食品用器具・容器包装及び乳幼児用玩具の安全性確保に関する研究

文献情報

文献番号
200501045A
報告書区分
総括
研究課題名
食品用器具・容器包装及び乳幼児用玩具の安全性確保に関する研究
課題番号
H16-食品-011
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
河村 葉子(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
研究分担者(所属機関)
  • 六鹿 元雄(国立医薬品食品衛生研究所食品添加物部)
  • 小川 正(財団法人日本文化用品安全試験所)
  • 松崎 克彦(日本製缶協会)
  • 高谷 幸(社団法人日本乳業協会)
  • 伊藤 弘一(東京都健康安全研究センター食品添加物研究科)
  • 高野 忠夫((財)化学技術戦略推進機構高分子試験評価センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
12,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
食品用器具・容器包装及び乳幼児用玩具は、食品衛生法によりその安全性が担保されているが、材質別規格基準が設定されていないもの、現状と相違が見られるもの、安全性に懸念がみられるものなど、様々な問題がある。そこで、それらについて検討を行い、安全性確保のための新しい枠組み、規格基準の設定、見直しなどの提案を行う。
研究方法
器具・容器包装等に関する海外及び我が国の法体系、規格基準、試験法などを調査し、また器具・容器包装中の化学物質の試験を行った。
結果と考察
紙製器具・容器包装の安全性確保のため自主基準を設定し、製造時に使用する添加剤のポジティブリストを作成する。また、再生紙の原料となる古紙回収システム、再生工程等について検討し、ダイオキシン、PCB、ビスフェノールA、ベンゾフェノン類等の調査を行った。食品衛生法のガラス、陶磁器及びホウロウ引き製品の規格基準について、国際規格と整合化させる場合に生じる問題点を、材質及び形状による分類、溶出限度値、試験法などについて検討し、規格基準の改正原案を作成した。金属製器具・容器包装は、原料一般の規格で金属部分、メッキ、ハンダの鉛限度値が定められているが、鉛暴露低減のため見直しが必要である。そこで、業界の自主基準や海外の規制について調査した。金属缶については、食品衛生法の原材料一般の規格においてハンダ中に高濃度の鉛が認められているが、現状では鉛ハンダは使用されていない。また、材質別規格で定める溶出試験の条件についても実際の使用条件と近づける方向で見直しを行う。乳等省令で定められる乳等用器具・容器包装の規格基準は一般用途とは異なる。乳等省令では内容物の種類や形態別に規制されているが複雑で整合性も十分ではなく、規格基準を一つに統合することが望まれる。器具・容器包装の残存物質として、瓶詰食品シーリング中のアゾジカルボンアミド、セミカルバジド等、並びに紙製品中のデヒドロアビエチン酸及びアビエチン酸について調査した。乳幼児用玩具について、食品衛生法で定める厚生労働大臣が指定するおもちゃ及びおもちゃの規格基準の対象玩具、材質、規制項目などの問題点について検討した。
結論
各種器具・容器包装及び乳幼児用玩具の安全性確保の仕組み、規格基準の問題点等を検討した。また、ガラス、陶磁器、ホウロウ引き製器具・容器包装では改正原案を作成した。

公開日・更新日

公開日
2006-10-10
更新日
-