文献情報
文献番号
200500547A
報告書区分
総括
研究課題名
内頸動脈閉塞症にともなう血行力学的脳梗塞の発症予防に関する研究
課題番号
H16-循環器(生習)-013
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
宮本 享(国立循環器病センター 脳血管外科)
研究分担者(所属機関)
- 小川 彰(岩手医科大学 脳神経外科)
- 森 悦朗(東北大学大学院医学研究科 内部・高次機能障害学分野)
- 中川原譲二(中村記念病院 脳神経外科)
- 橋本信夫(京都大学医学部 脳神経外科)
- 永廣信治(徳島大学医学部 脳神経外科)
- 永田 泉(長崎大学医学部 脳神経外科)
- 冨永悌二(東北大学医学部 脳神経外科)
- 山田和雄(名古屋市立大学医学部 脳神経外科)
- 岡田芳和(東京女子医科大学 脳神経外科)
- 黒田 敏(北海道大学医学部 神経外科)
- 榊 寿右(奈良県立医科大学 脳神経外科)
- 井上 亨(九州医療センター 脳神経外科)
- 林田孝平(武田病院画像診断センター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 循環器疾患等総合研究【脳卒中・生活習慣病臨床研究】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
21,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
内頸動脈閉塞症にともなう中等度以上の血行力学的脳梗塞における脳血行再建術の効果を証明した循環器病委託研究13指-3、JET studyを発展させ、脳血流量が軽度に低下した慢性期血行力学的脳虚血において脳血行再建術により予後改善を見込める治療適応を明らかにすることにある。
研究方法
内頸動脈系の閉塞性脳血管病変によるTIAまたはminor strokeを6ケ月以内に認めた73歳以下で、ADLがほぼ自立している症例を対象とし、安静時血流量で正常値の80%以上90%未満または 脳循環予備能で10%以上30%未満のいずれかを示すものを、hemodynamic ischemiaの程度により、下記4群に分ける。A. 正常値の80%≦安静時血流量<90%かつ 脳循環予備能<10% B. 安静時血流量<正常値の80% かつ10%≦脳循環予備能<20% C. 正常値の80%≦安静時血流量<90%かつ 10% ≦脳循環予備能<20% D. 安静時血流量<正常値の90%かつ20%≦脳循環予備能<30% 合計200症例を内科治療により、登録後2年間フォローし、以下のendpointの発生の比率を比較する。1. 再発予防に関するend point1) 再発予防に関するprimary end point (1) Completed stroke (TIA,mi-nor stroke(Rankin1,2)は含まない。報告のみ) (2) Vascular death (3) Death and severe disabili-ty of other causes (4) 新たな手術、他の部の手術、内科医の判断によるバイパス2) 再発予防に関するsecondary end point (1) ipsilateral stroke (2) ipsilateral strokeによるdeath
結果と考察
登録症例は2006年3月末現在で106例に留まり現在登録期間を延長して新規症例登録を続行している。登録症例のCBF分類はA群12、B群26、C群22、D群46例であり、エンドポイントの発生状況は以下の通りである1)Primary endpointの発生:B群:2例1)高次脳機能低下によりSTA-MCA bypass術を施行2)2006年2月右中大脳動脈-後大脳動脈境界領域に脳梗塞を発症C群:1例 2004年1月17日突然死(心臓発作疑い)2)Secondary endpointの発生:上記B群:1例
結論
内頸動脈閉塞症にともなう血行力学的脳梗塞の発症予防に関する研究の概要と現在までの進行状況をまとめた。
公開日・更新日
公開日
2006-06-05
更新日
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