文献情報
文献番号
200500495A
報告書区分
総括
研究課題名
地域がん診療拠点病院の機能向上に関する研究
課題番号
H16-がん臨床-023
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
池田 恢(国立がんセンター中央病院 放射線治療部)
研究分担者(所属機関)
- 今村 由香(国立がんセンターがん予防・検診研究センター情報研究部)
- 津熊 秀明(大阪府立成人病センター調査部調査課)
- 本荘 哲(栃木県立がんセンター研究所疫学研究室)
- 西野 善一(宮城県立がんセンター研究所疫学部)
- 西本 寛(国立がんセンターがん予防・検診研究センター情報研究部)
- 伊藤 秀美(愛知県がんセンター研究所、疫学)
- 加賀美 芳和(国立がんセンター中央病院(放射線治療部))
- 早川 和重(北里大学医学部放射線医学教室)
- 遠藤 真広(放射線医学総合研究所研究推進部)
- 西尾 禎治(国立がんセンター東病院放射線部)
- 新保 宗史(埼玉医科大学総合医療センター中央放射線部)
- 加藤 抱一(放射線医学総合研究所医学物理部)
- 田中 乙雄(新潟県立がんセンター新潟病院)
- 篠田 雅幸(愛知県がんセンター)
- 清水 秀昭(栃木県立がんセンター)
- 坪佐 恭宏(静岡県立静岡がんセンター)
- 澤田 俊夫(群馬県立がんセンター)
- 松田 堯(宮城県立がんセンター)
- 高嶋 成光(独立行政法人国立病院機構四国がんセンター)
- 岡村 健(独立行政法人国立病院機構九州がんセンター)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 がん臨床研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
44,517,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
地域がん診療拠点病院(以下、「拠点病院」と略)構想は、二次医療圏を単位として全人的な高品質がん医療の均てん化を目指す。平成18年2月には「がん診療連携拠点病院の整備について」の形で見直された。
本研究は拠点病院の機能充実に向け医療連携のあり方や人材の教育研修と認定、機器や医療の品質管理(QC)・保証(QA)を実施することで拠点病院機能を十全に発揮して良好な品質の医療の均てん化、また最新がん情報の発信への支援体制の構築を目的とする。
本研究は拠点病院の機能充実に向け医療連携のあり方や人材の教育研修と認定、機器や医療の品質管理(QC)・保証(QA)を実施することで拠点病院機能を十全に発揮して良好な品質の医療の均てん化、また最新がん情報の発信への支援体制の構築を目的とする。
研究方法
院内がん登録に関しては新に2006年版標準登録様式を策定した。登録業務には専門知識と経験を有する専門職種『腫瘍登録士』により運用・管理されることを想定している。主要5部位(胃、大腸、肺、乳腺、肝臓)について部位ごとのレビューと教育教材の作成が完了した。がん医療のシステムの研修交流に伴う問題を研究する目的で人的交流小班は病院長クラスに研修を行った。17年度(18年1月末)は基幹病院3施設から参加した。小班会議では、このような「システムの研修・交流」は必要である、院長クラスの参加は、各施設で病院システム・がん医療システムの変革を要する場面に対してトップダウンを実施すべき場面に機能するとの評価であった。一方で資金面の問題、研修により生じる施設内欠員の補充システムなどの問題は未解決である。17年度は各基幹施設で新たに地域のがん診療(連携)拠点病院との研修連携を、分担研究者施設の多くで開始した。
放射線治療はQAの必要性が充分に認識された。加速器出力に関して第三者的検証を適用し、拠点病院の品質向上に資した。本年度は40施設、43回の訪問を行った。平成13年度からの累計では70施設となり、全国放射線治療施設700の1割を訪問したことになる。
放射線治療はQAの必要性が充分に認識された。加速器出力に関して第三者的検証を適用し、拠点病院の品質向上に資した。本年度は40施設、43回の訪問を行った。平成13年度からの累計では70施設となり、全国放射線治療施設700の1割を訪問したことになる。
結果と考察
院内がん登録:がん登録に関する2006年版標準登録様式が制定された。これは今後の標準となるものである。『腫瘍登録士』試験認定制度が18年度に発足する。
人的交流:国立がんセンターと都道府県拠点病院との交流のレベルから、県の拠点とその他の地域拠点との間のレベルでの交流が始まっている。18年度にはこれをコメディカルに拡大する計画である。
放射線治療QA:第三者的調査・保証のシステムの必要性が痛感され、訪問調査を主体に、出力測定活動に関して事業化が進んでいる。
人的交流:国立がんセンターと都道府県拠点病院との交流のレベルから、県の拠点とその他の地域拠点との間のレベルでの交流が始まっている。18年度にはこれをコメディカルに拡大する計画である。
放射線治療QA:第三者的調査・保証のシステムの必要性が痛感され、訪問調査を主体に、出力測定活動に関して事業化が進んでいる。
結論
本年度は事前計画通り目標が達成できた。「がん診療連携拠点病院」に関する指針が変更されているので、来る最終年度には改正指針に沿った形で教育研修に関してより多くの成果を得たい。
公開日・更新日
公開日
2006-05-18
更新日
-