文献情報
文献番号
200635012A
報告書区分
総括
研究課題名
石綿含有建材の解体工事現場で作業する労働者の石綿ばく露状況の評価に関する研究
課題番号
H17-労働-一般-008
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
社団法人 日本作業環境測定協会(社団法人 日本作業環境測定協会)
研究分担者(所属機関)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
8,925,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
石綿含有建築材料を使用した建築物の解体・改修工事に伴う労働者について、石綿ばく露濃度等の測定手法を検討するとともに、計測されたデータによる評価方法について検討する。同時に、分析手法の簡略化のため、現場でスライドグラスに直接試料を捕集し、分散染色法による測定が可能なサンプラーの開発を行う。
研究方法
1.分散染色法での精度向上のため、フィルターの前処理方法、形態観察・計数方法の検討を行う。
2.現場において短時間でアスベスト濃度測定が可能なサンプリング装置の検討を行う。
3.天井に石綿含有吹付け材のある建物の外壁の取り外し作業時と水練り保温材の除去作業時の現場調査。
4.石綿除去工事における石綿測定を依頼する側の問題点について、測定機関等に聞き取り調査を行う。
5.繊維状粒子自動計測器による石綿濃度測定の予備的な検討を行う。
2.現場において短時間でアスベスト濃度測定が可能なサンプリング装置の検討を行う。
3.天井に石綿含有吹付け材のある建物の外壁の取り外し作業時と水練り保温材の除去作業時の現場調査。
4.石綿除去工事における石綿測定を依頼する側の問題点について、測定機関等に聞き取り調査を行う。
5.繊維状粒子自動計測器による石綿濃度測定の予備的な検討を行う。
結果と考察
1.従来の分散染色法では、フィルターの灰化処理方法により明確な分散色を示さない場合があり、アスベスト濃度を低く評価する可能性が考えられ、精度を向上させるためにフィルターの前処理方法と形態観察および計数方法のについて検討し、精度を上げる効果が確認できた。
2.解体・改修現場でのアスベスト濃度測定では、養生漏れ等の確認のため、短時間に結果を出す必要性があり、ガラス板捕集式サンプラーと静電捕集式サンプラーの検討を行い、フィルター捕集による繊維数濃度に対して一定の相関が認められたが、実用性に向けていくつかの点が今後の課題となった。
3.天井に石綿含有吹付け材のある建物の外壁の取り外し作業時における現場調査の結果は、サンプリングポンプとハンドポンプを使用した方法により総繊維数濃度とアスベスト濃度に差が見られた。また、水練り保温材の除去作業時の現場調査では、作業近傍に局所排気装置を設置した状態で作業したが、排気装置のノズル等を改良する必要があることがわかった。
4.石綿の除去工事の測定を分析機関に依頼する場合の測定方法を統一した手法にする必要性が認められた。5.現在行われているPCM法に比べ、迅速な計数分析結果を提示するために、繊維状粒子自動計測器による石綿濃度測定の予備的な検討を行い、FAM-7400でPCM法とほぼ一致した値が得られた。
2.解体・改修現場でのアスベスト濃度測定では、養生漏れ等の確認のため、短時間に結果を出す必要性があり、ガラス板捕集式サンプラーと静電捕集式サンプラーの検討を行い、フィルター捕集による繊維数濃度に対して一定の相関が認められたが、実用性に向けていくつかの点が今後の課題となった。
3.天井に石綿含有吹付け材のある建物の外壁の取り外し作業時における現場調査の結果は、サンプリングポンプとハンドポンプを使用した方法により総繊維数濃度とアスベスト濃度に差が見られた。また、水練り保温材の除去作業時の現場調査では、作業近傍に局所排気装置を設置した状態で作業したが、排気装置のノズル等を改良する必要があることがわかった。
4.石綿の除去工事の測定を分析機関に依頼する場合の測定方法を統一した手法にする必要性が認められた。5.現在行われているPCM法に比べ、迅速な計数分析結果を提示するために、繊維状粒子自動計測器による石綿濃度測定の予備的な検討を行い、FAM-7400でPCM法とほぼ一致した値が得られた。
結論
本研究により得られた結果から、分散染色法での精度の向上が確認できた。また、現場において短時間でアスベスト濃度測定を可能にする装置の開発を行い、実用に向けての課題ができた。
公開日・更新日
公開日
2007-04-26
更新日
-