病原体保管、輸送、廃棄における一括管理システムの開発

文献情報

文献番号
200628032A
報告書区分
総括
研究課題名
病原体保管、輸送、廃棄における一括管理システムの開発
課題番号
H18-新興-一般-003
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
篠原 克明(国立感染症研究所バイオセーフティ管理室)
研究分担者(所属機関)
  • 倉田 毅(富山県衛生研究所)
  • 渡辺 治雄(国立感染症研究所)
  • 山田 章雄(国立感染症研究所)
  • 杉山 和良(国立感染症研究所)
  • 高木 弘隆(国立感染症研究所)
  • 駒野 淳(国立感染症研究所)
  • 高田 礼人(北海道大学人獣共通感染症リサーチセンター)
  • 小暮 一俊(日立アプライアンス株式会社)
  • 中嶋 建介(国立感染症研究所)
  • 重松 美加(国立感染症研究所)
  • 安藤 秀二(国立感染症研究所)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 新興・再興感染症研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
85,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
バイオテロや新興・再興感染症対策として、病原体取り扱いに関するバイオセキュリティーの確立と実践が急務であり、人材育成を含めたソフトの拡充及びその実施を支える器材、機器、装置ならびに総合システムの開発が必須である。本研究では、病原体取り扱いと保管、輸送などにおけるトレーサービリティを一括管理する機器、装置及び管理ソフトを新らたに開発し、病原体一括管理システムの統一化と標準化に資する。
研究方法
最先端のナノテク技術を応用した個体識別装置を用いた病原体一括管理システムを構築する。最小保管単位である試料容器一本ごと(個体)にICタグなどを埋め込み、各作業ごとに内容物の情報を自動入力、記録させ、その情報をリアルタイムでデータベースに送付することにより、情報を集中管理するシステムである。本システム構築のための現状技術の調査と機器、装置の試作、検証を行い、さらにデーター蓄積、システム管理用ソフトの開発、検証を行う。
結果と考察
1.病原体管理に関する国内外の現状調査を行い、国際的な協調が必要であることが確認された。
2.病原体一括管理システムのための、管理情報の整理と管理フローを作製した。
3.ICタグ付試料封入容器を作製し、情報伝達効率を試験した。
4.病原体管理情報の収集・伝達機器、装置数種を開発、試作し、性能を検証した。
5.収集した情報を保存、解析、加工、伝達するための管理装置、管理ソフト一式を開発、試作し、その機能を検証した。
6.開発した機器、装置の有用性と問題点抽出のため、運用試験を行った。
7.その結果、設計目標の基本性能が確保されていることが確認できた。
8.今後、運用試験を継続し、問題点の整理と改良を行い、操作性と汎用性を向上させる。
9.実用化にあたっては、ITセキュリティーやサイバーテロに対する防護策が必要である。
結論
1.病原体一括管理システムを構築するために、国内外の現状調査を行い、国際協調の必要性が確認された。
2.病原体保管、輸送、廃棄における一括管理システムの構築を目指し、病原体取扱い及び保管、管理における管理フローモデルを作製した。
3.本システムを構築するための機器、装置及び運用ソフトを新たに開発、試作した。
4.それらの装置、ソフトを用いて、運用試験を継続している。
5.今後、システム構成機器、装置、ソフトの改良と試験を継続し、汎用性のあるシステムを提案する。

公開日・更新日

公開日
2007-04-20
更新日
-