再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究

文献情報

文献番号
200622039A
報告書区分
総括
研究課題名
再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究
課題番号
H18-がん臨床-一般-010
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
西脇 裕(国立がんセンター東病院 臨床検査部)
研究分担者(所属機関)
  • 田村 友秀(国立がんセンター中央病院)
  • 森 清志(栃木県立がんセンター )
  • 渡辺 古志郎(横浜市立市民病院)
  • 野田 和正(神奈川県立がんセンター)
  • 横山 晶(新潟県立がんセンター新潟病院)
  • 樋田 豊明(愛知県がんセンター)
  • 今村 文生(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立成人病センター)
  • 松井 薫(地方独立行政法人大阪府立病院機構大阪府立呼吸器・アレルギー医療センター)
  • 中川 和彦(近畿大学医学部)
  • 河原 正明(国立病院機構近畿中央胸部疾患センター)
  • 木浦 勝行(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 血液・腫瘍・呼吸器内科学)
  • 根来 俊一(兵庫県立成人病センター)
  • 武田 晃司(大阪市立総合医療センター)
  • 西條 長宏(国立がんセンター東病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
20,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
再発小細胞肺がん(初回治療が奏効して、治療終了から90日以上経過して再発を認めたsensitive relapse症例)を対象にして、現在の標準的治療法と見なされるノギテカン単剤療法(NGT療法)に対するシスプラチン+エトポシド+イリノテカン併用療法(PEI療法)の優越性を検証することを目的とする。
研究方法
研究形式)37施設共同の第III相無作為化比較試験。エンドポイントは生存期間。
(対象症例)初回治療が奏効し、治療終了から90日以上経過して再発を認めた再発小細胞肺がん患者(sensitive relapse)で、初回治療としてプラチナ製剤を含む併用化学療法または放射線化学療法を受けており、75才以下、PS 0-2、主要臓器機能が保持された患者。
(無作為化割付)JCOG(Japan Clinical Oncology Group)データセンター(国立がんセンター がん対策情報センター 臨床試験・診療支援部内)での中央登録・無作為化割付方式をとる。割付調整因子は施設、PS、再発時病期。
(治療内容)無作為化割付後、NGT療法4コースあるいはPEI療法5コースを実施する。
(解析方法)最終解析は症例集積終了1年後。中間解析は1回、安全性モニタリングは年2回。
(予定症例数)180例、集積期間4年。
(倫理面の配慮)施設IRB承認、被験者本人の自由意志による文書同意、個人情報厳守、効果安全性委員会などによる第三者的監視を必須とした。
結果と考察
平成18年に厚生労働科学研究費補助金に研究課題「再発小細胞肺がんに対する標準的治療法の確立に関する研究」を申請して、全国37施設で研究グループを組織した。研究コンセプトはJCOG運営委員会において承認され、平成18年8月に一次審査に提出した。現在、一次審査での質問事項に対する回答を作成中である。平成19年度早々に二次審査を経てプロトコールの承認を得る予定である。
結論
現在、再発小細胞肺がんに対する真の標準的治療法は確立しておらず、本研究は、標準的治療法の確立のために極めて重要な研究であると考えられる。また、初回治療と同様に、再発小細胞肺がんに対しても単剤と比較して多剤併用療法が生存期間の改善に結びつくかどうかを検証することにおいても重要な意味があると考えられる。

公開日・更新日

公開日
2007-04-09
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-12-14
更新日
-