文献情報
文献番号
200500375A
報告書区分
総括
研究課題名
軽度介護予防プログラムの作成とその評価
課題番号
H16-痴呆・骨折-019
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
高橋 泰(国際医療福祉大学医療福祉学部)
研究分担者(所属機関)
- 大河内 二郎(産業医科大学公衆衛生学講座・公衆衛生学)
- 赤澤 宏平(新潟大学医歯学総合病院医療情報部)
- 緒方 俊一郎(社会福祉法人ペートル会)
- 松田 晋哉(産業医科大学公衆衛生学講座・公衆衛生学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 疾病・障害対策研究分野 長寿科学総合研究【痴呆・骨折臨床研究(若手医師・協力者活用に要する研究を含む)】
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成17(2005)年度
研究費
4,500,000円
研究者交替、所属機関変更
-
研究報告書(概要版)
研究目的
1.ハイリスク高齢者(膝関節障害および骨粗しょう症)に対する軽度要介護状態の予防と悪化防止のための介護予防プログラムの作成すること
2.村民全体の要介護状態の評価(長期縦断研究の継続)と生活習慣から来るリスクを明らかにすること
2.村民全体の要介護状態の評価(長期縦断研究の継続)と生活習慣から来るリスクを明らかにすること
研究方法
研究の1年目前半は介護予防プログラムの作成、後半から介入試験を開始した。介入プログラムは太極拳(61名)、チェアエクササイズ(143名)および体力測定(61名)のみの3群とした。対象者の割付は相良村内の地域別に行った。さらに65歳以上の高齢者全員に対して日常生活動作の観察を年2回行い、介入群、体力測定群と、介入がなかった群とのADLの変化を比較した。さらに機能低下のリスクファクターについて大三島町との比較検討を行った。
結果と考察
月1回程度の介護予防運動プログラムの提供は、体力の改善には効果はないが、体力の維持傾向が認められた。さらに体力測定群にも同様な効果が認められたことから、「特定高齢者施策」の対象者には「体力測定」を中心としたプログラムの提供が有効である可能性が示唆された。在宅における運動の回数については、在宅で運動を行っている群では、介入の種類に関わらず、運動能力の維持・改善がのぞめることを示した。
ADLの変化については、介入群(体力測定を含む)とそれ以外で明らかな差は認めなかった。
相良村に愛媛県大三島町を加えたコホートの追跡調査では年齢、およびうつ傾向が両町村に共通した障害に関係した因子として同定された。さらに大三島町では職業への従事が、相良村ではボランティア等へのアクティビティーとの参加が障害の予防的因子として同定された。今後は高齢者の「うつ」への介入が介護予防においての大きな課題になると考えられた。
低頻度の運動プログラムの介入のみで高齢者の体力の改善はのぞめないが、体力の維持は可能かもしれない。特定および一般高齢者施策では体力測定の実施は有用である。ADLの維持については太極拳がもっとも成績が良かった。今後の介入プログラムにおいては、高齢者の「うつ状態」への介入が重要であると考えられた。
ADLの変化については、介入群(体力測定を含む)とそれ以外で明らかな差は認めなかった。
相良村に愛媛県大三島町を加えたコホートの追跡調査では年齢、およびうつ傾向が両町村に共通した障害に関係した因子として同定された。さらに大三島町では職業への従事が、相良村ではボランティア等へのアクティビティーとの参加が障害の予防的因子として同定された。今後は高齢者の「うつ」への介入が介護予防においての大きな課題になると考えられた。
低頻度の運動プログラムの介入のみで高齢者の体力の改善はのぞめないが、体力の維持は可能かもしれない。特定および一般高齢者施策では体力測定の実施は有用である。ADLの維持については太極拳がもっとも成績が良かった。今後の介入プログラムにおいては、高齢者の「うつ状態」への介入が重要であると考えられた。
結論
低頻度の運動プログラムには体力の維持の効果があるが、ADLの改善は認められなかった。在宅での運動を繰り返すことは体力の維持にむすびついていた。今後は高齢者の「うつ状態」への介入が重要と考えられた。
公開日・更新日
公開日
2006-04-28
更新日
-