メディカルコントロール体制の充実強化に関する研究

文献情報

文献番号
200634043A
報告書区分
総括
研究課題名
メディカルコントロール体制の充実強化に関する研究
課題番号
H17-医療-一般-012
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
山本 保博(日本医科大学救急医学日本医科大学付属病院高度救命救急センター)
研究分担者(所属機関)
  • 浅井 康文(札幌医科大学付属病院救急集中治療部)
  • 滝口 雅博(健康保険青森健康管理センター)
  • 田中 秀治(国士舘大学体育学部)
  • 野口  宏(愛知医科大学高度救命救急センター)
  • 石井  昇(神戸大学医学部附属病院救急部)
  • 谷川 攻一(広島大学大学院医歯薬学総合研究科)
  • 郡山 一明(救急救命九州研修所)
  • 高山 隼人(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター救命救急センター)
  • 吉田 竜介(日本医科大学付属病院高度救命救急センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究 医療安全・医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
5,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
平成12年5月「病院前救護体制のあり方に関する検討会報告書」が厚生省健康政策局指導課より明らかにされ、本邦におけるprehospital care(病院前救護)の充実を目的として各関連部局や救急医療関係者などの間で、その体制構築に関する議論が重ねられるようになった。そして以後、全国的に病院前救護体制が徐々に構築され、県メディカルコントロール(以下MC)協議会を中心に圏域ごとに医師会、救急医療機関、および消防関係の代表者から成る諸組織などの参画によりMC体制の充実化が図られてきた。本来、MCとは病院前での医療提供に関する監督・監修を目的とした管理運営を行い傷病者へ質の高い医療の提供等を図るものである。しかしながら現実的にはこれらMCに携わる実務担当者の認識不足、また地方自治運営の違い等から、必ずしもMCが円滑に運営されていないのが実態である。そのためこれらの状況を改善し地域密着型の方策立案が早急に必要とされている。 本研究班の最終目標はMCを各地域でいかに円滑に運営するかに置いた。
研究方法
本研究班においては、各地域におけるMC体制のアンケートや聞き取りによる事態調査をもとにその課題について検討した。
結果と考察
本研究班においては、MC体制の評価の確立を中心として、様々な事項が課題として挙げられていた。
事後検証体制の確立に関しては、北海道によるフィールド調査により、検証医のレベルによる検証結果のばらつきなどの問題点が明らかとなった。救急救命士の教育体制の確立に関しては、現状の分析および救急救命士の再教育のモデルを提示した。更に、MC体制の評価の確立に資すべく、その評価指標案を作成し、全国のMC協議会へのアンケート調査によりその実効性を検討した。また、MCに携わる医師の研修についてはそのカリキュラム案を提示し、評価を行った。
結論
今年度は、全国のMC体勢についての調査に基づいた検討によりMC体制の評価指標および事後検証や再教育など個別の項目について方針を提示する際の基礎資料を提示した。
 また、MCに携わる医師の研修についてはそのカリキュラム案を提示し、評価を行った。この成果は、救急医療財団におけるMCにかかわる医師の研修内容の改善に資するものとなると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2008-04-03
更新日
-