文献情報
文献番号
200501002A
報告書区分
総括
研究課題名
高気圧作業に伴う標準減圧表の安全衛生評価のための疫学的調査
課題番号
H16-労働-009
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
眞野 喜洋(東京医科歯科大学大学院 健康教育学分野)
研究分担者(所属機関)
- 山見 信夫(東京医科歯科大学大学院 健康教育学分野)
- 芝山 正治(駒沢女子大学人文学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 労働安全衛生総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
13,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
高気圧作業安全衛生規則の標準減圧表は、公布後40年も経過し、現状にそぐわない状況に至ることから、現在最も妥当と思われる減圧理論に照らして、この標準減圧表を評価することが研究の目的である。
研究方法
平成17年度
1.圧気土木(潜水含む)作業場の各現場を巡視しながら、作業日報、圧気作業記録、減圧症発症事例などのデータの集積
2.新しい減圧理論による標準減圧表の比較と減圧表のモデル作成
3.潜水作業ならびにスポーツ潜水の各現場を巡視しながら、減圧コンピューターの読み取り、アンケート調査などによる潜水プロフィール記録などのデータ集積
1.圧気土木(潜水含む)作業場の各現場を巡視しながら、作業日報、圧気作業記録、減圧症発症事例などのデータの集積
2.新しい減圧理論による標準減圧表の比較と減圧表のモデル作成
3.潜水作業ならびにスポーツ潜水の各現場を巡視しながら、減圧コンピューターの読み取り、アンケート調査などによる潜水プロフィール記録などのデータ集積
結果と考察
昭和36年(1961年)以降活用されていた高圧則で定めた標準減圧表は、大部分が水深30m以浅であったために減圧症発症被害は少なく抑えられていた。水深においてより深い潜水深度における作業が行われる場合には、人工ガスによる呼吸管理と併せて酸素減圧を採用すると共に、bell diving や bounce diving, saturation dive などのシステム潜水技法の併用によって空気潜水のリスクを減らし、減圧症の予防、高気圧業務の安全管理を遂行していることが本調査研究によって判明した。
一方、潜水プロフィールの収集により漁業潜水者の減圧管理は困難を極めていることが確認されたが、潜水時間の短縮や深い方から浅い方への繰り返し潜水を行い減圧症発症を抑えている努力をしていることが明らかとなった。
一方、潜水プロフィールの収集により漁業潜水者の減圧管理は困難を極めていることが確認されたが、潜水時間の短縮や深い方から浅い方への繰り返し潜水を行い減圧症発症を抑えている努力をしていることが明らかとなった。
結論
本研究で得られた基礎資料から望ましい我が国の将来展望を如何に展開させるかが、研究のこれからの実施課題である。
つまり、従来の我が国の標準減圧表は空気による水深90mまでの一本化された提示であったが、平成17年度調査結果を分析・評価することによってその問題点の洗い出しを行い、新技法を導入しない限り、安全な減圧表は提言できない。
より安全な減圧表モデルを作製する上では、平成17年度の研究経過を踏まえて、報告書にても示されているように酸素減圧、ヘリウム混合ガス、Trimix 等の人工ガスを利用した安全な減圧表モデル作製を最終年度の平成18年度で検討し、明らかとする予定である。
つまり、従来の我が国の標準減圧表は空気による水深90mまでの一本化された提示であったが、平成17年度調査結果を分析・評価することによってその問題点の洗い出しを行い、新技法を導入しない限り、安全な減圧表は提言できない。
より安全な減圧表モデルを作製する上では、平成17年度の研究経過を踏まえて、報告書にても示されているように酸素減圧、ヘリウム混合ガス、Trimix 等の人工ガスを利用した安全な減圧表モデル作製を最終年度の平成18年度で検討し、明らかとする予定である。
公開日・更新日
公開日
2007-06-22
更新日
-