再発高危険群の大腸がんに対する術後補助化学療法に関する研究

文献情報

文献番号
200500502A
報告書区分
総括
研究課題名
再発高危険群の大腸がんに対する術後補助化学療法に関する研究
課題番号
H16-がん臨床-031
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
森谷 宜皓(独立行政法人 国立がん研究センター 中央病院 消化管腫瘍科)
研究分担者(所属機関)
  • 近藤 征文(北海道厚生連 札幌厚生病院)
  • 佐藤 正幸(宮城県立がんセンター)
  • 池田 栄一(山形県立中央病院)
  • 固武 健二郎(栃木県立がんセンター)
  • 望月 英隆(防衛医科大学校)
  • 小西 文雄(自治医科大学附属大宮医療センター)
  • 齋藤 典男(国立がんセンター東病院)
  • 滝口 伸浩(千葉県がんセンター)
  • 正木 忠彦(杏林大学病院)
  • 青木 達哉(東京医科大学病院)
  • 杉原 健一(東京医科歯科大学大学院)
  • 炭山 嘉伸(東邦大学医療センター大橋病院)
  • 武宮 省治(神奈川県立がんセンター)
  • 工藤 進英(昭和大学横浜市北部病院)
  • 藤井 正一(横浜市立大学医学部附属市民総合医療センター・消化器病センター)
  • 瀧井 康公(新潟県立がんセンター新潟病院)
  • 山田 哲司(石川県立中央病院)
  • 山口 茂樹(静岡がんセンター)
  • 加藤 知行(愛知県立がんセンター中央病院)
  • 大植 雅之(大阪府立成人病センター)
  • 三嶋 秀行(大阪医療センター)
  • 東野 正幸(大阪市立総合医療センター)
  • 福永 睦(市立堺病院)
  • 吉川 宣輝(箕面市立病院)
  • 冨田 尚裕(関西労災病院)
  • 木村 秀幸(岡山済生会総合病院)
  • 岡島 正純(広島大学大学院)
  • 高倉 範尚(広島市立広島市民病院)
  • 棚田 稔(四国がんセンター)
  • 岡村 健(九州がんセンター)
  • 赤木 由人(久留米大学 医療センター)
  • 北野 正剛(大分大学医学部附属病院)
  • 島田 安博(国立がんセンター中央病院)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
52,000,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
再発高危険度群の大腸がんに対する術後補助化学療法の有用性につき大規模比較試験により検証する。
研究方法
JCOG0205MF「StageⅢの治癒切除大腸癌に対する術後補助化学療法としての5FU+l-LV静注併用療法とUFT+LV錠経口併用療法とのランダム化第Ⅲ相比較臨床試験実施計画書」に従い、試験を実施する。
無再発生存期間を主評価項目とした非劣性試験で、目標症例数は1100例である。
結果と考察
平成15年2月17日より症例登録を開始し、平成18年3月で922例(予定症例数の83.4%)の登録を達成した。予定症例数1,100例という大規模試験であるが、3年間で84%の症例登録を実現した。3年間の症例登録数は、44施設中15施設で20例以上、20施設で19-10例登録、4施設で9-5例、5施設で3-1例である。
施設別累積(平成17年度登録分のみ)では、国立がんセンター中央病院 203例(66例)、国立がんセンター東病院 65例(16例)、愛知県がんセンター 40例(9例)、大阪府立成人病センター 32例(12例)、千葉県がんセンター 30例(9例)、山形県立中央病院 26例(14例)、神奈川県立がんセンター 25例(12例)、箕面市立病院 24例(12例)、新潟県立がんセンター新潟病院 23例(14例)、静岡県立静岡がんセンター 23例(10例)、大阪医療センター 21例(6例)、四国がんセンター 21例(5例)、関西労災病院 22例(11例)、防衛医大 20例(8例)、石川県立中央病院 20例(5例)が20例以上登録した施設である。本年度10例以上登録施設は上記ほか群馬県立がんセンター 11例、市立堺病院 10例の11施設である。
大腸がんは罹患数、死亡数とも急激に増加しており、本研究では、術後補助療法の国際標準治療である5FU+l-LV併用療法を臨床現場に定着させるとともに、国内で汎用されている経口剤の臨床的意義を検証することにある。経口剤の術後補助療法効果が確認され、有害事象や医療経済において有用性が示されれば、その臨床的意義が確立される。
結論
国内における経口剤術後補助化学療法の臨床的有用性を検証するために、JCOG0205MFを実施している。順調な症例登録と適正な試験管理により、予定症例数の達成が可能となった。本試験成績に重要な知見が期待される。

公開日・更新日

公開日
2006-04-17
更新日
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