高齢化社会への対応や生活習慣病の予防を指向した食品素材の安全性・有効性データベース作成

文献情報

文献番号
200501038A
報告書区分
総括
研究課題名
高齢化社会への対応や生活習慣病の予防を指向した食品素材の安全性・有効性データベース作成
課題番号
H15-食品-004
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
梅垣 敬三(独立行政法人国立健康・栄養研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 清水俊雄(フレスコジャパン(有限会社))
  • 上野川修一(日本大学生物資源科学部)
  • 山田静雄(静岡県立大学薬学部)
  • 山田浩(静岡県立大学薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
10,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
健康食品等に関する情報の氾濫は消費者だけでなく医療等に関係する専門職も混乱させている。このような状況を改善するため、健康食品に利用される素材について、科学的根拠に基づいた信頼できる有効性・安全性情報を作成してデータベース化し、効果的に情報提供する。
研究方法
本年は、既にデータベース化した素材に、新しく出された情報を追加・更新した。また、新規素材として特定保健用食品に利用されている素材を中心とした約47素材の情報を新たに追加した。情報は、NMCD、Cochrane Library、RTECS、PubMedなどの海外のデータベースに加え、WHOなどの関連するモノグラフ、ハンドブック、公的関連機関出版物、テキストブック・辞典等から網羅的に収集した。収集した情報は、栄養学、食品学、免疫学、薬物学、臨床的な視点で精査し、有効性についてはヒト試験を重視し、安全性については出来るだけ多くの情報を取り入れることとした。作成した情報は「健康食品の安全性・有効性情報(http://hfnet.nih.go.jp/)」を介して提供した。
結果と考察
本年度に新しく追加した情報の中には、例えばサメナンコツ製品とガン、エキナセアと感冒、ビタミンEと慢性疾患など、効果がなかったという情報があった。特定保健用食品は個別の商品として評価されているが、素材としてみるとそれほど多くの情報がないものも認められた。
結論
初年度ならびに2年度に作成した素材情報への修正・追加、ならびに今年度の新たな素材の追加により、健康食品素材としては合計324素材の情報をデータベース化した。作成した情報が国民とのリスクコミュニケーションに資する情報となるためには、継続的な新規情報の追加ならびに情報の受け手を考慮した修正が必要である。

公開日・更新日

公開日
2006-10-10
更新日
-

文献情報

文献番号
200501038B
報告書区分
総合
研究課題名
高齢化社会への対応や生活習慣病の予防を指向した食品素材の安全性・有効性データベース作成
課題番号
H15-食品-004
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
梅垣 敬三(独立行政法人国立健康・栄養研究所)
研究分担者(所属機関)
  • 清水俊雄(フレスコジャパン(有限会社))
  • 上野川修一(日本大学生物資源科学部)
  • 山田静雄(静岡県立大学薬学部)
  • 山田浩(静岡県立大学薬学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 食品の安心・安全確保推進研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
健康食品等に関する情報の氾濫は消費者だけでなく医療等に関係する専門職も混乱させている。このような状況を改善するため、健康食品に利用される素材について、科学的根拠に基づいた信頼できる有効性・安全性情報を作成してデータベース化し、効果的に情報提供する。
研究方法
人気のある健康食品素材を優先し、NMCD、Cochrane Library、RTECS、PubMedなどの海外のデータベースに加え、WHOなどの関連するモノグラフ、ハンドブック、公的関連機関出版物、テキストブック・辞典等から網羅的に情報収集した。個人が執筆や監修した事典等の情報は、その記述が不明確であり、情報の信頼性が不確かなものが多いことから最終的には採用しなかった。収集した情報は、栄養学、食品学、免疫学、薬物学、臨床的な視点で精査し、有効性についてはヒト試験を重視し、安全性については出来るだけ多くの情報を取り入れることとした。作成した情報は「健康食品の安全性・有効性情報(http://hfnet.nih.go.jp/)」を介して提供した。
結果と考察
健康食品素材の中で、ビタミンやミネラルについては多くの有効性情報があったが、それらはほとんどが欠乏や不足状態に関係したものであった。全般的にみると、有効性に関してはヒトでの信頼できる情報が少なく、3年間の調査の間に、有効であるという情報が無効と判断される情報に変わったものもあった。以上のことから情報はあくまで現時点で得られている情報と解釈すべきと考えられた。
結論
3年間の研究によりデータベース化した健康食品素材は合計324素材になった。本研究により得られた情報をインターネットで一般公開しているが、毎日約5000件のコンテンツアクセスを得ている。データベース化した情報が国民とのリスクコミュニケーションに資する情報となるためには、継続的な新規情報の追加ならびに情報の受け手を考慮した修正が必要である。

公開日・更新日

公開日
2006-10-10
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-10-30
更新日
-

行政効果報告

文献番号
200501038C

成果

専門的・学術的観点からの成果
人気のある健康食品素材として324素材を選び、その科学的根拠のある安全性・有効性情報をデータベース化し、web(http://hfnet.nih.go.jp/)で情報提供した。有効性についてはヒトでの信頼できる情報の有無を明確にし、また安全性を重視した。信頼できる健康食品素材の情報提供サイトとしてwebのアクセスも多く、社会的に大きな反響があった。
臨床的観点からの成果
健康食品の利用は、健康被害の発生だけでなく、科学的根拠のある治療の障害にもなっている。科学的に評価した健康食品情報を広く提供することにより、医薬品を用いた治療の重要性の認識を高めることができる。また健康食品と医薬品との相互作用に関する情報提供は臨床において参考資料となる。
ガイドライン等の開発
保健機能食品といわゆる健康食品の違いは、その科学的な根拠の有無から明確にできる。作成した素材情報データベースは、保健機能食品のガイドラインの作成等の重要な参考資料になる。
その他行政的観点からの成果
作成したデータベースは、健康食品に関する参考資料として厚生労働省のホームページならびに保健機能食品等の普及のパンフレットなど、多方面で引用されている。食品に関するリスクコミュニケーションにおける資料にも利用されている。
その他のインパクト
健康食品に対する社会的関心は高く、作成したデータベースはテレビ、新聞、雑誌で頻繁に取り上げられ、行政機関や団体等のホームページにもリンクされている。Webで公開している情報のアクセス数は毎日5000件を維持できている。

発表件数

原著論文(和文)
0件
原著論文(英文等)
4件
その他論文(和文)
4件
その他論文(英文等)
0件
学会発表(国内学会)
21件
学会発表(国際学会等)
4件
その他成果(特許の出願)
0件
「出願」「取得」計0件
その他成果(特許の取得)
0件
その他成果(施策への反映)
1件
その他成果(普及・啓発活動)
56件

特許

主な原著論文20編(論文に厚生労働科学研究費の補助を受けたことが明記された論文に限る)

公開日・更新日

公開日
2013-05-27
更新日
-