臨床研究の実施・成果の高品質化に必須なデータマネジメント教育プログラムの開発および普及

文献情報

文献番号
200618036A
報告書区分
総括
研究課題名
臨床研究の実施・成果の高品質化に必須なデータマネジメント教育プログラムの開発および普及
課題番号
H18-臨研(教育)-若手-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
宇野 一(北里大学薬学部臨床統計部門)
研究分担者(所属機関)
  • 中村 秀文(国立成育医療センター、病院・治験管理室)
  • 武林 亨(慶応義塾大学医学部慶応クリニカルリサーチセンター)
  • 青木 大輔(慶応義塾大学医学部・産婦人科)
  • 青谷 恵利子(北里研究所・臨床薬理研究所 臨床試験コーディネーティング部門)
  • 高橋 史朗(北里大学薬学部臨床統計部門)
  • 北岡 有喜(独立行政法人国立病院機構京都医療センター医療情報部)
  • 藤原 恵一(埼玉医科大学産婦人科)
  • 佐々木 康綱(埼玉医科大学臨床腫瘍科)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 臨床研究基盤整備推進研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
18,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
全国の臨床研究実施医療機関において質の高い臨床研究を行うために必要なDM教育プログラムの開発およびその普及方法を検討し,わが国の臨床研究データの品質水準の向上させること.

研究方法
3年の研究計画のうち,第1年目は,国内研究施設,海外データセンターでのDM教育プログラムの情報収集およびそれらの整理を行う.第2年目に,教育プログラムの開発を行うとともに,それらの教材化を開始する.第3年目は,講義の実施および教材化の継続,必要に応じて修正を行う.教育成果を維持し続けることを可能にするための仕組み作りなど,教育プログラムの運用方法について研究する.

結果と考察
国内外の調査を行った結果,セントラルDM教育に必要な項目はほぼ共通していること,実習,OJTが必要不可欠であることがわかった.
欧米の臨床研究実施機関や製薬企業など,1つの組織に多くのデータマネージャーを抱える組織ではOJTを行うことは現実的であり,最も有効な手段であろうと考えられる.日本においても,比較的多数のデータマネージャーを抱えることのできるある程度の規模の臨床研究実施機関を整備し,そこでOJTを実施していくことが必要であろう.
結論
本年度の研究結果を踏まえ,DM業務の中でも特にセントラルDM業務を中心に、入門編として,下記の内容に焦点をあてた講義および実習を行う必要があると考えた:臨床試験概論,臨床試験におけるCDMの役割とDM業務プロセス,試験実施計画書,データマネジメントプラン,CRF設計の注意点,DBデザイン,データ入力,CRFの履歴管理,データクリーニング,ラボ・データの扱い,有害事象データの扱い,データ転送と統合,データ固定
また入門編とは独立してDM業務に関する技術的側面に焦点をあてたショートコース(例えば,HL7/CDISC入門コース,品質管理学入門コース,EDCシステムとその運用コースなど)を開催することが効果的であると考えた.なお,調査結果に基づき,講義形式の教育については,夜間や土日などを利用した体制とし,同時にインターネットを利用した遠隔講義やストリーミング配信による受講も採用することとした.

公開日・更新日

公開日
2007-10-03
更新日
-