非侵襲試料を用いた新規高感度安全性予測系の開発

文献情報

文献番号
200612002A
報告書区分
総括
研究課題名
非侵襲試料を用いた新規高感度安全性予測系の開発
課題番号
H17-トキシコ-一般-001
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
奥田 晴宏(国立医薬品食品衛生研究所 有機化学部)
研究分担者(所属機関)
  • 宮田 昌明(東北大学大学院 薬学研究科)
  • 堀  弥(杏林製薬株式会社 創薬研究所薬理研究部 動態安全性研究室)
  • 矢本 敬(三共株式会社 安全性研究所 研究第六グループ)
  • 宮田 直樹(名古屋市立大学 薬学研究科 薬化学 )
  • 鈴木 孝昌(国立医薬品食品衛生研究所 遺伝子細胞医薬部)
  • 小原 有弘(独立行政法人医薬基盤研究所 生物資源研究部 細胞バンク)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 トキシコゲノミクス研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
24,050,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
医薬品開発に際して、トキシコゲノミクス手法を導入した研究により毒性発現に関する多くの情報が得られるようになった。しかし実際には種差のあるヒトの毒性を詳細に予測することは難しく、その予測にはトキシコゲノミクス研究で得られた遺伝子の発現情報に加えて、毒性によって生じた細胞環境の変化を高感度に検出する手法の組み合わせによる、細胞維持・エネルギー代謝系が関わる内因性物質の代謝変動の経時的な情報が必須である。そこで本研究事業では、ヒトへの応用が簡便な尿などの非侵襲試料を中心として用いた新規メタボロミクス・プロテオミクス高感度安全性予測系を確立することで、既存手法および実験動物データからでは予測不可能であったバイオマーカーを新たに見出し、毒性の早期予測ならびに詳細なメカニズム予測を実現する。
研究方法
前年度研究で確立した肝障害発現モデルである胆汁鬱滞型肝障害モデル(マウス)、flutamideによるヒト特異的な肝障害誘発モデル(マウス)、アセトアミノフェン(APAP)によるラット肝障害モデルを使用した。メタボロミックスに関してはMSおよびNMRの2通りの手法を、プロテオミクスはLC/MS/MSを用いた。
結果と考察
肝障害モデル動物からの防御遺伝子・バイオマーカーの同定: lithocholic acid誘発胆汁鬱滞型マウスの遺伝子解析より脂質レベル・胆汁酸レベルに関与する遺伝子群が肝毒性防御遺伝子の候補として明らかになった。APAP誘発肝障害ラット尿代謝物をLC/MS分析し、PCA解析を実施し、ALT活性とも相関の深い新規マーカ化合物候補を特定した。更にNMR解析の結果では、クエン酸回路に係わる代謝物がAPAP投与により減少することが判明した。
メタボロミクス・プロテオミクス研究を遂行するための解析手法に関する基盤的技術:尿を試料とし、NMRによるメタボローム解析およびLC/MS/MSによる網羅的プロテオーム解析及び解析ソフトの技術開発をした。
プロテオミクス解析技術の高感度化試薬の開発:ペプチドソフトイオン化試薬としてピリミジン誘導体の開発を行った。本誘導体はリン酸化ペプチドの検出に優れていた。
結論
メタボロミクス・プロテオミクス研究を遂行するための解析手法に関して、防御遺伝子の解明およびバイオマーカ候補代謝物の発見に成功した。又解析に用いるソフトウエアー及び高感度化試薬の開発を実施した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-06
更新日
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