文献情報
文献番号
200500888A
報告書区分
総括
研究課題名
難治性自己免疫性肝疾患の画期的治療法の開発に関する臨床研究
研究課題名(英字)
-
課題番号
H15-難治-005
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
石橋 大海(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター)
研究分担者(所属機関)
- 中村 稔(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター )
- 右田 清志(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 臨床研究センター )
- 伊東 正博(独立行政法人国立病院機構長崎医療センター 研究検査科)
- 兼松 隆之(長崎大学大学院・移植・消化器外科)
- 坪内 博仁(鹿児島大学大学院・消化器疾患・生活習慣病学)
- 松下 祥(埼玉医科大学・免疫学講座)
- 松口 徹也(鹿児島大学大学院・発生発達成育学講座)
- 市田 隆文(順天堂大学医学部附属静岡病院・消化器内科)
- 西原 利治(高知大学医学部・消化器病態学)
- 金子 周一(金沢大学大学院・がん遺伝子治療学)
- 若月 芳雄(京都大学大学院・内科学講座)
- 田中 篤(帝京大学医学部・内科学講座)
- 喜多 宏人(自治医科大学・消化器内科)
- 下田 慎治(九州大学大学院・病態修復内科学)
- 上野 義之(東北大学大学院・消化器病態学)
- 原田 憲一(金沢大学大学院・形態機能病理学)
- 松浦 栄次(岡山大学大学院・細胞化学分野)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 難治性疾患克服研究
研究開始年度
平成15(2003)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
30,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
難治性自己免疫性肝疾患である原発性胆汁性肝硬変(PBC)と自己免疫性肝炎(AIH)の画期的治療の開発を目的とした研究の最終年度として,3年間の研究成果をまとめるべく研究を進めた.
研究方法
実用化間近な治療法はまだ困難であるので,画期的治療法の開発につながるそれぞれの研究を継続した.すなわち,国立病院機構肝疾患ネットワーク参加施設において集積したPBCおよびAIH症例のデータを解析し,治療の現状の分析,問題点の明確化を行うとともに,血清や肝生検組織を用いた診断法の確立,予後予測因子の同定,病態の進行を規定する宿主因子,治療の標的分子を明らかにするための免疫異常の解析,それらを標的とした新しい分子標的治療法や免疫制御療法の開発,それを臨床応用するための動物モデルの開発をそれぞれ分担研究者が分担し,研究を進めた.
結果と考察
1)治療が専門医の間でもまちまちまちである実態が把握された.2) 発現遺伝子プロファイル解析にて,診断および治療法の開発に重要な分子(群)を同定した.3)分子imagingを駆使して治療に抵抗性を示す特徴的な遺伝子座を特定した.4)一部の予後不良群を判別する検査マーカー(gp210)の有用性を確認した.5)治療のターゲットとなる3つの分子を同定した.6) PPARγリガンドが炎症の改善に有効であることを確認した.7)胆管細胞蛋白発現に新知見を得た.8)自然免疫応答の制御による進展阻止,ヒトiNKT細胞サブセットのバランス制御による人為的Th1/Th2応答制御,自己反応性T細胞,NKT細胞,制御性樹状細胞,調節性T細胞による制御等,免疫制御療法の基礎データが得られた.9) 経口からの抗原投与と抗原特異的なT細胞の移入による治療の基礎的データが得られた.10)組換えヒトHGFの末期肝硬変への臨床応用を目指して薬物動態,安全性および薬理試験を行った.11) PBC肝内への肝細胞,stem/progenitor cell移植による肝再構築の可能性をつかんだ,12)発症機序の解明,病態解析,治療法の開発に必須となる新たな動物モデル4種を開発中であり,既存の動物モデル1種は薬剤評価に有用であることを確認した.
結論
治療を適用するための具体的な診断法,予後予測マーカーを開発し,治療抵抗を示す遺伝子座の特定ができた.また画期的治療法の開発のための基礎的な成果が得られた.
公開日・更新日
公開日
2006-04-26
更新日
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