チオレドキシンなど抗酸化反応性活性酸素種処理分子の高発現を促す新しい健康増進医薬の開発

文献情報

文献番号
200614098A
報告書区分
総括
研究課題名
チオレドキシンなど抗酸化反応性活性酸素種処理分子の高発現を促す新しい健康増進医薬の開発
課題番号
H18-創薬-004
研究年度
平成18(2006)年度
研究代表者(所属機関)
井上 達(国立医薬品食品衛生研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 淀井 淳司(京都大学ウイルス研究所)
  • 村田 一夫(レドックス・バイオサイエンス株式会社)
  • 森岡 恒男(常盤薬品工業株式会社)
  • 山田 雄二(三光純薬株式会社)
  • 樺山 繁(株式会社日本トリム)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 厚生科学基盤研究分野 政策創薬総合研究
研究開始年度
平成18(2006)年度
研究終了予定年度
平成20(2008)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
抗酸化反応性活性酸素種消去分子(チオレドキシンなど)に関連する生体異物各種相互作用や、同物質の誘導機構などに関する基盤的研究と、食品等に含まれる当該物質の測定系の構築やバイオマーカーの探索を含む個別課題の開発研究を進め、健康寿命の延伸に資する創薬・健康増進食品の開発を目指すものである。
研究方法
各研究課題の研究遂行方法としては、創薬課題基盤研究として、チオレドキシンなど抗酸化的活性酸素種消去分子の作用過程における関連微量元素の挙動解析及び関連分子高発現性食品や化学物質の探索と応用(衛研受託研究)並びに、チオレドキシン誘導物質の解析(誘導機構研究)の2点を設定し、これと併行して行う個別課題開発研究としては、チオレドキシン誘導物質のスクリーニング(ライブラリー・スクリーニング)、抗酸化分子高発現を促す新しい健康増進食品の開発(有効性研究)、抗酸化分子関連の新規バイオマーカーに対する測定系の開発(バイオマーカーと測定系開発)、抗酸化分子の機能性評価法の開発(評価法開発)の4課題を設定した。
結果と考察
研究には、創薬課題基盤研究として、研究対象物質となるモデル物質の選定、分子レベル、細胞生物学的レベル、及び個体レベルでの研究の4項目を設定、また、誘導機構に関する研究として、チオレドキシンの過剰発現マウスを用いた研究、同チオレドキシンをknockdownした細胞系を用いた研究、並びに、植物に含有されるチオレドキシン遺伝子発現誘導物質の誘導指標抽出の研究、更に、ニュートリジノミクス研究などの諸課題を取り上げた。また、開発研究としては4点を取り上げ、ライブラリー・スクリーニング、有効性研究、バイオマーカーと測定系開発、評価法開発などについて、それぞれ分担して研究を進めた。その結果、基盤研究では、モデル候補物質として、スルフォラファンによる横断的な研究を進めることを結論としたことを始め、それぞれの分野で基本的に研究がスタートし、各々の課題に向けて基礎的データの回収が順調に進んだ。特にチオレドキシン過剰発現動物と野生型とを切り分ける遺伝子候補が240プローブセット抽出されたことなど、それぞれの分担研究者が共有することにより研究に有用な成果がそれぞれ上がりつつある。
結論
創薬課題基盤研究と、個別課題開発研究の4課題、それぞれで目標とした方法の確立やモデルの樹立等に向けて、所期の目標を達成した。

公開日・更新日

公開日
2007-04-04
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2010-09-08
更新日
-