文献情報
文献番号
200500735A
報告書区分
総括
研究課題名
リウマチ頚椎病変の治療に関するエビデンス形成のための体制確立と技術開発
課題番号
H17-免疫-010
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
米延 策雄(独立行政法人国立病院機構大阪南医療センター)
研究分担者(所属機関)
- 藤村 祥一(独立行政法人国立病院機構相模原病院)
- 石井 祐信(独立行政法人国立病院機構西多賀病院)
- 鐙 邦芳(北海道大学保健管理センター)
- 松永 俊二(鹿児島大学大学院医学研究科)
- 清水 敬親(群馬脊椎脊髄病センター)
- 小田 剛紀(独立行政法人労働者健康福祉機構大阪労災病院)
- 邉見 俊一(市立池田病院)
- 星地 亜都司(東京大学医学部)
- 松本 守雄(慶應義塾大学医学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 免疫アレルギー疾患予防・治療研究
研究開始年度
平成17(2005)年度
研究終了予定年度
平成19(2007)年度
研究費
23,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
関節リウマチ頚椎病変に対する統合的評価方法の策定と安全確実な外科治療を支援するシステムの開発、副次的に単独施設ではエビデンスレベルの高い回答が困難な課題に対し、短期間に回答を出しうる研究システムの構築、リウマチ診療に関わる非外科医への指標の提示が目的である。
研究方法
1.光学式三次元位置計測システムを用いて新たな頚椎・上肢運動機能評価法を確立する。2.患者満足度を含む新たな治療成績評価法を策定する。3.従来の臨床指標、画像診断指標を再検証し、リウマチ診療に関わる非外科医にむけ、頚椎病変に対する外科治療指標を提示する。4.安全性を高める手術支援器具・システムを開発する。5.統計学的裏づけに基づく手術治療成績の導出を行う。6.研究会を発足させ、nation wideな研究システムを構築する。
結果と考察
1.光学式三次元位置計測システムを用いて動作中の頚椎・肩・肘関節の可動域を再現性高く測定をする方法を確立し、これにより障害のある関節をどの程度まで他の関節が代償可能かを明らかにした。2.治療成績評価法に関し、従来の基準の欠点を補い、さらにQOL評価、患者側評価を織り込んだ試案を作成、過去の手術例に応用し妥当性評価を開始した。3.診断指標に関しては、リウマチ頚椎病変の既存のX線指標のひとつにつき従来から提唱されているカットオフ値の再検証を行い、新たなカットオフ値を提示した。4.手術支援では、目的とする頚椎アラインメントを術前のプランニングに近い形に再現し、安全かつ容易にアラインメントを変化させることが出来る頭頚位固定装置を開発した。5.治療成績分析では、環軸椎固定術、後頭頚椎再建術について手術法を限定し成績を評価した。また術前の歩行可否による成績を比較した。多施設研究として「関節リウマチの頚椎・上肢機能の再建に関する研究」班が集めた7施設340例からなるデータベースを利用し、脊髄症重症例に対する成績、外科治療例の生命予後を分析し、さらに統計学者の介入による検証を進めている。6.nation wideなシステム構築として、関心のある脊椎脊髄病医に呼びかけ、リウマチ脊椎病変の研究会を平成18年1月に開催した。
結論
リウマチ頚椎病変治療のエビデンス形成のために、機能評価法、治療成績評価法、手術支援、治療成績分析、nation wideなシステム構築について、本年度より体制作り、技術開発、研究を開始した。
公開日・更新日
公開日
2006-07-20
更新日
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