体外診断薬に関する標準品に関する研究

文献情報

文献番号
200501132A
報告書区分
総括
研究課題名
体外診断薬に関する標準品に関する研究
課題番号
H17-医薬-020
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
竹森 利忠(国立感染症研究所 免疫部)
研究分担者(所属機関)
  • 山口一成(国立感染症研究所 血液・安全性研究部)
  • 岡田義昭(国立感染症研究所 血液・安全性研究部)
  • 水落利明(国立感染症研究所 血液・安全性研究部)
  • 海野幸子(国立感染症研究所 ウィルス第三部 他八名)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医薬品・医療機器等レギュラトリーサイエンス総合研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
10,750,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
我が国で市販される診断薬の品質管理の向上を図るために、風疹抗体とHBs抗原各診断薬キットの国際動向を踏まえた国内での感度表記の標準化とそれに伴う品質管理についての実施の方策を明らかにする。このため、(1) WHOの標準品に準拠する風疹抗体とHBs抗原の国内標準品を作製する。(2)風疹抗体測定キットの品質管理に必要なパネル整備を行う。(3)風疹ウィルス遺伝子診断検査技術の標準化を行う。(4)HBs抗原検出キットに関して異なった遺伝子型及び変異型抗原判定に必要となる標準品を作製する。
研究方法
国際標準品に準拠した国内標準品作製にはWHO標準品と国内標準品を種々の方法を用いて測定し、相対抗体価を算定した。異なった遺伝子型HBs抗原及び変異HBs抗原ウィルス遺伝子を肝細胞株に導入しその培養上清を求める抗原として性状を解析した。風疹R体測定に関わるパネル血清中の抗体価をHI法、EIA法で検定した。風疹ウィルスRNA抽出法の標準化の必要条件を検討した。
結果と考察
本研究においてHBs抗原及び風疹体外診断薬の品質管理の向上を目的とし、WHO国際標準品に準拠する標準品を作製した。更にHBs抗原遺伝子型及びHBs変異抗原により構成される組換えHBs抗原標準候補品を作製した。風疹抗体体外診断薬の品質管理に必要となる60検体から構成されるパネル血清を整備した。また風疹ウィルス遺伝子検査の品質管理のために技術標準化を試み適切な診断のための考察を行った。更に、麻疹抗体測定に関し現在用いられている方法を相互比較し、疫学的調査等においてはHI法にかわり凝集法、ELISA法が優れていることが示唆された。
結論
風疹抗体、ウィルス遺伝子検査における品質管理の向上を目的とし、IgG抗体標準品と風疹感染あるいはワクチン接種者から収集したパネル血清を作製した。また風疹ウィルス遺伝子検出技術法の標準化を目的として、現在異なった機関で行われている診断技術を比較検討した。麻疹抗体測定法について血清疫学調査にはHI法を用いるよりもEIA法かmNT法を用いることが推奨された。B型肝炎ウィルス診断用医薬品について遺伝子型及び変異型診断のための標準候補品の作製を行い、組換HBs抗原及びHBs抗原陽性血液を用いてHBV遺伝子型測定用のパネルを作成した。

公開日・更新日

公開日
2006-04-05
更新日
-