家屋内での水有効利用と環境負荷低減に資する給水システム構築に関する研究

文献情報

文献番号
200401327A
報告書区分
総括
研究課題名
家屋内での水有効利用と環境負荷低減に資する給水システム構築に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
中村 文雄(財団法人 給水工事技術振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 藤原正弘(塩道技術研究センター)
  • 伊藤雅喜(国立保健医療科学院水道工学部)
  • 杉山俊幸(山梨大学工学部)
  • 松井佳彦(岐阜大学工学部)
  • 長岡 裕(武蔵工業大学工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究費
12,800,000円
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、水の有効利用(節水とエネルギー活用)を通じて河川や下水道への負荷のみならずエネルギー消費を軽減した健全な水循環を構築することを目的として、居住環境に応じた水の有効利用手法(家屋スケール)についての研究開発を行う。また、家屋内での水道水使用に伴う衛生的問題発生の回避を目的として、給水装置・用具の機能不全に由来する漏水・水質汚染等の事故事例の解析や、異常水質等の早期検出に基づく維持・リスク管理方法等に関する研究開発を行う。
研究方法
本研究では、(1)「水有効利用のための給水システム構築に関する研究」と、(2)「家屋内での水有効利用と環境負荷低減に関する研究」の2サブテーマを設定したが、ここでは、学識者、水道事業体および民間企業からなるサブテーマ毎の研究委員会と、合同研究委員会を設置し、種々の審議、検討を重ねながら研究開発を推進してきた。
結果と考察
サブテーマ(1)では、①給水システム内事故の解析、アンケート調査、維持管理の方向性などの調査・検討を行った。また、②リスク管理方法に関しては、ア) “水撃作用の判定システム”、イ)突発的濁度上昇検出装置、ウ) 残留塩素・漏水検出方法等の開発と有効性確認が行われた。さらに、エ) 逆流防止装置・弁等の機能検討を行い、一部製品に逆流現象の発生を認め、十分な配慮の必要性を指摘した。一方、サブテーマ(2)では、①0.2MPa程度の給水栓圧力で滑らかに駆動する水道水圧駆動シリンダ(アクアシリンダ)を用いたカーテン開閉システムの実用性を確認した。また、②アクアシリンダ使用水の貯水槽、ならびに温水製造に利用する窓貯水システム(アクアウインドウ)について検討を行った結果、40℃程度の温水製造が可能であり、③LCA的手法による試算の結果、アクアウインドウでの温水製造により、CO2排出量を削減できる可能性が示唆された。
結論
サブテーマ(1)では、給水システムの維持管理の方向性を明らかにし、また、給水装置・用具の機能不全に由来する水撃作用や水質等の早期異常検出と迅速対応の可能性をより具体化させ、水質異常等による衛生的問題発生の未然防止の可能性を高める事が出来た。
一方、サブテーマ(2)では、水道水圧等、水道が有する未利用エネルギーを積極的に活用し、水の多段階利用を達成することにより、各使用段階での水質目標値を特に設けることなく、家屋内での水の安全な使いまわしと環境負荷低減を達成できる可能性を見出した。

公開日・更新日

公開日
2005-06-14
更新日
-

文献情報

文献番号
200401327B
報告書区分
総合
研究課題名
家屋内での水有効利用と環境負荷低減に資する給水システム構築に関する研究
課題番号
-
研究年度
平成16(2004)年度
研究代表者(所属機関)
中村 文雄(財団法人 給水工事技術振興財団)
研究分担者(所属機関)
  • 藤原正弘(水道技術研究センター)
  • 伊藤雅喜(国立保健医療科学院水道工学部)
  • 杉山俊幸(山梨大学工学部)
  • 松井佳彦(岐阜大学工学部)
  • 長岡 裕(武蔵工業大学工学部)
研究区分
厚生労働科学研究費補助金 健康安全確保総合研究分野 健康科学総合研究
研究開始年度
平成14(2002)年度
研究終了予定年度
平成16(2004)年度
研究者交替、所属機関変更
-

研究報告書(概要版)

研究目的
本研究では、水の有効利用(節水とエネルギー活用)を通じて河川や下水道への負荷のみならずエネルギー消費を軽減した健全な水循環を構築することを目的として、居住環境に応じた水の有効利用手法(家屋スケール)についての研究開発を行う。また、家屋内での水道水使用に伴う衛生的問題発生の回避を目的として、給水装置・用具の機能不全に由来する漏水・水質汚染等の事故事例の解析や、異常水質等の早期検出に基づく維持・リスク管理方法等に関する研究開発を行う。
研究方法
本研究では、(1)「水有効利用のための給水システム構築に関する研究」と、(2)「家屋内での水有効利用と環境負荷低減に関する研究」の2サブテーマを設定したが、ここでは、学識者、水道事業体および民間企業からなるサブテーマ毎の研究委員会と、合同研究委員会を設置し、種々の審議、検討を重ねながら研究開発を推進してきた。
結果と考察
サブテーマ(1)では、①給水システム内事故調査結果等から望ましい維持管理の方向性を指摘した。また、②リスク管理に関しては、ア) “水撃作用の判定システム”、イ)突発的濁度(1度)上昇検出装置、ウ) 水使用パターンや水質変化・漏水検出方法 等の開発と有効性確認がなされ、システム内異常現象監視方法をより具体化することが出来た。さらに、エ) 逆流防止用具等の検討結果から、機能不全検出方法開発の必要性が示唆された。一方、サブテーマ(2)では、①0.2MPa程度の給水栓圧力で滑らかに駆動する水道水圧駆動シリンダ(アクアシリンダ)を用いたカーテン開閉システムの実用性を確認した。また、②アクアシリンダ使用水の貯水槽、ならびに温水製造に利用する窓貯水システム(アクアウインドウ)について検討を行った結果、40℃程度の温水製造が可能であり、③LCA的手法による試算の結果、アクアウインドウでの温水製造により、CO2排出量を削減できる可能性が示唆された。
結論
サブテーマ(1)では、給水システムの維持管理の方向性を明らかにし、また、給水装置・用具の機能不全に由来する水撃作用や水質等の早期異常検出と迅速対応の可能性をより具体化させ、水質異常等による衛生的問題発生の未然防止の可能性を高める事が出来た。
一方、サブテーマ(2)では、水道水圧等、水道が有する未利用エネルギーを積極的に活用し、水の多段階利用を達成することにより、各使用段階での水質目標値を特に設けることなく、家屋内での水の安全な使いまわしと環境負荷低減を達成できる可能性を見出した

公開日・更新日

公開日
2005-06-14
更新日
-