診断群分類を活用した医療サービスのコスト推計に関する研究

文献情報

文献番号
200500030A
報告書区分
総括
研究課題名
診断群分類を活用した医療サービスのコスト推計に関する研究
課題番号
H16-政策-027
研究年度
平成17(2005)年度
研究代表者(所属機関)
松田 晋哉(産業医科大学医学部公衆衛生学教室)
研究分担者(所属機関)
  • 今中雄一(京都大学・医療経済学教室)
  • 伏見清秀(東京医科歯科大学大学院・医療情報システム学教室)
  • 石川ベンジャミン光一(国立がんセンター研究所がん情報研究部)
  • 遠藤久夫(学習院大学経済学部)
  • 大江和彦(東京大学医学部医療情報経済学)
  • 阿南 誠(九州医療センター)
  • 宇都由美子(鹿児島大学医学部医療情報部)
  • 柿田 章(私立医科大学協会)
  • 渡辺清明(国際医療福祉大学三田病院)
  • 開原成允(国際医療福祉大学)
  • 竹田 秀(VHJ機構)
  • 坂本 徹(東京医科歯科大学病院)
  • 吉田英機(昭和大学医学部泌尿器科学)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 行政政策研究分野 政策科学推進研究
研究開始年度
平成16(2004)年度
研究終了予定年度
平成18(2006)年度
研究費
206,400,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究の目的は、
1.今後の医療体制及び医療保険制度改革の基礎資料の収集、
2.DPCの枠組みを活用した医療サービスのコスト検討手法の開発、
3.DPC導入が医療体制及び医療経済に及ぼした影響の検討、
である。
研究方法
本研究では医療経済実態調査への適用と他の調査手法との整合性も考慮しながら、医療サービスのコスト推計手法の確立とそのためのコンピュータ用簡易ソフトの開発を行った。また、この研究に関連して、調査対象施設から提出されるデータをもとに、DPC精緻化のための方法論の開発、DPC関連情報を用いたベンチマーキングシステムの開発、原価調査の基本情報である病名コーディングの精緻化、対応する病院情報システムの標準仕様の確定、地域医療や医療経済に及ぼす影響、DPCに対応した審査システムの検討などについてもあわせて行った。
結果と考察
本研究で得られた主な成果は以下の通りである。
1.DPC別のコスト構造の推計
2.DPCポートフォリオ及びOLAPを用いたDPC関連情報による分類精緻化手法及び医療機関の評価手法の開発
3.病名コーディングの精緻化のための病名マスターの整理
4.DPC導入が地域医療及び医療経済に及ぼした影響(診療内容の変化、アウトライヤーの状況、看護業務の評価など)
5.DPC対応電子レセプトのフォーマットの検証とそれを用いた審査方法の検討
6.改定DPC対応コーディングソフトの開発
結論
本研究により、医療サービスのコストの推計のための標準的手法が開発された。また、DPC関連情報を用いて急性期病院を臨床面、経済面の両方から評価できることが実証的に示された。このような結果に基づいて今後わが国における医療の質の確保のための医療サービス提供体制の整備を推進することができ、その結果、国民の保健医療福祉の向上に結びつくことが期待される。

公開日・更新日

公開日
2006-06-06
更新日
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