健全な水循環の形成に資する浄水・管路技術に関する研究

文献情報

文献番号
200501386A
報告書区分
総括
研究課題名
健全な水循環の形成に資する浄水・管路技術に関する研究
課題番号
H17-健康-023
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
藤原 正弘(財団法人水道技術研究センター)
研究分担者(所属機関)
  • 谷口 元(財団法人水道技術研究センター)
  • 安藤 茂(財団法人水道技術研究センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
46,881,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
水道事業における水循環の健全化と、より安全でおいしい水の供給を目指して、今後の施設更新時期を見据えた浄水処理技術の選定や管路の診断技術に関する研究を行い、水道事業体を支援するものである。
研究方法
本研究は、浄水及び管路部門の研究委員会を設けて実施する。
【浄水技術部門】
1.安全でおいしい水を目指した高度な浄水処理技術の確立に関する研究
(1)原水条件に応じた最適浄水システムに関する研究
浄水システムを処理水質、環境負荷、維持管理性などから評価をし、原水条件に最も適した浄水システムの選定手法の確立を行う。
(2)おいしい水を目指した臭気原因物質等に関する研究
未知の臭気原因物質の特定及び対策技術の検討を行う。
【管路技術部門】
2.管路施設の機能診断・評価に関する研究
(1)老朽管における残留塩素の減少・消失などの水質変化に関する研究
(2)管路の老朽度診断技術に関する研究
結果と考察
次の研究項目を実施した。
【浄水技術部門】鉄系凝集剤・膜ろ過に関する合同実験設備の整備ならびに本実験の運転条件を決めるための予備実験。日本の原水水質特性を把握する上で必要な水質関連情報の収集、整理。浄水プロセスの機能評価を行うための、水道統計の分析。浄水処理における環境負荷のLCA評価について、計算方針の検討及び原単位情報の収集。臭気原因物質水質項目の調査及び、臭気原因物質の検出・評価のための実験設備の整備。
【管路技術部門】水源水質、浄水処理方法の違い、管材質の違いによる水質劣化状況の把握。ランゲリア指数改善による水質劣化防止効果の確認。

本研究は3年計画の1年目であるが、2年目以降、本研究結果に基づき、既存浄水場の原水水質に適した浄水システムへの更新、老朽管の衛生面(残留塩素の消失等)や環境面(漏水事故等)の改善、浄水システムへの負荷の低減、管路の布設替え等による水質劣化の防止等の研究を展開していく。
結論
各種の原水条件に応じた最適浄水システムの選定手法の確立に向け、3年にわたる研究の基礎となる各種検討やデータの収集が行われた。また汚染物質の除去方法、科学的な手法による管路診断技術、環境への負荷が少ない管路更新計画の立案等、健全な水循環に資する水道技術の確立へ向けた成果が得られた。

公開日・更新日

公開日
2006-04-28
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2007-01-19
更新日
-