「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療消費者の参加推進に向けて

文献情報

文献番号
200501298A
報告書区分
総括
研究課題名
「根拠に基づく診療ガイドライン」の適切な作成・利用・普及に向けた基盤整備に関する研究:患者・医療消費者の参加推進に向けて
課題番号
H16-医療-031
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
中山 健夫(京都大学大学院医学研究科)
研究分担者(所属機関)
  • 稲葉 一人(科学技術文明研究所)
  • 今中 雄一(京都大学大学院医学研究科)
  • 木内 貴弘(東京大学医学部附属病院)
  • 篠原 幸人(東海大学付属東京病院)
  • 杉森 裕樹(聖マリアンナ医科大学)
  • 高橋 都(東京大学大学院医学系研究科)
  • 津谷 喜一郎(東京大学大学院薬学系研究科)
  • 野村 英樹(金沢大学医学部附属病院)
  • 松下 隆(帝京大学医学部)
  • 三木 健二(大阪国際大学)
  • 山崎 茂明(愛知淑徳大学)
  • 吉田 雅博(帝京大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 医療技術評価総合研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
24,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究は診療ガイドラインが医療の質・信頼性の向上の役割を担うことを目指し、その適切な作成、利用、普及に向けた基盤整備に取り組む。特に医療者と患者・介護者の共同作業を推進することで、双方の意思決定支援という診療ガイドラインの本来の意義を実質化させることを目指す。
研究方法
本課題は次の3本柱よりなる。1.患者・消費者団体とのワークショップと患者アドボケート育成プログラムの開発 2.継続的な公開フォーラム 3.診療ガイドライン作成班への患者・消費者参加の試行。 並行して各分担課題は引き続き完成に向けて取り組みを進める。
結果と考察
総合科学技術会議の要請で提出した本研究課題の目標に対する達成状況は下記の通り。
(1)診療ガイドラインに関する正確な情報を共有するための公開企画→ 日本医療情報学連合大会(2005年11月・横浜)におけるシンポジウム開催。日本医療機能評価機構と共催でキャサリン・マーシャル氏(ニュージーランド)講演会を開催(参加者は合計100名以上)。
(2)患者・消費者参加向け研修プログラム→大阪大学コミュニケーションデザイン・センターとワークショップを共催。
(3)患者インタビュー調査→喘息と婦人科疾患、脳卒中について実施。
(4)マスメディアによる関連情報の紹介→読売新聞 シリーズ:変えたい医療「EBM診療ガイドライン:広がる『対話の土台』」 2005年9月21日
(5)システマティック・レビューの実施→小児保健、麻酔科、産婦人科領域で3課題が進行中。
(6)臨床医向け質問票調査→日本神経学会員、日本リウマチ財団登録医を対象に実施、解析中。
(7)診療ガイドラインに関する理解を促進するための総説論文の作成→7編
 その他、臨床系各学会の診療ガイドライン関連のシンポジウムで主任研究者・中山はシンポジスト・座長を務めた。医療機能評価機構Mindsや医学中央雑誌刊行会と連携してインターネットによる診療ガイドライン提供システムの整備を進めた。
結論
本課題は2年目であり、各課題の進捗過程で発生した新たな課題への対応を通じ、活動が広がりを見せている。合意形成手法の検討、医学教育における診療ガイドラインの位置づけ、診療ガイドラインにおける医薬安全性情報の扱いについて検討を進めるため次年度に3人の分担研究者を加える。最終年度に向けて所期の目標を達成すべく体制の充実を図りたい。

公開日・更新日

公開日
2006-04-24
更新日
-

研究報告書(紙媒体)

公開日・更新日

公開日
2006-11-28
更新日
-