究所 機械システム安全研究グループ)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
5,100,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
サーボプレスの安全要件の解明、車体加工用プレス機械の安全システムの高度化、二次加工用プレス機械の安全システムの高度化に関する研究を実施する。このうち、サーボプレスでは、機能安全国際規格IEC61508の動向なども考慮した安全要件の解明を目指す。また、車体加工用プレス機械やプレスブレーキの安全化では、レーザー計測を利用した環境認識や安全フィールドバスなどを利用した最新技術を活用したシステム構築を図る。
研究方法
今年度は、安全システムの構築上の問題点を解明するとともに、安全性だけでなく作業性や経済性も改善する観点から高度化すべき機能及び構造要件の明確化を図る。これらの結果を基に、大型プレス機械と二次加工用プレスブレーキの設備に最適な安全システムを開発する。
結果と考察
今年度は大型プレス機械と二次加工用プレスブレーキの安全システムの開発を重点に研究を実施した。また、厚生労働省からの指示に従い、動力プレス機械構造規格改正に活用するための分析作業を併せて進めている。大型プレスの安全システムとしては、レーザースキャニング技術を使った金型内直接監視方式と、RFID・カウンターゲートを使った階層化構成の間接監視方式の開発を行っている。また、二次加工用プレスブレーキの安全システムとしては、レーザー計測技術とロータリーエンコーダーを使ったスライド位置常時監視方式によるシステムの構築を試みた。
結論
プレスブレーキの作業では、光線式安全装置などを使用する対策は困難と考えられる。また、最近のプレスブレーキではサーボ機構が導入されているが、この場合、故障などによってスライドの運動方向が瞬時に逆転するおそれがある。このため、本研究では、①作業者の手指等が金型内に進入していないかをレーザービームを利用して常時監視するとともに、②スライドの運動をロータリーエンコーダによって常時監視するシステムの構築を試みた。また、大型プレス機械では、作業者がトラブル処理などのためにライン内に進入することがある。このときに他の作業者が誤って再起動操作を行なうと、スライドが起動して災害を発生させかねない。このため、本研究では、レーザースキャニング技術を使って金型内を直接監視する方式の開発を進めている。また、同時にRFID及びカウンタゲートを使った入退出管理システムの構築も進めている。

公開日・更新日

公開日
2007-12-06
更新日
-